「むしめがね」はRUNTEQ卒業生の森さんが制作した「家の中に時々でる不快な虫を検索できるサービス」です。ユニークなアイデアは書き溜めた日常生活の身近な気付きから発展させたもので、虫が苦手な人のために画像モザイク機能を実装したり初めてAWSのデプロイにも挑戦。技術への意欲的な取り組みがユーザー獲得に繋がりました。Webサービスのアイデアに行き詰まっている人に参考になる内容です。【卒業生ポートフォリオ紹介vol.23】
RUNTEQでは定期的にRUNTEQ卒業生のポートフォリオをご紹介しています!
今回取材させていただいたのは、家の中に時々でる不快な虫を検索できるサービス「むしめがね」です!
一体どうして本サービスを制作するに至ったのか…?
制作者の森さんにインタビューを行い、制作過程やこだわりの機能についてお聞きしました!
ユニークな着目点「家の害虫を検索」
森さん、「むしめがね」はどのようなサービスですか?
「むしめがね」は自宅などで不快な虫に遭遇したときに、その虫の特徴や駆除方法を調べることができるサービスとのこと。
さらにその虫がもたらす実害や、虫発生の予防方法まで確認できるそうです。
※現在はサービス停止中
では、どのようなサービスか見ていきましょう。
「むしめがね」はワード検索、セレクト検索、画像検索に対応しています。
今回は画像での検索方法を見てみましょう。
ヘッダーのドロップダウンから「画像検索」ボタンをクリックし、検索したい虫の画像を入れて検索します
検索してみると、いくつかの候補の虫が検出されますので、該当する虫を選択します。
虫の画像を直視できない方のために、モザイク表示を選択できる親切設計になっているのはありがたいポイントですね。
詳細ページに入って行くと、その虫の駆除方法や予防方法などの情報を確認することができます。
家の中の虫にお困りの方にとっては、救世主のようなサービスになること間違いなしですね!
日常の気付きから発展させていったサービス内容
画像検索の実装など機能面へのこだわりをすごく感じますが、着目した部分が「害虫検索」という点が他のポートフォリオにはない視点で率直にすごいなという印象を受けます。
いったいなぜこのサービスを作ろうと思ったのですか?
それが何回もあって、すごく不快に感じていました。
どうにか対処したいと思い、虫が出る原因や対策を調べていくうちに、これをサービスにできないかと考えたのがきっかけです。
森さんの机に出現したのはタカラダニというダニの一種で、苔や花粉を餌にして繁殖するそうです。
自宅にこのタカラダニが入り込む原因を徹底的に調べたところ、原因はマンションの外壁のタイルの隙間に生えた苔が原因だったようです。
殺虫剤などで対処して、現在は無事に駆除に成功したとのことで、一安心ですね。
不快な虫が出て、それを駆除して。
そこで終わりではなく、その経験を踏まえてサービスにしようという発想がすごいですね。
不快な虫のことも含めて、日常生活で気になったことをたくさんメモしていました。
メモした内容をMattermostのアイディアチャンネルに投げてみた中で、虫のことに関してある程度反応があったため、多少ニーズが見込めると思い制作に取り掛かったそうです。
虫のことについてすごく調べられているようですが、もともと虫に関心があったのでしょうか?
日常生活についてメモを取っていたと仰っていましたが、他にも検討していたアイディアはありましたか?
いざアイディアを出そうとして考えてもなかなか出てくるものではないので、日常生活の中で気になったことや不便なことをメモしていきました。
森さんは、生活の中でほんの少しでも気になったことはすぐにメモを取り、後で肉付けする形で次々とアイディアを出していかれたそうです。
具体的にどのような形でメモを取られていましたか?コツなどはあるのでしょうか?
「虫が不快」とか「風呂場が汚れてる」とか。
そこから肉付けしたり、面談して壁打ちしていただければ何かしらのサービスとしての形が見えてくると思います。
何をどうメモすればよいか分からない方もいらっしゃるので、すごく参考になりますね。ありがとうございます。
少しでも気になったことは本当になんでもメモしていっていいと思いますよ。
仕事をされている方は、外に出たり、人と会ったりと刺激も多いと思うのでもっとたくさんメモするネタがあるのではないでしょうか?と森さんは仰っていました。
ところで、たくさんメモした中から、どのようにサービスの形をイメージしていきましたか?
