高校卒業後、ブランクの期間を経て介護の仕事に就いたメロたんさん。「どうせ働くなら、10年後・20年後にスキルとして残る仕事がしたい」
そんな思いから、未経験でプログラミング学習に挑戦することを決意しました。
今回のインタビューでは、プログラミング学習のきっかけから就職活動、現在の仕事内容まで詳しくお話を伺いました。

【プログラミングスクールRUNTEQ卒業生インタビュー vol.93
※RUNTEQ学習期間は2024年4月~2025年1月

エンジニアへの転職を決めた理由

Q. これまでのご経歴と、プログラミングに興味を持ったきっかけを教えてください。

18歳で高校を卒業した後、約3年間ほど引きこもっていた時期がありました。その後、「これ以上周囲に迷惑をかけるわけにはいかない」と思い、介護の仕事を非常勤で始めました。

介護の仕事を始めてから1年ほど経った頃に、RUNTEQへ入学しました。エンジニア転職を目指して学習を進めながら、就職が決まるまでは介護の仕事も続けていました。

Q. エンジニアへのキャリアチェンジを決めた理由は何ですか?

介護の仕事を続ける中で、「一生これを続けていくのは難しいかもしれない」と感じるようになりました。引きこもっていた期間があったこともあり、労働に対するハードルは人一倍高かったと思います。

だからこそ「どうせ生きていくために働くなら、10年、20年続けたときに何かしらスキルとして積み上がる仕事がいい」と、ぼんやり考えるようになりました。

エンジニアを意識し始めたきっかけは、情報系の大学に通っている友人とのLINE通話です。雑談の中で「ゲーミフィケーションを活用したアプリを作るなら、どんな案があるか」という話になり、私が「擬人化キャラクターが応援してくれるタスク管理アプリがあったら面白いんじゃない?」と提案しました。

結局その友人は作らなかったのですが、「それなら自分で面白いものを作ってみよう」と思い、プログラミング学習を少し始めてみたんです。外部サイトでの学習も試す中で、エンジニアというキャリアが現実的な選択肢として入ってきました。

Q. 数あるスクールの中で「RUNTEQ」を選んだ理由は何ですか?

RUNTEQを選んだ一番の理由は、情報発信の多さでした。YouTubeなどで継続的に発信していて、外から見える情報がきちんとあるスクールの方が信頼できると思ったんです。

独学も検討はしましたが、当時は3年のブランク期間があり、仕事も非常勤だったので、経歴面の不安もありました。そういう状況で一人でやり切るのは厳しいと感じて、自分への投資だと思ってスクールに入学することを決めました

瀬戸口さん

RUNTEQ生活・1000時間のカリキュラムの進め方

Q. 1000時間という学習時間をどのように確保して、進めていましたか?

RUNTEQに入学してから、学習時間を確保するために仕事は週3日に減らしました。

仕事がある日は、帰宅後にだいたい3〜4時間ほど学習していました。休みの日は10時間くらい勉強することが多かったです。日によって波はあって、8〜12時間以上やった日もあれば、6時間で終わった日もありましたが、予定がない限りは8時間程度は学習するようにしていました。
卒業までの学習期間は、約6ヶ月半でした。

Q. カリキュラムで大変だったことはありましたか?また、どのように立て直しましたか?

正直、何回かありましたね…。

特に大変だったのは環境構築です。学習用にアプリの環境を作るとき、スタイル系のライブラリがうまく導入できず、1週間以上まったく進捗が出ないこともありました。

もう一つは、ポートフォリオ制作でLive2Dを使ってキャラクターを動かす部分です。Live2DのSDKをWebアプリで動かすための情報が当時はかなり少なくて、手探りになり、かなり苦戦しました。

学習で詰まったときは、技術面談を使ったり、Discordの「救済部屋」チャンネルを活用していました。救済部屋には先輩方もいて、いろんな方に助けてもらいながら解決できました。

Q. 逆に、メンタル面でモチベーションが下がってしまう時はありましたか?

モチベーションが下がることは、あまりなかったですね。

正直、勉強は得意ではないですし、「プログラミングそのものが大好きか」と言われると、そういうタイプでもないと思います。ただ、経歴で劣っていると感じていたので、それを取り戻したい一心でした。

これまでの仕事だと、知識を身につけても必ずしも評価や収入に直結しないことが多かったんですが、エンジニアは「学んだ分だけ仕事に活かせる」感覚があると思っていて、ゲームみたいに「自分のレベル上げ」だと思うことでモチベーションを保てていました。

実際、苦戦していたことでも、1〜2ヶ月後に改めて触れたら理解できるようになっていることがあって、ゲームでよくある「序盤は強すぎて行けなかった場所に、後から来たら行けるようになる」みたいな快感がありました。

