「エンジニアとしての仕事についていけなくて悩んでいる」
「仕事についていけない場合の対処法を知りたい」
このように、日々の仕事の中で悩みを抱えているエンジニアの方もいらっしゃるでしょう。
エンジニアは特別な技術が必要となる職種ですので、「ついていけない」と感じたり、時には仕事を辞めてしまいたいと思ったりすることもあるかもしれません。
そこでこの記事では、仕事についていけないと思った時の対処法を中心に、なぜ仕事についていけないと感じてしまうのかについてや、エンジニアを続けるメリットについて解説していきます。
エンジニアの仕事についていけないと感じる原因
エンジニアが、「もう仕事についていけない・・・」と悩む原因としては、主に以下のようなものがあります。
- わからないIT用語が多い
- 周囲のエンジニアのレベルが高い
- もともと適性がない
- 職場内が質問しづらい雰囲気になっている
- カルチャーフィットの問題
- 体力的に厳しい
わからないIT用語が多い
エンジニアとして仕事を始めたものの、同僚や上司たちが普通に使っているIT用語をうまく理解できない場合、話の内容がよくわからず、仕事についていけなくなってしまうでしょう。
また、知らない用語が飛び交っている中にいると、「自分に話が振られたらどうしよう」とビクビクすることになり、チームのメンバーとコミュニケーションを取るのが怖くなってしまう可能性もあります。
そうなると、メンバーとしての役割もまともに果たせなくなり、疎外感は増していく一方です。
このような状態にならないよう、最低限のIT用語については書籍などで吸収しておくべきです。
周囲のエンジニアのレベルが高い
エンジニアとしての意識もスキルも高いような人間ばかりが周囲にいると、劣等感を抱いてしまい、仕事に対する自信もどんどん失ってしまうかもしれません。
エンジニアの中には上昇志向の強い人も多いので、自分がそういうタイプでない場合、レベルの高いエンジニアに囲まれながら仕事をするのは大変なストレスとなってしまうことでしょう。
もともと適性がない
IT業界は技術の入れ替わりが非常に激しいため、エンジニアは日々の勉強が欠かせません。
プライベートな時間を使ってでも自分のスキルを高めていこう、という気持ちがなければ、エンジニアとしてやっていくことは厳しいです。
したがって、勉強嫌いの人は、エンジニアとしての適性があまりないと言わざるを得ません。
また、自ら新技術に対して興味を持って接するような姿勢がないというのも、エンジニアとしての適性が足りていません。
好奇心旺盛で、様々な技術に対して率先して触れていこうとするタイプでなければ、エンジニアとして長く活動していくことは難しいでしょう。
職場内が質問しづらい雰囲気になっている
特に即戦力を求めるスタートアップ系の自社開発企業に多いのですが、研修制度などの教育システムが整っておらず、「エンジニアは自分自身で成長すべき」という風潮が強いことがあります。
そういう環境の場合、わからないことがあっても質問しづらく、結果的に仕事に遅れが出てしまうということも考えられます。
もちろん、業務上必要な質問であったり、どうしても解決できない問題があったりした場合には質問しても何ら問題はないのですが、どことなく質問しづらい雰囲気が漂っていると、つい遠慮してしまうという方もいるでしょう。
ある程度の図太さを持ち、聞くべきことはしっかり聞く、という姿勢で仕事に臨むことが大事です。
カルチャーフィットの問題
カルチャーフィットとは、「会社組織側」と「その会社で働く社員側」との価値観が一致しているか、ということを指す概念のことです。
働く側がカルチャーフィットしていないと、周囲の雰囲気や考え方と合わずに苦しむことになってしまいます。
例えば、プライベートを大事にしたい人の場合、どれだけ寝ないで仕事できるかを競うような社員ばかりの職場で働くことは大変苦痛でしょう。
このように、カルチャーフィットの問題で、仕事についていけなくなるというケースもあり得ます。
体力的に厳しい
席に座ってプログラミングをしていることが多いITエンジニアとはいえ、長時間パソコン作業を続けていれば当然疲れます。
座り作業であっても、肉体労働とはまた違う疲れが溜まるのです。
