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未経験エンジニアが辞めたいと感じる理由と対処法を具体的に解説

「未経験からエンジニアにはなれたけど、もう辞めたい・・・」

このように、初心者の状態から努力してエンジニアになったものの、様々な理由から仕事を辞めたくなっている方もいらっしゃるでしょう。

年収面や将来性など、エンジニアとして働くメリットは非常に大きいですが、大変さも伴いますので、エンジニアを続けていくことに対してネガティブになってしまうこともあるかもしれません。

そこでこの記事では、未経験エンジニアが仕事を辞めたいと感じてしまう理由や、エンジニアを辞めるデメリット、辞めたいと思った時の対処法について詳しく解説していきますので、仕事を辞めようかどうか考えている方は是非参考にしてください。

未経験からエンジニア転職した人が「辞めたい」と思ってしまう理由

未経験からエンジニア転職した人が「辞めたい」と思ってしまう理由

未経験エンジニアが仕事を辞めたいと感じる理由には、以下のようなものがあります。

  • 思ったほど給料が高くない
  • 仕事についていけない
  • 研修制度がない
  • 残業が多い
  • 急な仕様変更に苦しめられる
  • 質問しづらい雰囲気がある
  • 客先常駐のストレスが大きい
  • 単純作業しか任せてもらえない
  • そもそもプログラミングが好きではない

思ったほど給料が高くない

エンジニアというと、「高給」というイメージを持っている方も多いと思います。
そのイメージから、努力してエンジニアになったものの、いざ就職してみると予想していたほどの給料を得ることができずに「辞めたい」と感じてしまう人もいるようです。

給料が低くなってしまう理由は、主に2つあります。

1つ目は、「未経験エンジニアとしてまだ働き始めたばかり」というケースです。

エンジニアならば、誰でも最初から高い給料を貰えるわけではありません。
まだまだ駆け出しなのですから、学ぶことも多いですし、周りに迷惑をかけることもあるでしょう。
そんな状態で、いきなり高年収を得るというのは無理な話です。

しかし、着実に経験を積んでいき、スキルを高めていくことができれば、他の職種よりも年収が上がりやすいのは確かです。

2つ目の理由は、「就職先企業の問題」です。

未経験エンジニアでも積極的に採用するものの、教育や社員のキャリアパスにはまったく無関心、というようなSES企業に就職してしまった場合には、入社直後だけでなく、その後も低年収のままということがあり得ます。

優良なSES企業も多いですが、未経験エンジニアを食い物にするようなSESもあるため、エンジニアとして高い年収を得たいのならば企業選びについて妥協すべきではないでしょう。

仕事についていけない

未経験エンジニアは、経験豊富なエンジニアに比べれば、当然知識もスキルも足りません。
そんな中で仕事をするわけですから、仕事についていけないと感じることも多いでしょう。

スキル不足で任されている仕事を満足にこなすことができなければ、自己嫌悪に陥り、辞めたいという考えが浮かんでしまう人も少なくないはずです。

しかし実際は、現場未経験の状態から働き始めているわけですから、序盤で仕事が思うように進まないことについてはあまり気にする必要はないのです。
実力不足を認識することは大事ですが、あまり気にし過ぎず、徐々にスキルアップを図れば問題ありません。

研修制度がない

未経験エンジニアの中には、入社後に充分な研修を受けたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
自分のスキルがまだまだ実務レベルではないと自覚しているエンジニアほど、こういった考えを強く持っているはずです。

しかし、企業によっては研修制度自体がないことも多いです。
即戦力を求めている企業の場合、エンジニアの自走力に期待しているというケースも少なくないのです。

満足のいくような教育を受けられず、「思っていた形と違う」という失望から、エンジニアを辞めたいという思いが強くなってしまうこともあるかもしれません。

ちなみに、研修制度が充実している企業は地雷であることが多いです。
研修制度がなく、人手が足りないくらいの企業の方が開発経験を積みやすい環境と言えるでしょう。

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残業が多い

エンジニアである以上、納期前に多少残業が発生してしまうことはあり得ます。
とはいえ、日常的に長い残業が発生するようならば、嫌気が差してしまうこともあることでしょう。

残業が発生すれば、就業後のプライベートな時間が削られてしまいますし、疲れも蓄積します。
そんな状況が長く続いてしまうと、仕事を辞めたいという気持ちは募るばかりになってしまうはずです。

