プログラミング言語

プログラミング言語の種類と特徴を徹底紹介!将来性や難易度も解説

「プログラミング言語にはどれくらいの種類がある?」
「主要なプログラミング言語の特徴を知りたい」

これからプログラミングを学びたいと考えている初心者の方の中には、このような疑問を抱えている人が多いのではないでしょうか。
実際にプログラミング言語はかなりの数が存在するため、どれを学んでいいのかさっぱりわからないということも当然のことだと思います。

そこでこの記事では、現在開発現場で採用されている主要な言語を紹介しつつ、それぞれの言語の特徴について解説していきます。
どの言語を学習すべきか、という選び方についても紹介していますので、是非参考にしてください。

主なプログラミング言語の種類と特徴【16選】

主なプログラミング言語の種類と特徴【16選】

プログラミング言語の種類は、現在ほとんど使われていない言語や、ごく一部の組織でしか使われていないローカルな言語などを含めると、200種類以上はあると言われています。

そのすべてを紹介することにあまり意味はないかと思われますので、ここでは、主要なプログラミング言語を16種類選び、その特徴について解説していきます。

Java

難易度
★★★☆☆
将来性
★★★★★
初心者へのおすすめ度
★★★☆☆

Javaは、Googleが開発を行う際に採用しやすい三大言語(Java、C++、Python)の一つで、エンジニアの中でも大変人気があります。

Javaが人気の理由は以下の通りです。

  • オブジェクト指向の言語
  • Java仮想マシンが使えるパソコンならばどのような環境でも動作する
  • 汎用性の高さゆえ案件が多い

特に大きな特徴が「汎用性の高さ」であり、大規模な業務システムの開発からWebサービス開発、スマホアプリ開発、組み込み系など、あらゆる現場でJavaが用いられています。
そのため、Javaで開発されたシステムの保守・運用案件はもちろん、新規開発案件も多く、就職や転職がしやすいというメリットがあります。

それなりに難易度の高い言語ではありますが、案件数が多く、将来性も非常に高いことから、多少苦労してでも学習する価値は充分にあると言えるでしょう。

PHP

難易度
★★☆☆☆
将来性
★★★★☆
初心者へのおすすめ度
★★★★☆

PHPは、Web開発で用いられることの多いサーバーサイドのプログラミング言語です。
文法が比較的簡単でルールも緩いため、初心者でも習得しやすいという特徴があります。

なお、PHPでできること(作れるもの)としては、主に以下のようなものがあります。

  • ログイン機能
  • 問い合わせフォーム
  • 掲示板
  • ショッピングカート機能
  • 検索機能
  • APIとの連携

Web開発の現場ではPHPを採用しているところが多いため、求人数もかなり多いです。
CMSの中では圧倒的なシェアを誇るWordPressでもPHPが用いられているため、WordPress関連の仕事をしたい人にもおすすめです。

Ruby

難易度
★★☆☆☆
将来性
★★★★☆
初心者へのおすすめ度
★★★★☆

Rubyは、Web開発に採用されやすいプログラミング言語です。
日本人が開発した言語なので、日本語のドキュメントが多数ある上、PHP同様にシンプルなコードで動作するため、初心者でも学習しやすいというメリットがあります。

そしてRuby最大の特徴は、強力なフレームワークである「Ruby on Rails」の存在です。
開発効率を大幅に高めてくれるRailsがあるおかげで、Ruby+Railsならば短期間でのサービス開発が可能となります。
したがって、スピード感を重視するスタートアップ企業に好まれる傾向にあります。

スタートアップ企業はエンジニアとしてのスキルが磨かれやすい環境にあることが多いので、そういった環境に身を置きたい人はRubyを学習するのがよいのではないでしょうか。

C言語

難易度
★★★★☆
将来性
★★★☆☆
初心者へのおすすめ度
★★★★☆

C言語は、50年以上の歴史を持つ安定性・信頼性の高いプログラミング言語で、JavaやC++など、多くの言語がC言語から派生しています。
そのため、まず最初にC言語を学んでおけば、他の言語についても習得しやすくなることでしょう。
難易度の高さを恐れず、初心者であってもC言語に挑んでみる価値は充分にあります。

実際、未経験の状態からプログラミングを学習する際に、「まずはC言語から始めた」というエンジニアも多く存在します。
以下のアンケートでも、人気言語であるPythonやJavaに次いで3位になっています。

初めて学んだプログラミング言語ランキング出典:侍エンジニアブログ URL:https://www.sejuku.net/blog/3286

なおC言語での開発案件は、JavaやPython、PHPやRubyといった言語ほど多くないですが、今でも家電製品の開発やロボット開発、OS開発などで用いられているため、決して将来性が低いわけではありません。