QiitaなどでもRUNTEQ生以外のサービスをたくさん見て参考にしました。
何でも徹底的に調べ上げていかれるんですね。素晴らしいです。
多くの情報の中から取捨選択して、サービスとして落とし込んでいく形でイメージを作り上げて行ったとのことです。
未知の部分にも果敢に取り組み実装を実現
続いて実装段階でのお話を伺っていこうと思います。
実際「むしめがね」の制作期間はどのくらいでしたか?
AWSのデプロイが難しく時間がかかってしまいました。
インフラの知識もなかったため全て学びながら導入していきました。
森さんはUdemyでAWSの基礎を学び、そこからQiitaやYou Tubeなどを参考にしながら、導入を完了されたそうです。
貪欲に学び、知識とスキルを習得された森さんは、2つめのポートフォリオでもある「あるあるネタ投票」というサービスも作成されています。
※現在はサービス停止中
「むしめがね」でAWSをしっかり学んで取り組んだため、2つめのサービスは2〜3週間ほどで完成されたそうです。
ところで「むしめがね」について、技術面ではどのような部分にこだわりましたか?
画像検索にはAWSの機能であるAmazon Rekoginition、Amazon Translate、Amazon S3を使われたそうです。
情報は英語で返ってくるのでそれをAmazon Translateで日本語に翻訳してという流れになります。
その流れの中にもキーやバケットを指定したり、レコードを取得するコードを書かれたりと、画像検索の仕組みについても細かくお話しいただきました。
すらすらとよどみなく機能面の説明をされる森さんのお話を聞いていると、しっかりと学習され完全に自分のものにされてらっしゃると感じます。
試行錯誤しつつ実装なさったと思いますが、特に難しかったと思われる部分はありましたか?
Qiitaなどでも関連するような記事がなかったので公式ドキュメントを読みつつなんとか実装することに成功しました。
森さんは検索能力にすぐれていらっしゃって、RUNTEQでの学習中も分からないことはご自身で検索しながらどんどん進めて行かれていました。
検索して出てきた記事などを参考にされて学習やポートフォリオに取り組まれていましたが「むしめがね」に組み込みたい機能についての記事がなかなか出てこなかったことで、実装まで持っていくのにご苦労されたそうです。
公式ドキュメントは文体が固かったり、英語だったりするので、読み解くのにも苦労しましたね。
結局予約はキャンセルして講師の方に相談することはありませんでした。
すばらしいですね!お話を伺うにつれ、森さんの学習意欲の高さに驚いてばかりです!
期待していた反応を見事に獲得
続きまして、リリース後のお話も伺っていきたいと思います。
「むしめがね」のリリース後はどのくらいの反響がありましたか?
もうひとつの「あるあるネタ投票」は800PV、UUは293人でした。
どちらの数値もリリース後わずか1ヶ月の数値だそうです。
Qiitaからの流入が3分の2ほどあったそうで、Qiitaへの記事投稿もアクセスを伸ばす有力な手段だと仰っていました。
リリース後には、意見や感想なども上がってきましたか?
面白いものを作りたいと思っていたので嬉しい反応でした。
対処出来る部分はすぐに対応しました。
流石森さん、迅速な対応が素晴らしいです……!
森さんの中では、これらのサービスを今後どのようにしたいと思われていますか?
今回サービスを作るにあたり企画から開発、運用までやられてみていかがでしたか?
他にもデプロイする時や、サーバーでさまざまなログを見ながら対応していく方法など多くを学ぶことができたそうです。
積極的に学ぶ姿勢で、スキルをどんどん身につけていかれた森さんは、今後もすばらしいご活躍をされていかれるんでしょうね。
本日はお時間をいただきありがとうございました!
編集後記
いかがでしたでしょうか?
日常生活におけるちょっとした気付きを広げることにより、ユーザーからのニーズのあるサービスに繋げることができます。
ポートフォリオのアイデアはどうやって考えるべきかお悩みの方にとって、森さんの方法がご参考になれば幸いです!
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