出来る限り、意に沿わない残業を強要してくるような企業は避けるべきでしょう。

過度な残業を避けるためには、以下のような企業を選ぶのがおすすめです。

  • 自社開発企業
  • 法令を遵守しているSES企業

まず自社開発企業は、自社でサービスを開発しているということもあり、スケジュールについては状況に応じて変更できることがほとんどです。
受託開発企業のように、クライアントから依頼を受けている場合は納期厳守が基本ですが、自社開発ならば柔軟に対応できるでしょう。

そして、法令をしっかり遵守しているSESについても、残業時間についてはほとんど心配する必要はなくなります。

SES契約の場合、派遣されたエンジニアは、あらかじめ定められた労働力を提供するだけであり、成果に対する保障は必要ありません。
したがって、仮に「10時~19時で労務を提供する」といった条件であれば、プロジェクトの状況がどうであろうと、19時になった時点ですぐに帰ることができるのです。

しかし、こうした決まりを知らないエンジニアに対し、法から外れた残業を要求するクライアントも存在するため、注意が必要です。

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急な仕様変更に苦しめられる

特に受託開発企業に勤めるエンジニアに起こりやすいことですが、納期直前などの切羽詰まった状況で、いきなりクライアントから大幅な仕様変更を求められることもあります。

ほぼ出来上がりつつあるサービスに対して、それまでの努力が無駄になるような大きな変更を告げられてしまうことは、未経験エンジニアにとってはつらい体験となるでしょう。

しかし、急に仕様が変わるということは決して珍しいことではありません。
理不尽に思えるような変更要請に対しても、「こういうこともある」「これも仕事なのだから」と割り切って前に進むことができなければ、辞めたいという気持ちが先行してしまうこともあるでしょう。

質問しづらい雰囲気がある

即戦力重視の職場の場合、自走力の高さがないと、未経験エンジニアは苦労することになるかもしれません。

何かわからないことがあった時に質問しようとしても、同僚や先輩も忙しそうに働いていると、なかなか質問できない人もいるでしょう。

開発チームの雰囲気を良くするための努力をしているプロジェクトマネージャーがいれば、気軽に質問しやすい環境が出来上がっていることもありますが、そうでなければ、疑問点についてはひたすら自己解決するしかありません。

本来ならば、どうしてもわからない部分については質問して解決した方が効率がよいものです。
しかし、それが叶わず、無駄に同じ壁にぶつかりつづけていると、仕事を辞めたいという気持ちが高まってしまうリスクがあります。

客先常駐のストレスが大きい

これはSES企業に勤めているエンジニアに当てはまることですが、SESの場合、基本的にはクライアント先の企業に派遣され、客先常駐という形で働くことになります。
どんな現場に派遣されるのかはわからないことも多く、SESのエンジニアをこき使うようなクライアントへ派遣されると、大きなストレスを抱えることになります。

そもそも、クライアント企業がSESのエンジニアに対して「残業要請」「休日出勤要請」といった指揮命令をすることは違法なのですが、それを知らないエンジニアやクライアント企業が多いため、理不尽な扱いを受けているエンジニアも多く存在します。

そうした劣悪な環境により、エンジニアという職種に対して嫌気が差している方もいるようです。

単純作業しか任せてもらえない

未経験エンジニアの状態で、いきなり高度な仕事を振られるのも厳しいですが、エンジニアとしての成長が見込めないような雑務や低スキルな仕事ばかり振られてしまうというのもつらいものがあります。

しかし、SES企業に勤めるエンジニアの場合、派遣される現場によっては「簡単な仕事しか与えられない」というケースもあります。

エンジニアは、日々スキルを高めながらキャリアアップを図ることが重要なのですが、そういった機会を与えられないということであれば、仕事へのモチベーションも維持しづらいはずです。

そもそもプログラミングが好きではない

元も子もない原因となってしまいますが、そもそもプログラミングが好きではない場合、仕事に対して楽しさややりがいをまったく感じられないと思われますので、続けていくのは難しいでしょう。

つまらないことを継続していれば、「辞めたい」と思うようになってしまうのも自然なことです。

自分が本当にプログラミングが好きなのか、楽しいと思えているのか、そのあたりを今一度確認してみてください。

エンジニアを辞めてしまうデメリット

エンジニアを辞めてしまうデメリット

これまで紹介してきたような様々な理由から、エンジニアを辞めたいと考える方もいるかもしれませんが、辞めてしまうことのデメリットを知ることで、「もう少し頑張ってみよう」という気になるかもしれません。