難易度は高いものの、身に付けた時の恩恵は大きいので、まずC言語から学んでみるというのも一つの方法です。

C++

難易度
★★★★★
将来性
★★★☆☆
初心者へのおすすめ度
★★☆☆☆

C++は、C言語を拡張させたもので、オブジェクト指向型のプログラミング言語となっています。
主にWeb開発やゲーム開発、スマホアプリ開発などに用いられる言語で、Javaなどの人気言語に比べると劣りますが、一定の将来性はあります。

C++で開発できる案件はC言語でも対応可能ですが、C++の方が高速処理を実現できるため、大規模開発に採用されやすいです。

なお、学習難易度が非常に高くなっており、初心者がいきなり手を出すのはややリスキーだと言えるでしょう。
C++を学ぶのならば、まずはC言語から入った方が無難です。

C#

難易度
★★★☆☆
将来性
★★★☆☆
初心者へのおすすめ度
★★★☆☆

C#は、Microsoftが開発した言語で、C言語やC++と名前が似ているものの、中身はまったくの別物で、Javaに近い言語です。
したがって、Javaを身に付けている人からすれば習得しやすいでしょう。

用途としては多岐に渡り、業務システム開発からスマホアプリ開発、デスクトップアプリ開発、Unityを使ってのゲーム開発も可能です。

比較的取っつきやすく、将来性についても決して低くはない言語ですので、習得を目指す価値は充分にあります。

Python

難易度
★★☆☆☆
将来性
★★★★★
初心者へのおすすめ度
★★★★★

Pythonは、AI開発や機械学習に向いている言語として、近年注目を浴びています。
その他、Web開発やスマホアプリ開発などにも用いられることがあります。

文法が簡単なため学習難易度は低く、初心者でも習得しやすい言語だと言えるでしょう。

AI開発は今後もどんどん活発になっていく可能性が非常に高いため、将来性については非常に高いと言えます。
学習しやすく将来性が高いということで、人気のプログラミング言語ランキングでは常に上位に位置しています。

HTML

難易度
★☆☆☆☆
将来性
★☆☆☆☆
初心者へのおすすめ度
★★★★☆

HTMLは、静的なWebページを作成するための言語で、厳密には「プログラミング言語」ではなく「マークアップ言語」となります。

学習難易度も非常に低く、HTMLだけではスキルと呼べるほどのものではありませんが、それでも学習はしておくべきです。
なぜなら、Web開発の際には「HTMLのことはわかっていることが前提」であることがほとんどだからです。

基本中の基本の言語であり、単体ではあまり役立つスキルではありませんが、Webサービスの入り口となるサイトを作るためにHTMLは欠かせないため、しっかり身に付けておくべきです。

また、初心者が「プログラミングとはどういうものか」を軽く体験してみたい時にも最適な言語となります。

JavaScript

難易度
★☆☆☆☆
将来性
★★☆☆☆
初心者へのおすすめ度
★★★★☆

JavaScriptは、Webサイトに動きをつけたり、Webサイトの機能を拡張したりするためのスクリプト言語です。
本記事において、各項目を5段階表示にしているという便宜上、難易度が「HTML」と同じになっていますが、HTMLに比べれば難易度は上がります。

ただ、初心者向けの言語であることに違いはありません。
環境を構築する必要がなく、Webブラウザだけですぐに記述したコードの動作が確認できるので、学習コストは低いと言えるでしょう。

JavaScriptでできることは以下のようなことです。

  • ポップアップウィンドウ
  • 入力項目のチェック(バリデーションチェック)
  • スライドショー
  • チャットボット
  • 非同期通信(Ajax)

TypeScript

難易度
★★☆☆☆
将来性
★★☆☆☆
初心者へのおすすめ度
★★★★☆

TypeScriptは、JavaScriptを拡張したプログラミング言語で、Microsoftによって開発されました。
役割としてはJavaScriptとほぼ同じですが、オブジェクト指向の言語となっており、習得難易度は多少上がっています。

特徴としては、JavaScriptとの互換性があり、コンパイルすることでJavaScriptのコードに変換することが可能です。
ライブラリに関しても、JavaScriptのものを活用することができます。

R

難易度
★★★★★
将来性
★★★☆☆
初心者へのおすすめ度
★☆☆☆☆

R言語は、統計解析に特化した言語で、AI開発や機械学習に活用されています。
今後盛んになることがほぼ確定しているAI開発に関わる言語なので、将来性については明るい可能性があります。

ただ、統計解析に特化しているため、AIに興味が無ければあまり学ぶ価値がないと言えるでしょう。
かつ、学習難易度としてはかなり高く、初心者がいきなり学ぶのには適していません。

