「Pythonの特徴やできることを知りたい」
「ほかのプログラミング言語と比べた利点や違いは?」
さまざまなプログラミング言語があるなかで、Pythonは機械学習などで役立つことで有名な言語ですが、その他の特徴についても知りたいですよね。
Pythonの特徴に触れながらも、RubyやPHPなど他の言語の比較をもとに、Pythonの強みや弱みなどを体系的に理解したい方も多いと思います。
そこで今回は、下記の内容を解説していきます。
- Pythonの特徴とは?
- Pythonができる5つのこと
- PythonとRubyやPHPなどほかのプログラミング言語との比較
今回の記事では、Web系の開発会社を運営しつつもWeb系エンジニアへの転職を目指す人に向けてのプログラミングスクールを運営している弊社が、Pythonについての特徴・できることなどを体系的に学べるよう解説していきます。
Pythonがどのような言語か知りたい方は、ぜひ最後まで読んでくださいね!
Pythonの特徴とは?

さっそくですが、Pythonの特徴をまとめていきます。
開発者:Guido van Rossum(グイド・ヴァン・ロッサム)
動的型付け言語,オブジェクト指向言語
フレームワーク:Django,Flask,Tornado,Ploneなど
Pythonとは、1991年にオランダ人のグイド・ヴァン・ロッサムというプログラマーによって開発されました。
プログラムを書くときは、変数を宣言しなくてもいい動的型付け言語と言われています。また、豊富なフレームワークがあるのも特徴です。
また、コードがとにかく覚えやすいため初心者にとって学びやすい言語とも言われています。
たとえば、Javaで「Hello World」を出力させるには5行ほどコーディングしなければいけません。
class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, world.");
}
}
しかし、Pythonで「Hello World」を出力するために必要なコードはたった1行です。
print("Hello World!")
このように、Pythonはコードの記述量が少なく可読性の高いプログラミング言語なのです。その特性に付随したメリットも多いんですよ。
- プログラミング初心者でも勉強しやすい
- シンプルなコーディングのため速く書ける
- エラー箇所がわかりやすく修正しやすい
コードの記述が少ないことで多くのメリットがあることがわかりますよね。Pythonのコードは覚えやすく書きやすいため初心者も学びやすいプログラミング言語になっています。
Pythonができる5つのこと

Pythonは機械学習・AI系でよく使われるプログラミング言語ですが、Web開発などにも使うことができます。
先ほども解説しましたが、簡単で分かりやすいだけでなく、多くのことができる汎用的な言語になっているのです。
実際にPythonでできることは以下の4つです。
- 人工知能の開発
- Webアプリケーションの開発
- データ処理や分析を効率化する
- Web上の大量のデータ収集ができる
1つずつ解説していきますね。
1.人工知能の開発
PythonはAI(人工知能)の開発にも役立つと言われています。1991年に開発されたので最初からAI開発のために作られたわけではありません。
しかし、汎用性が高いためAI分野のプログラミングや機械学習にも活かされています。
その理由としては、機械学習やAI系のライブラリやフレームワークが充実しているからでしょう。
ライブラリとは:特定の処理を実行するためのプログラムをまとめたものです。目的に応じてライブラリを呼び出せば、開発効率が向上したり、プログラムが軽くなるなどのメリットがあります。
Pythonでは、AI・機械学習関連のライブラリやフレームワークがたくさんあるため、人工知能の開発に活かせるのです。
- NumPy
- SciPy
- Pandas
- TensorFlow
- Chainer
たとえば数値計算ライブラリ「NumPy」は、データサイエンティストなどのデータ分析業務に携わる人に愛用されており、さまざまな数学計算に対応できます。
データ処理のライブラリ「Pandas」を使えば、データの結合や変形、特定の行に対するグループ化など幅広い処理が可能になるでしょう。
どちらも機械学習に大きく役立ちます。AI開発分野は今後ますます伸びていくため、Pythonを学んでおけば最前線で活躍できるプログラマーになれるでしょう。
2.Webアプリケーションの開発
PythonではWebアプリケーションの開発もできます。具体的にはWebアプリケーションフレームワーク「Django」や「Flask」を使って行います。
実際に、Pythonの案件のなかにはWebアプリ開発の案件もあります。
- 開発スピードが速いので短い納期に対応できる
- ライブラリが豊富で開発コストを減らせる
- 優れたフレームワークが多く効率よく開発できる
ソースコードの記述の少なさを活かしたり、豊富なライブラリやフレームワークを活用すること、さらに圧倒的人気を誇る言語ですのでWeb系開発でもPythonを使うことが増えてきています。
3.データ処理や分析を効率化する
大量のデータを処理することはPythonの強みの1つです。Pythonを使えば手動でやっていた作業をプログラミングで代用できるため、作業を効率化することができます。
- Web上の指定したデータのみを自動的に通知する
- Web上の記事から条件に合うものだけ取得する
たとえば、上記のような人の手で行えば地道な作業で時間が必要なものも、Pythonを使うことで一瞬で終わらせることができるでしょう。
データ処理や分析を効率化することは、Pythonを使えば簡単にできます。
このような機能はエンジニアもさることながら、Webマーケターが覚えておくと便利な機能です。
4.Web上の大量のデータ収集ができる
Pythonは作業効率化を得意とした言語とお伝えしていますが、大量のデータ収集もできます。具体的には、自分で情報を取得するプログラミングを作ることで「Webスクレイピング」ができます。
Webスクレイピングとは:Webサイトから必要なデータを取得すること。情報収集に役立ち、この機能を使えるだけで仕事を取れるほど需要がある。
AI開発など最先端の技術だけでなく、このような大量のデータ収集も得意です。Pythonを使えば、取得した情報をExcelなどにまとめることもできます。
特定の情報を抽出したいときには、このWebスクレイピングを使いましょう。自動的にデータ収集ができるのはかなり役立ちます。
Pythonを使って開発されたアプリ12選をご紹介!