特に未経験エンジニアの場合、まだ働き始めたばかりなのですから、あまりに早く見切りをつけてしまうのはもったいないです。
デメリットを知った上で、一度立ち止まり、じっくり考えてみてください。

エンジニアを辞めてしまう主なデメリットについては以下の通りです。

  • これまでやってきたことが無駄になる
  • 今以上に高い年収を得るのが難しい
  • 新たな学習コストがかかる

これまでやってきたことが無駄になる

まったくの初心者からエンジニアになるには、多くの時間を勉強に注ぎ込まなければなりません。
勉強にコミットしたとしても半年前後、働きながら勉強するのならば1年以上かかることも珍しくありません。

そこまで苦労してきたのに、エンジニアを辞めて違う職業に就くとなると、それまでの努力がすべて無駄になってしまいます。

学習に費やしてきた貴重な時間とお金は戻ってはこないので、この点は大きなデメリットと言えるでしょう。

今以上に高い年収を得るのが難しい

エンジニアを辞めて別の仕事に就いた場合、かなりの確率で年収が下がってしまいます。

エンジニアは、他の職業と比べて年収が高い傾向にあります。

まず、2023年10月時点での国税庁発表の最新データによると、日本の平均年収は約458万円(※)となっています。
※参考:令和4年分民間給与実態統計調査結果について(国税庁)

そしてエンジニアの平均年収ですが、調査媒体によって多少前後するものの、大体600~700万円だと言われています。

これだけ大きな差があるため、エンジニアから他業種に移った場合、大幅な年収ダウンは避けられないでしょう。

新たな学習コストがかかる

エンジニアになるには多大な学習コストがかかりますが、他の職業に転職する場合も一定の学習コストは必要になってきます。

IT業界に留まるとしても、他の職種に移る場合には、その職種に必要な学習をしなければなりません。
例えば営業職ならば、セールストークやコミュニケーションを学ぶために書籍を買ったり研修に参加したりすることになるでしょう。

IT業界とは無縁な業界で働く場合はさらに大変で、ゼロからの学び直しとなってしまいます。

未経験エンジニアが仕事を辞めたくなった時の対処法

未経験エンジニアが仕事を辞めたくなった時の対処法

エンジニアを辞めてしまうデメリットの大きさを知ったところで、「ではどうすれば仕事を辞めずに済む?」と思った方も多いのではないでしょうか。

そこでこの項目では、未経験エンジニアが仕事を辞めたくなった時の対処法について解説していきます。

期限を決めて努力する

現場未経験の状態で働き始めた駆け出しエンジニアの場合、覚えることも多いですし、日々の仕事が思うように進まないことがほとんどでしょう。
そのため、仕事がつらく、辞めたくなってしまうこともあるかもしれません。

しかし、そのつらさはエンジニアに限ったことではなく、すべての職業に当てはまります。
誰でも、働き始めたばかりの頃は大変なのです。

例えば職人の世界でも、一人前と認められるまでにはとことん厳しく指導され、それに付いていけなくなった人たちは脱落していきます。
その中から生き残った人が、一人前の職人として生きていけるわけです。

したがって、仕事についていけず気持ちが折れそうになっても、今はまだ修業期間なのだと割り切り、「つらいけど、何があっても2年は辞めないようにしよう」といったように期限を設けてそこまでは頑張り続けてみてはいかがでしょうか。

再度プログラミングを学習する

エンジニアを辞めたいと考えてしまうのは、単純にスキルが足りておらず、仕事についていけないから、という可能性もあります。
スキル不足が原因だと思われる場合は、もう一度プログラミング学習に力を入れてみることをおすすめします。

スキルアップのための主な学習方法としては、以下のようなものがあります。

  • 中級者向け以上の書籍や動画教材を利用する
  • メンターを探して指導を受ける
  • プログラミングスクールに通う

未経験とはいえ、すでにエンジニアとして働いている以上、基本的な知識やスキルは持ち合わせているはずですから、初学者向けではなく、中級者以上向けの学習を行うべきでしょう。
書籍や動画教材を選ぶ時は、その点にご注意ください。

メンターを探す場合は、相手のスキルレベルをしっかり見極めることが大事です。
自分と同等や、多少レベルが上、という程度の相手ですと、あまり学びにならない恐れがあるので、経験豊富な人を選ぶようにすべきでしょう。

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なお、スキルアップを目指すのにもっとも確実な方法は、プログラミングスクールを利用することも候補に入れて良いでしょう。
スクールというと初心者向けの印象があるかもしれませんが、経験者向けのコースも存在します。