自分のなりたいエンジニア像と照らし合わせつつ、R言語を学ぶかどうかを判断していただければと思います。

Go

難易度
★★★☆☆
将来性
★★★★☆
初心者へのおすすめ度
★★★☆☆

Go言語とは、Googleが開発したプログラミング言語で、コンパイラ言語なのにコードがシンプルで学習しやすい、という特徴があります。

プログラミング言語は、主に「コンパイラ言語」と「インタプリタ言語」に大別されます。
インタプリタ言語は、簡単なコード記述が可能な分、処理速度が落ちるというデメリットがありますが、コンパイラ言語の場合は、コード記述が難しくなりやすい代わりに処理が早いというメリットがあります。

そんな中、Go言語はコンパイラ言語であるにも関わらず、コードの記述が簡単で、かつコンパイラ言語のメリットである処理の速さを兼ね備えています。

まだ歴史の浅い言語ですが、採用する企業が増えているため、将来性については明るいと言えるでしょう。

Kotlin

難易度
★★☆☆☆
将来性
★★★☆☆
初心者へのおすすめ度
★★★☆☆

Kotlinは、Android向けのアプリを開発するための公式プログラミング言語です。
Javaとの相互利用が可能で、Javaのソースコードを呼び出すことも可能となっています。

難易度はそれほど高くなく、親和性の高いJavaを易しくしたというイメージです。

Androidアプリを開発したいという方には向いている言語ですが、OSに依存してしまうため、活躍の場が限定されてしまう点が難点です。

Swift

難易度
★★☆☆☆
将来性
★★★☆☆
初心者へのおすすめ度
★★★☆☆

Swiftは、Appleが開発したプログラミング言語で、iOSやMacOS上で動作するアプリを開発するための言語となっています。

初心者でも習得しやすく、Apple製品が好きな方にとっては魅力的な言語となるのではないでしょうか。

ただしKotlin同様、OSに依存してしまうためつぶしが効かない、という点ではデメリットとなってしまいます。

Scala

難易度
★★★★★
将来性
★★★☆☆
初心者へのおすすめ度
★★☆☆☆

Scalaは、オブジェクト指向型と関数型を組み合わせたプログラミング言語で、Javaを発展させたような言語となっています。
Javaを学んだことがある人の場合はすぐに馴染める可能性が高いですが、学習難易度が大変高いため、初心者がいきなり勉強するには不向きでしょう。

Javaの後継言語として期待されていることから、将来性は高いと予想されますが、すでに広く採用されているJavaや、今後さらに活発化するであろうAI開発に用いられるPythonなどと比べると、まだ未知数な部分もあります。

COBOL

難易度
★★★☆☆
将来性
★★☆☆☆
初心者へのおすすめ度
★★☆☆☆

COBOLは、金融機関や政府機関の事務処理システムに広く使われているプログラミング言語です。
古くから存在する言語で安定性があり、社会インフラとして必要な銀行をはじめ、証券会社や保険会社などの基幹システムにもCOBOLが用いられていることが多いです。

銀行などの既存システムの保守・運用案件については今後もなくなることがないため、一定の需要は存在し続けるでしょう。
しかし、新規開発案件がほとんどない、という点がマイナスであるため、将来性が高いとは言い難い言語です。

学ぶべき言語を選ぶ時のポイント

学ぶ言語を選ぶポイントこれからプログラミングを学ぼうと考えている初心者の方にとっては、数あるプログラミング言語の中から何を基準にどう選んでいいのかわからない、という方も多いでしょう。

そこでこの項目では、学習すべき言語を選ぶ時に注目すべきポイントについて解説していきます。

学ぶ言語を選ぶ時のポイント

■将来性の高さ
■学習コスト
■年収の高さ
■やりたいこととマッチしているか

将来性の高さ

まず注目すべきなのが、言語としての将来性の高さです。
せっかくプログラミング学習に大量の時間を費やしているのに、これから需要が減っていくような言語を学ぶのは明らかにもったいないです。

もちろん、「就職したい企業に入るにはその言語を学ばなければならない」など、何か特別な理由があるならば別ですが、基本的には将来性のある言語を選ぶべきでしょう。

将来性の高い言語の代表格としては、AI開発に用いられることの多い「Python」や、新規開発案件・既存システムの保守案件が多い「Java」、開発スピードの速さからスタートアップ企業に人気のある「Ruby」などが挙げられます。