もちろん、納期間際になれば残業が発生することもあります。
そうなれば、「毎日終電で帰る」という状態がしばらく続くことも珍しくないですし、時には徹夜での作業も発生するでしょう。
睡眠時間を削っての作業には、体力に加えて神経的な強さも必要となるので、こういった力を持ち合わせていないと「もうついていけない・・・」と弱気になってしまうかもしれません。
エンジニアの仕事についていけない時の対処法8選
エンジニアの仕事にこれ以上ついていけない、と感じた時には、以下のような方法を試してください。
- エンジニアになる前までの努力を思い出す
- 自走力を鍛える
- スキルアップのために勉強する
- ストレスを溜めすぎないようにする
- 上司に相談する
- 勉強会やセミナーに参加する
- 資格取得を目指す
- エンジニアを続けるメリットを考慮する
エンジニアになる前までの努力を思い出す
未経験からプログラミングスキルを身に付けて、エンジニア転職を成功させるまでの過程は、決して楽なものではなかったはずです。
- わからないことだらけの中で学習を進めたこと
- 採用担当者に興味を持ってもらいたいと願いながらポートフォリオを作成したこと
- 書類選考を突破するために四苦八苦したこと
- 面接対策のために必死で努力したこと
このような苦労を重ねて、やっとエンジニアになったという方がほとんどでしょう。
そうまでしてエンジニアになれたのに、仕事についていけないからといって簡単に諦めてしまうのは大変もったいないです。
メンタルを病む寸前だったり、体を壊したなどの物理的な理由があったりしない限りは、以下に紹介するような対処法を実践しつつなんとかエンジニアを続ける努力をしてみることをおすすめします。
自走力を鍛える
自走力とは、自分自身で考えて行動することができる力のことで、エンジニアには必須の能力となります。
自走力を鍛えるコツは、疑問点があってもすぐに人に頼らず、とにかく自分で調べるという癖をつけることです。
したがって、何かわからないことがあれば、徹底的にネットで検索したり書籍を参考にしたりするようにしてください。
特に現在では、ネット上に大量の情報が溢れていますので、ググって解決できないことは少ないです。
自走力が育てば、仕事でわからないことがあっても自己解決できる機会が増えるため、仕事についていけないと感じることも減ってくるでしょう。
スキルアップのために勉強する
仕事についていけないのは、単純にスキルが足りていないという可能性も考えられます。
よって、プライベートな時間を使ってでも勉強し、周囲のエンジニアに追いつけるように努力すべきです。
学習方法は、以下のようにいろいろあります。
- 本を読む
- オンライン学習サイトを利用する
- YouTubeでプログラミング関連の動画を探す
- 自分でサービスを開発してみる
なお、独学のみでエンジニアになったという人は、プログラミングスクールの利用を検討してみるのもおすすめです。
独学の場合、知識の抜け漏れがあることも少なくないので、スクールで用意されている体系的なカリキュラムで勉強し直すことで、確かなスキルが身に付きます。
また可能であれば、ただプログラミングスキルを伸ばすだけでなく、コミュニケーション能力や論理的思考能力といったポータブルスキルについても意識的に習得していくとよいでしょう。
ストレスを溜めすぎないようにする
仕事についていけないと感じるのは、心に余裕がなくなってきていることが原因かもしれません。
日々の仕事によるストレスを上手く発散できていないと、考え方もネガティブになってしまうことが多いです。
そういった状態にならないように、定期的に仕事を忘れて純粋に楽しむだけの日を作ることをおすすめします。
- 友達と遊びに行く
- 運動する
- サウナで汗を流す
- 旅行する
- 趣味に没頭する
周りについていけず焦る人は真面目な人が多いです。
しかし、エンジニアとしての人生は長いです。数年ついていけず辛いこともあるかと思いますが、環境を変えれば案外すんなり通用することもあり得ます。
あまりにも思い悩みすぎてストレスを抱えすぎると、メンタル疾患になってしまい数年単位でキャリアを停滞させてしまいます。
真剣に考えることは大事ですが、深刻に考える必要はありません。
上司に相談する