RUNTEQではPROコースという経験者向けのコースが存在します。
主にSI業界やSESで働いている人が、Web業界へ転職するときにご利用されることが多いです。

RUNTEQのPROコースはこちら

スキル不足を感じやすいのは、独学のみでエンジニアになった場合ですので、そんな時はスクールの体系的なカリキュラムを活用して学び直すことで、エンジニアとしての力が大幅に上がる可能性が高いです。

ストレス発散を意識する

辞めたいという気持ちは、日々の仕事のストレスが原因で湧き上がってくるのかもしれません。

仕事でのストレスは、誰にでもあるものです。
したがって、溜まったストレスを定期的に発散し、ストレスとうまく付き合っていけるようになることを目指してみるとよいでしょう。

月並みではありますが、ストレス発散に効果的なのは「趣味」です。
適度にお酒をたしなむ、バイクや車でドライブする、アウトドアが好きならば週末に山や川へ行ってバーベキューを楽しむ、などなど、自分が「楽しい」と思えることを是非探してみてください。

「ストレス発散のために趣味を探したことがあるけど、見つからなかった・・・」

こういう方もいらっしゃるかもしれませんが、それは、本気で趣味探しをしていなかっただけかもしれません。

趣味の数は、無限に近いほどあります。
前述の趣味以外でも、ゲーム・ファッション・サウナ・旅行・ペット・カメラ・陶芸・動画編集・筋トレ・マンガ・映画・料理・ヨガ・DIY・プラモデル・釣りなどなど・・・挙げだせばキリがありません。

中には、「お金が趣味」という方もいるでしょう。

そういった方の場合は、せっかくプログラミングスキルを持っているのですから、自分でサービスを開発して一攫千金を狙う、という手もあります。
こうすることで、サービス開発が趣味となり、かつ趣味として行う開発がエンジニアとしての仕事にも活きますので実益も兼ねることができます。

さらには、もしサービスがヒットすれば大金が手に入る可能性もあるのです。
実際に、趣味で作ったサービスがヒットして大成功している人も珍しくありません。

このように、ストレス発散に繋がりそうな趣味というのは無数にあるため、一度趣味探しに挫折した人でも、是非もう一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

転職して環境を変える

辞めたいと感じるのは、職場環境が原因である可能性もあります。

未経験エンジニアがすぐに転職を考えるのは本来よろしくありませんが、「カルチャーフィットしない」「労働環境がブラックすぎる」といったような明確な理由があるようならば、転職して環境をガラっと変えてみる、というのも有効です。

ただし、未経験エンジニアの再転職は、かなり厳しいものになると覚悟しておくべきです。

もともと未経験者が転職に成功しづらいことは、未経験エンジニアとして働いている方ならばご存じでしょう。

そんな苦労を潜り抜けてエンジニアとして就職できたのに、すぐに再転職先を探すとなれば、採用担当者から「すぐに辞めてしまう人なのでは?」と判断されてしまうかもしれないため、転職成功のハードルはさらに高くなります。

転職によって環境を変えるという選択をする場合は、そう簡単に実現できることではない、ということをあらかじめ理解した上で転職活動に臨むようにしてください。

まとめ

まとめ

以上、未経験エンジニアが仕事を辞めたいと思ってしまう理由や、辞めてしまうデメリット、辞めないための対処法について解説してきました。

記事中でも触れましたが、未経験からエンジニアになるには多大な学習コストがかかります。
貴重な時間とお金を投下して実現したエンジニア転職なのですから、そう簡単に辞めてしまうのは非常にもったいないです。

辞めたいという気持ちを解消するための対処法は存在しますので、できる限りエンジニアを続ける道を模索してみてはいかがでしょうか。

今回の記事のまとめ
  • 未経験エンジニアは、まだ駆け出しということもあり様々な理由から「仕事を辞めたい」と感じることがある
  • エンジニアは高い年収が期待でき、将来性もある職業なので、あっさり辞めてしまうのはもったいない
  • もし「エンジニアを辞めたい」という感じている場合は、本記事で紹介した対処法を実践してみよう

なお、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ(ランテック)」は、未経験からのエンジニア転職に強いスクールで、特にWebエンジニアの育成に力を入れています。
未経験から学習を始めた多くの卒業生が、Web系開発企業へのエンジニア転職を成功させています。

今でも需要の高いWebエンジニアですが、今後はさらに需要が高まっていくと言われていますので、これからWebエンジニアを目指したいという方は、是非一度無料キャリア相談会へお越しください。

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