Web業界でエンジニアとして働くときには、一度は聞いたことのある言語として「Ruby」が挙げられます。そこで、Pythonを使って開発されたアプリについて紹介していきます。
- YouTube
- Dropbox
- Chatwork
YouTubeやInstagramなど海外の有名サイトが実はPythonで作られているんです。
Pythonのメインは機械学習やAIですが、このような大手のWebサービスの開発言語としても採用されています。
Pythonと他の言語の比較

さいごに、Pythonと他の言語の比較をしていきましょう。
この章で紹介するのは以下の内容です。
- PythonとPHPの比較
- PythonとRubyの比較
具体的に1つずつ解説していきます。
PythonとPHP
PythonとPHPは、同じようにWeb系の開発で使用される言語の2つです。
PythonとPHPの言語の違いについては以下の通りです。
Pythonの特徴:Web系の開発で使われる。求人のメインは機械学習やAI
PHPの特徴:Web系の開発に広く使われている
どちらの言語も初学者にとって学習しやすい言語です。
PythonはWeb系の開発でもフレームワークのDjangoが使われてはいるものの、やはりメインは機械学習系です。
PHPは広くWeb系の開発言語として使われています。
また全てのWebサイトのうち43%がワードプレスで構築されています。このサイトもワードプレスを用いて作られております。
PHPはWeb系の開発に広く使われています。PHPは簡単かつ迅速に開発できるプログラミング言語なので、エンジニアの数がとても多いです。
そのため、情報の数も豊富でエンジニアにとっては安心材料の1つになっています。
例えば、PHPでわからない点やエラーが発生した時も、数多くのエンジニアが情報をまとめている可能性が高く、解決できることが多いです。このようにPHPを使えば、つまづいたときも問題解決しやすいのがメリットでしょう。
初学者がこれから学習するならば、以下のように選べば良いでしょう。
- レガシーやモダン関係なくWeb系の開発やWeb制作をしたい人はPHP
- 機械学習やAI関連の仕事につきたい人はPython
PythonとRubyの比較
続いてはPythonとRubyの2つの言語の違いを見ていきましょう。
2つの違いを簡単に表すと以下のようになっています。
Pythonの特徴:AI・Webアプリ・データ分析など汎用性が高い
Rubyの特徴:有名なWebサービス開発の実績が多い
Pythonの特徴としては、なんといっても汎用性の高さでしょう。
データ収集や分析など、手間を省いて効率化してくれることはもちろん、Webサービス開発やAI開発まで、最先端の技術まで扱うことができます。文法も簡単で、学びやすいこともメリットの一つですね。
RubyはフレームワークのRuby on Railsが有名です。
Ruby on Railsは開発スピードが速く、サービスの企画・立ち上げの期間を短縮できます。そのため、スタートアップ系企業に多用されます。
またRubyとPythonの共通点としては、コードがシンプルで学びやすい点でしょう。コードの記述が少ないため初心者も学びやすいです。
初学者がプログラミングを仕事にしたい場合は自分の目的に合わせて学習を始めると良いでしょう。
- AIや機械学習系のエンジニアになりたい場合はPython
- モダンなWeb系の開発エンジニアになりたい場合はRuby
おわりに
今回の記事では、Pythonの特徴からできること、また他のプログラミング言語との比較まで解説しました。
- Pythonは言語としての汎用性が高く情報収集・分析から最先端のAI開発まで可能
- PythonとRubyはソースコードが少なく初心者も学びやすい
- 初心者でも学びやすいが、Web系の求人自体はRubyやPHPの方が多い
Pythonを学べば、日ごろの業務効率化に活かせるだけでなく、AIやビックデータなど最先端の技術としても活かせられる汎用性が魅力です。
コードがシンプルで初心者にも覚えやすいおすすめの言語です。
- Python:機械学習やAI系がメイン。業務未経験からの転職での求人数は少ない
- Ruby:モダンな技術を扱うスタートアップでの使用率が非常に高い。未経験からの採用もある
- PHP:Web系で最も使用されている言語。レガシーな企業からWeb系スタートアップまで幅広く使われる
弊社では、開発現場が求めるエンジニアになるためのプログラミングスクール「RUNTEQ」を運営しております。
RUNTEQはWeb系スタートアップ企業への転職を支援するプログラミングスクールで、RubyとそのフレームワークのRuby on Railsを教えています。
この記事を読んで少しでもWebエンジニアに興味を持った方は、ぜひ無料のキャリア相談会へ足を運んでくださいね。