仕事の悩みに対し、自分だけではどうしていいかわからない時は、誰かに相談するという方法も効果的です。
同僚や友人に相談するのもいいですが、特におすすめなのが「上司への相談」です。
部下のことをしっかり管理しているマネジメント力の高い上司は、部下の長所も短所も把握しているものです。
そんな上司へ真剣に相談を持ち掛ければ、悩みを解決するための具体的な提案をしてくれる可能性も高いでしょう。
ただし、上司にも当たりはずれはあるでしょうから、部下たちからの評判の悪い人だったり、自分とはそりが合わないタイプだったりした場合は無理に上司に相談せず、同僚や友人を頼った方がいいかもしれません。
勉強会やセミナーに参加する
世の中には、各業界の勉強会やセミナーが全国各地で実施されていますが、もちろんエンジニア向けの勉強会やセミナーも数多く存在します。
こういった会合に参加することによって、以下のような恩恵が生まれます。
- エンジニアとして頑張っていくためのモチベーションが上がる
- いろいろなエンジニアと知り合うことで刺激をもらえる
- 人脈が広がる
特にモチベーションの向上という恩恵については、仕事についていけないという悩みを持ったエンジニアにとって大変有益でしょう。
勉強会やセミナーは、「connpass」・「TECH PLAY」・「こくちーず」といったイベント告知サイトで見つけることができます。
また、SNSで告知されているイベントもありますので、是非積極的に探してみてください。
以下の記事でおすすめのプログラミング学習コミュニティに関してまとめた記事を作成いたしました。
ぜひ以下の記事をご確認ください。
資格取得を目指す
仕事についていけない時の対処法の一つとして、難易度の高い資格の取得を目指すという手もあります。
資格試験に向けての勉強を行う過程でスキル不足を補えるかもしれませんし、何より、目標のある勉強はやりがいを感じられるはずです。
必ずしも資格が実務で役立つとは限りませんが、難関資格を取得することでエンジニアとしての自信に繋がり、今後もエンジニアを続けていこうという前向きな気持ちを持つきっかけにはなってくれることでしょう。
エンジニアを続けるメリットを考慮する
仕事をつらいと感じ、エンジニアを辞めたいと思うような時には、エンジニアを続けるメリットについて一つ一つ思い浮かべてみるとよいでしょう。
例えば、高い将来性や、他の職種と比べて年収が高めである点などです。
多くのメリットがあることを再確認できれば、「少し仕事についていけないくらいでエンジニアを辞めてしまってはもったいない」という気持ちになり、これからもエンジニアとして働き続けるにはどうすればいいか、ということに対して真剣に向き合えるはずです。
エンジニアを続けることの具体的なメリットについては、次の項目で詳しく解説します。
エンジニアを続けるメリット
エンジニアという仕事を続けていくことには、いくつものメリットがあります。
その代表的なものを、この項目で紹介していきます。
エンジニアを続ける主なメリットとしては、以下の通りです。
- 将来性が高い
- 他の職種より高い年収が期待できる
- 社会に貢献できる
- 副業で稼ぎやすい
- リモートワークも可能
将来性が高い
「AIの進化によって、エンジニアはオワコン化する」といった主張をする方も一部でいらっしゃいますが、実際にはそんなことはありません。
むしろ、今後もより一層エンジニア不足は深刻化していくと言われています。
上記画像のように、2030年には、最低でも約41万人、最大で約79万人ものITエンジニアが不足すると予測されています。
つまり、それだけ需要が高い存在ということになるので、将来性は非常に高い職業だと言えるでしょう。
5年先・10年先も見通せないほどの激動の世の中となっている現在ですが、エンジニアの将来の安定性はしばらく揺るがないと思われます。
他の職種より高い年収が期待できる
最新の調査結果によると、日本の平均年収は約450万円となっています。
対してエンジニアの平均年収は、調査媒体によって前後するものの、大体600万円~700万円ほどと言われることが多いです。
しかも、600万円~700万円という年収はあくまで平均なので、年齢を重ね、スキルも高まれば、年収1,000万円以上の年収を達成することも充分に可能です。