Q. 学習期間中で一番印象的に残っていることは何ですか?

「RUNTEQ_path」というイベントがあって、そこで初めてRUNTEQの受講生と実際に会う機会がありました。

その場で、今でも付き合いが続いている友人ができて、自分にとっては大きなターニングポイントになりました。モチベーションが上がるきっかけにもなりましたし、そのイベントを境に、RUNTEQ生活の質そのものが変わったように感じています。参加して本当に良かったです。

「RUNTEQ_path」について
RUNTEQ_pathは、超実践型プログラミングスクールRUNTEQが主催するキャリアカンファレンスです。現役エンジニアや特別ゲストによる講演・パネルディスカッションに加え、参加者・登壇者・運営が気軽に交流できる場も設けられました。
https://path.runteq.jp/

卒業制作(Webアプリ開発)について

Q. Webアプリ制作では、どのようなアプリを作成されましたか?また、作成で意識した部分はどこですか?

卒業制作では、友人との会話がきっかけで考えた「擬人化キャラクターが応援してくれるタスク管理アプリ」を実際に作りました。Live2Dを使ってキャラクターを動かし、ユーザーとコミュニケーションできるようにしています。

後から公開されたAI音声サービス「にじVoice」も実装して、キャラクターが声で応援してくれる体験を目指しました。


▼メロたんさんが作成されたWebアプリ▼

「タスクエールでがんばるもん!」
美少女キャラクター、蓮実メロが褒めてくれたりコミュニケーションを取りながらタスク管理ができるアプリ

瀬戸口さん卒業制作

Q. キャラクターもオリジナルで作成されたんですよね?

自分が以前飼っていたフェレットをモチーフにしたキャラクターで、「メロちゃん」という名前も、その子に由来しています。既存のサンプルキャラクターを使えばコストは抑えられたのですが、「自分のアプリだ」と胸を張って言えるものにしたかったので、オリジナルモデルを制作しました。

結果的に費用はそれなりにかかりましたが、満足度はとても高かったですし、アプリの機能そのものよりも、キャラクターとのコミュニケーション体験をどう魅力的に見せるかには強くこだわりました。

音声についても、当初はVOICEBOX系の音声を使っていましたが、卒業認定後にAI音声サービスのAPIが公開されたタイミングで、すぐに実装しました。キャラクターの可愛さをより引き出せたと思います。ただ、そのサービスが後に終了してしまい、AIサービス選定の難しさも身をもって学びました。

Q. Webアプリ開発で意識した部分はどこですか?

一番意識したのは、最初に徹底的な技術検証を行ったことです。
卒業制作では、「キャラクターを動かし、ユーザーとコミュニケーションできるアプリ」を作りたいと考えていました。

ただ、そもそも「技術的に実現できるのか」が分からない状態で作り始めてしまうと、途中で「やっぱりできませんでした」となるリスクが高いと思ったんです。なので、まずはリポジトリを作る前に、Live2DがWebアプリ上で本当に動かせるのか、実装可能かどうかを検証することに時間を使いました。

最初は、比較的簡単にキャラクターを扱えそうなライブラリも試したのですが、更新が止まっていたり、音声に合わせて口を動かす「リップシンク」に対応していなかったりと、理想とは合いませんでした。
自分が目指していたのは「キャラクターが話しかけてきて、褒めてくれるアプリ」だったので、そこは妥協したくなかったんです。

結果的に、公式のLive2D SDKを使う選択をしましたが、情報がかなり少なく、技術面談を使っても解決しきれない部分がありました。
そこで思い切って、X(旧Twitter)で「Live2DをWebアプリに組み込んだ経験がある人」を探して、直接コンタクトを取りました。全く違う業界の、40代くらいのエンジニアの方だったのですが、時間を作って教えてくださって、ドキュメントには載っていない仕様なども知ることができました。

そのおかげで、最終的にキャラクターを画面上で動かすところまでは実装できたので、「どうしてもやりたかった部分」を形にできたのは大きかったですね。

就職活動の進め方について

Q. 最終的に、どのような会社に入社を決めましたか?転職軸についても教えてください。

実は応募したのは1社だけで、AI領域の受託開発会社から内定をいただき、入社を決めました。

就職活動は、RUNTEQの就活ボードに沿って進めながら、履歴書の作成や面接対策を行っていました。本来は技術面接なども受けていく想定でしたが、想定より早い段階で面接の機会をいただき、そのまま内定につながったため、そこで就職活動は終了しました。

転職先を選ぶうえでの軸は、「今後AIは衰退しにくい分野だ」と考えていたことです。AI分野に将来性を感じていたので、AIを活用している会社を中心に見ていました。

Q. 転職活動で評価されたと感じることはありますか?

ポートフォリオとして、チーム開発のアプリやミニアプリWeekで制作したアプリなど、計3つを提出しました。

応募先がAI系の受託開発会社だったこともあり、私のポートフォリオが「AIコンテンツを楽しむ」ことをベースにしたアプリだった点は、会社の方向性とマッチしていると評価していただけたと思います。