このように、需要の高い言語を把握することが大事です。

学習コスト

プログラミング言語によって習得するための難易度が異なる、という点もしっかり考慮すべきです。

難易度が高ければ学習コストも高くなり、時間も費用もかかります。
さらに、途中で挫折してしまうリスクも高まってしまいます。

「難しい方が学習意欲が高まり、やりがいがある」というようなタイプの人は、初心者であってもいきなり難易度の高い言語に挑んでみるのもよいでしょう。

逆に、「挫折を避けるためにも、まずは比較的簡単な言語から学んでいきたい」という場合は、難易度の低い言語を選んでみてはいかがでしょうか。

年収の高さ

エンジニアとして働くためにプログラミングを学ぶのならば、できるだけ高い年収が期待できる言語を選ぶというのも重要なポイントです。
仕事は、年収がすべてではありませんが、大事な要素であることに疑いようはありません。

以下は、2021年10月~2022年10月に集計された、言語別の平均月単価ランキングです。
※フリーランスエンジニアの単価

プログラミング言語別の年収参照:レバテック

1位がGo言語、2位がRuby、3位がSwift、4位がKotlin、5位がPythonとなっています。

1位のGo言語は、Googleが開発した言語だけあって採用する企業も多い中で、まだ扱えるエンジニアが少ないため、需要と供給のバランスが整っておらず高単価になりやすいです。

2位のRubyは、開発効率の良さからスピードを重視するスタートアップが好んで採用しているため、高い単価を払ってでもスキルのあるエンジニアに依頼したいと考えている企業が多いのでしょう。

3位のSwiftと4位のKotlinは、ともにスマホアプリに特化した言語です。
スマホアプリ開発の需要は今でも高いため、フリーランスとして受ける場合の単価も、サラリーマンエンジニアとして勤める場合の年収も、高くなりやすい傾向にあります。

5位のPythonは、AI開発や機械学習といった今のトレンドに乗った言語ですが、その分エンジニアの数も多く需要に対して供給が間に合っているため、そこまで高い順位になっていません。

やりたいこととマッチしているか

学ぶプログラミング言語を選ぶ際は、自分がプログラミングを学習する目的とマッチしているかどうかも意識しましょう。

例えば、Web関連のサービス開発に従事したいと思っているのに、KotlinやSwiftを学んでもあまり意味がありません。
KotlinはAndroid上で動作するアプリを開発する言語ですし、SwiftはAppleが開発したiOS上で動作するアプリを開発する言語です。

Webサービス開発ならば、RubyやPHP、Javaなどを学ぶべきなのです。

このように、目的によって学ぶべき言語は変わってくるので、自分のやりたいことと学習する言語が合っているかどうかについても確認するようにしてください。

プログラミング言語の学び方

プログラミング言語の学び方

プログラミング言語を学ぶには、以下に2つの方法があります。

  • 独学
  • プログラミングスクールに通う

それぞれのメリットとデメリットについて解説していきます。

独学

独学でプログラミングを習得する場合は、書籍やネットを活用して自分で学習を進めていく必要があります。

メリットとしては、あまり費用がかからないという点です。
本を数冊買っても1万円もかからないことが多いですし、ネットで情報を集めるのならば無料です。

自分で適切な学習スケジュールを立て、自己管理を徹底し、モチベーションが下がってしまうような時でも自ら立て直せるような強いメンタルを持った方には独学が向いているでしょう。

プログラミングスクール

やや費用はかかってしまいますが、プログラミングスクールを利用するという方法もあります。

プログラミングスクールを利用するメリットは、学習効率の良いカリキュラムに従って勉強できるため、最短ルートでエンジニアを目指せるという点です。
かつ、学習モチベーションが下がってしまうような時でも、講師のフォローや、同じくスクールに通う仲間たちからの励ましなどがあるため挫折しにくいということも強みです。

短期間で高いスキルを身に付け、転職活動についてもサポートしてほしいという方の場合はスクールの利用がおすすめです。

まとめ

まとめ

以上、主要なプログラミング言語の種類とその特徴や、学ぶべき言語の選び方について解説してきました。

プログラミング言語の種類は200種類以上ありますが、そのうちエンジニア市場で価値のある言語は一部となります。
趣味ではなく、仕事として学習する場合には、より需要のある将来性の高い言語を学習すべきでしょう。

学習する際は、独学かプログラミングスクールのどちらかになりますが、こちらについても自分が向いている方を選ぶようにしてください。

独学の方が費用もかからないので、やり切る自信がある方は独学を選択するのがよいでしょう。
独学では厳しいと感じている方は、スクールの利用について検討してみるのもよいと思います。

今回の記事のまとめ
  • プログラミング言語の種類は200種類以上あるが、主要な言語は限られる
  • これからプログラミングを学ぶ場合は、将来性や学習コストなどを考慮した方がよい
  • 学習方法は独学かスクールになるが、自分の性格に合った方を選ぶべき

なお、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ(ランテック)」は、未経験からのエンジニア転職に強いスクールとなっています。

特にWebエンジニアの育成に力を入れていますので、独学が厳しいと感じた方は、是非お気軽にご相談ください。

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