「働く以上、年収にはこだわりたい」という人には最適な職種と言えるでしょう。
社会に貢献できる
ほとんどの仕事が社会に貢献していますが、中でもエンジニアは、世の中の暮らしを便利にしたり、社会問題を解決したりすることに多大なる貢献をしています。
例えばAI分野で言えば、以下のような活用事例があります。
- クレジットカードの不正利用防止
- 乗り物の自動運転
- カンニング防止
- 農業における収穫補助
- 画像認識によるガンの早期発見
また身近な例で言うと、「iPhone」も大きく世の中を変えました。
これも、エンジニアの仕事によるものです。
iPhoneの登場によって、パソコンに近い機能を持つ小型のデバイスを、老若男女問わず誰でも持ち歩くことができるようになりました。
その結果、道に迷ったらスマホで地図アプリを開いて解決したり、手軽に電子決済ができるようになったり、空き時間に暇つぶしとしてコンシューマーゲーム顔負けのクオリティのアプリで遊びながら時間を潰せたり、といったことが可能となったのです。
エンジニアは、世の中をどんどん変えていくことのできる、社会的意義の大きな職業です。
副業で稼ぎやすい
プログラミングスキルを持っていることで、割の良い副業をしやすいというメリットもあります。
クラウドソーシングサイトをご覧いただくとわかるかと思われますが、プログラミングを用いる開発案件は高単価なものが非常に多いです。
こちらは「ランサーズ」に掲載されているプログラミング案件ですが、このように大変高い報酬を提示している案件も珍しくありません。
副業で大きく稼ぐことも可能、という点もエンジニアの大きなメリットでしょう。
リモートワークも可能
特に最近の傾向ですが、エンジニアのリモートワーク化が進んでいます。
パソコンさえあれば自宅でもプログラミングはできますし、チームメンバーとの打ち合わせもビデオ会議ソフトを使えば対面に近い形で行えることから、リモートでの勤務を許可・推進する企業が増えているのです。
リモート化を進めれば、社員の通勤手当をカットできたり、事務所を地代の安い小規模なところへ移転したりと、会社運営にかかるランニングコストを削減できるため、会社側にもメリットがあります。
社員としても、電車移動の時間を仕事に充てられますし、思い切って地方に移住する、といったことも可能かもしれません。
こういった自由な働き方がしやすいのも、エンジニアならではです。
エンジニア専門の人事としても仕事ができる
エンジニアとしての経験値は人事担当者になっても活かすことができます。
開発の仕事が嫌になったとしても、エンジニアの気持ちがわかる人事として重宝されるでしょう。
なぜなら、エンジニアの採用は非常に難しく、募集要項を書くことも大変です。
エンジニアの技術がわかっていないと募集や採用でミスマッチが起きてしまいます。
ですので、エンジニアの仕事を経験しておくことで、他の仕事に移動した時も役立ちます。
まとめ
以上、エンジニアが仕事についていけないと感じてしまう原因と対処法や、エンジニアを続けることのメリットについて解説しました。
誰しも一度は、仕事のことで悩むことはあるでしょう。
しかし、必ず対処法はあるので、衝動的に退職するなどといった早まった行動は取らず、本記事で紹介したような方法で問題解決の道を探ってみてください。
- エンジニアの仕事についていけず辞めたいと思っても、すぐに辞めたりせず、まずはいろいろと対策を講ずるべき
- エンジニアを続けるメリットは多い
- 日々エンジニアとしてのスキルアップやモチベーション維持を心掛け、仕事についていけるようにしよう
なお、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ(ランテック)」は、未経験からのエンジニア転職に強いスクールで、特にWebエンジニアの育成に力を入れています。
未経験から学習を始めた多くの卒業生が、Web系開発企業へのエンジニア転職を成功させています。
今でも需要の高いWebエンジニアですが、今後はさらに需要が高まっていくと言われていますので、これからWebエンジニアを目指したいという方は、是非一度無料キャリア相談会へお越しください。