また、面接でポートフォリオをじっくり見られる時間は長くないと考えていたので、「開いた瞬間のインパクト」をどれだけ作れるかは意識していました。どれだけ作り込んでも、最後まで見てもらえなければ伝わらないと思ったんです。

その点、パッと見たときに印象に残るUIに加えて、キャラクターがAIで実際にしゃべり、コミュニケーションが取れる仕組みを実装できたのは大きかったです。応募先もチャットボットを作っている会社だったので、「自分もチャットボットを活用したプロダクトを作っている」という点が、特に評価につながったのかなと感じています。

現在の業務内容について

Q. 現在の担当業務について教えてください。

基本的には、AIを使ったツールやアプリの開発をしています。
例えば、ローカルで動作する機密性の高いファイルに対して、どういった情報が含まれているかを自動分類するシステムなどを開発しました。

案件によって期間は異なりますが、1ヶ月程度のものから4ヶ月程度のものまであります。POC(概念実証)の試験的な導入が多く、大きいプロジェクトの最初の部分を担当することが多いです。

Q. エンジニアになって良かったと感じることはありますか?

パソコン1つあれば仕事ができるようになったことは、本当に良かったと感じています。前職の介護は肉体的な負担も大きかったのですが、今は働き方がまったく違います。

現在はフルリモートで働けていますし、給与面でも前職と比べて年収が約150万円アップしました。

Q. 仕事で役立っているRUNTEQでの学びはありますか?

一番大きいのは、対人スキルがほぼゼロの状態から、ある程度きちんと話せるレベルまで持っていけたことです。

RUNTEQのコミュニティイベントやLT会で、人前で話す経験を積んだことが、今の仕事でのコミュニケーションにそのまま活きています。

最初は正直すごく怖かったんですけど、だからこそ「怖いならやろう」と思って登壇しました。登壇したことで、周りの人にも自分のことを知ってもらえて、結果的に過ごしやすくなった感覚があります。

Q. 今後の展望を教えてください。

直近の目標としては、今は先輩に頼る場面もあるので、サポートがなくても一人でプロジェクトを完結できる状態を目指しています。

案件によってはクライアントの方とお話しする機会もあり、PMの方が進行や進捗報告を担う中で、技術的な内容について質問を受けることもあります。ただ、その場では先輩がメインで回答してくださることが多く、「自分だけではまだうまく対応できないな」と感じる場面があります。

だからこそ、仕様をより正確に把握したうえで、クライアントとのやり取りも含めて自分の力で対応できるようになりたいです。

プログラミング学習を始める方へメッセージ

Q. これからエンジニア転職に挑戦したいと考えている方へ、メッセージをお願いします!

私と同じように、これまでプログラミングをしたことがなく、パソコンが特別得意というわけではない方にこそ伝えたいのは、「わからない」状態が続いても、ある瞬間に急に「わかる」が来るということです。

成長は右肩上がりの一直線ではなく、階段のように上がる感覚に近いと思っています。だからこそ、「わからない時間」をしっかり積み重ねていけば、あるタイミングで理解できるようになります。

そして一番大事なのは、コミュニティを活用することです。カリキュラム自体も本当に身になりましたし、経験値ゼロの状態から得られるものはとても大きいです。ただ、学習そのものだけで言えば、独学でもできる部分はあると思います。

RUNTEQの一番の価値は、同じ目的を持った人たちと気軽にコミュニケーションが取れる環境があることだと思います。そして何より、皆さん本当に優しいんです。
正直、コミュニティを使わないのはもったいないくらいで、そこがRUNTEQの一番の強みだと感じています。

同じ目的を持つ仲間がいることで、モチベーションを保てたり、わからないところを相談できたりします。自分のアプリを触ってもらってフィードバックをもらえるのも大きいですし、他の人がどんなアプリを作っているのかを見ること自体が学びになります。

たとえば卒業制作に取り組むときも、他の人のGitHubを覗いてみると「こうやって作っているんだ」「こういう機能を入れているんだ」と分かって、自分のゴールまでのルートが見えてきます。

独学では得られない経験ができるので、ぜひコミュニティを最大限活用してほしいです。

編集後記

いかがでしたでしょうか?

RUNTEQは、メロたんさんのようにさまざまなバックグラウンドを持つ方々が本気でエンジニアを目指せる環境を提供しています。

単にスキルを教えるだけでなく、学習の進め方、モチベーションの保ち方、そして転職活動まで、一人ひとりに寄り添ったサポートを行っています。

RUNTEQに興味を持たれた方は、ぜひ一度、無料キャリアカウンセリングにお越しください。あなたの可能性を、私たちと一緒に広げてみませんか?

ご予約はこちらから可能です。ぜひお待ちしております。
https://runteq.jp/