「Web制作の副業ではもう稼げないって本当?」
これからWeb制作について勉強して、副業として案件を獲得していこうと思ったものの、ネット上で「Web制作ではもう稼げない」という話を目にして不安になったという方も多いでしょう。
そこでこの記事では、以下の点について詳しく解説していきます。
- 「Web制作の副業では稼げない」と言われる理由
- Web制作で稼げない人の特徴
- 初心者がWeb制作で稼ぐためのロードマップ
- Web制作で稼ぐためのポイント
これからWeb制作を学ぼうかどうか迷っている方は、是非参考にしてください。
「Web制作の副業では稼げない」と言われる理由
Web制作の副業では稼げない、と言われる主な理由としては、以下のようなものがあります。
- ライバルが多すぎる
- 低単価案件が多い
- 挫折する人も少なくない
ライバルが多すぎる
Web制作スキルは、初心者からでも比較的身に付けやすいものとなっているため、「Web制作スキルを習得して副業で稼ごう」と考える人が非常に多いです。
完全リモートで対応できることも人気の一つと言えるでしょう。
そういった事情から、すでにWeb制作案件を求める人は飽和状態であり、クラウドソーシングサイトでは、一つの案件に対して数十件、場合によっては100件を超えるような応募が殺到することも珍しくありません。
そして案件を獲得するためには、多くのライバルたちの中から選ばれなければならないのです。
応募者の中にはスキルの高い熟練の人も含まれますので、当然Web制作の経験が乏しい人はなかなか選んでもらえないでしょう。
このように、ライバルが多すぎるというのが「Web制作の副業ではもう稼げない」と言われる最たる理由です。
低単価案件が多い
Web制作案件を狙う人が増えすぎ、飽和状態となっていることから、クライアント側も単価を低く設定する傾向にあります。
低めの単価であろうと、それなりのスキルを持った人からの応募が絶えないからです。
しかし低単価案件を獲得しても、作業量と見合わないこともあるため、ただ消耗していくだけということにもなりかねません。
需要と供給のバランスが崩れつつあるジャンルで安定して稼ぐのは至難の業でしょう。
挫折する人も少なくない
初心者でも習得しやすいWeb制作スキルですが、それでも一定の努力や適性は必要です。
数か月間にわたり、自己管理をしながら学習時間を捻出し、正しい方法できちんとWeb制作について学ばなければなりません。
さらに、Web制作に関する知識やスキルだけでなく、案件獲得のための手法についても自発的に習得していく必要があります。
いくら他のスキル習得と比べると難易度が低いとはいえ、中には途中で挫折して勉強をやめてしまう人もいるでしょう。
「Web制作の副業で稼げない」と言われる理由の一つとして、こういった理由も含まれます。
Web制作で稼げない人の特徴
以下のようなタイプの方は、Web制作で稼ぐのが特に難しくなってしまうので要注意です。
- スキルが足りていない
- 営業力がない
- リテラシーが不足している
- スキルレベルが合っていない
- 単価交渉ができない
スキルが足りていない
Web制作で稼げない人の特徴として最も多いのが、単純にWeb制作で稼ぐためのスキルレベルに到達していないというケースでしょう。
「ここまで学べばOK」という見極めが甘く、まだ案件を受注できるレベルではないのに応募をしても、クライアントからは相手にされない可能性が高いです。
クライアントから「この人に依頼したい」と思ってもらえるようなポートフォリオを提示できなければ、案件獲得は難しくなってしまいます。
営業力がない
仮にWeb制作スキルが高くとも、営業力がなければ案件を獲得することは困難です。
- 自分のスキルを正確にアピールできるプレゼン力
- 円滑にコミュニケーションを取れる能力
- クラウドソーシングサイトなどでうまく自己PRできる文章力
こうした能力も、案件獲得のためには必須です。
営業力は、Web制作に限らずどんな案件を獲得するのにも必要となるので、苦手な方はしっかりと対策しておくべきでしょう。
リテラシーが不足している
案件の中には、明らかにおかしいものも含まれます。
例えば、「あなたのスキルを育てます!」といった名目で、異様に低い単価を提示しているような案件です。
それを真に受け、「育ててくれるなら・・・」と応募してしまう方もいますが、実際は育成する気などまったくなく、Web制作の副業で稼ごうとしている人をただ安くこき使って、制作費を浮かせようとしているケースも珍しくないのです。
このあたりを見抜くリテラシーがないと、妙な案件に捕まって稼げないということもあり得ます。
スキルレベルが合っていない
単価だけに目が行き、明らかに難易度の高そうな案件ばかりに応募している、という方はいらっしゃいませんでしょうか。
当然ながら、クライアントは応募者のスキルレベルをしっかりと見ています。
スキルや経験が足りていないと判断されれば、候補にすら残してもらえません。
無駄な応募を繰り返すだけでは1円も稼げませんので、自分のスキルで対応できる案件なのかどうかを精査してから応募する必要があります。
単価交渉ができない
クライアントに対して変に気を使いすぎて、単価交渉ができないという人も、Web制作で稼げない人の典型です。
クライアントによっては、案件内容とは見合わないような作業量を求めてくる場合もあります。
その際に、「変なことを言って契約を切られたらどうしよう」「お金の話をするのはいやらしいかも」といった遠慮をしてしまうと、割に合わない仕事で消耗することになってしまいます。
仕事として請けるのですから、単価にこだわるのは当然のことです。
単価とマッチしていない仕事量だと感じたら、その点を上手に伝えつつ、相手が不快に感じないような単価アップ交渉ができなければ、満足に稼げないという状況に陥ってしまうでしょう。
初心者がWeb制作で稼ぐためのロードマップ
これまで解説してきた通り、Web制作では段々と稼ぎづらくなってきていますが、それでもまったく稼げないというわけではありません。
初心者からでも、月5万円や10万円といった副収入であれば、努力次第で達成できることもあるでしょう。
そのためには、以下のような正しいロードマップを辿ることが重要です。
- 充分なスキルを習得する
- ポートフォリオを作成する
- できるだけ多くのクラウドソーシングサイト・エージェントサイトに登録する
- 最低限の実績を作る
- 単価交渉を行う
充分なスキルを習得する
Web制作についてざっくりと学んだ段階でいきなり案件を獲得しようとする人もいるかもしれませんが、それは避けるべきです。
スキルが伴っていなければ、そもそも案件獲得自体が難しいですし、仮に獲得できたところでクライアントが満足するような結果を出せない可能性も高いです。
そうなりますと、二度のそのクライアントから仕事をもらえない上、クラウドソーシングサイトで受注した場合は低評価を付けられてしまうリスクもあります。
Web制作に必要なスキルであるHTMLやCSS、Webデザイン、UI/UX、JavaScriptなどについてしっかりと学習し、クライアントの要望に100%応えられる状態にしてから案件獲得へ動くようにしましょう。
ポートフォリオを作成する
学習が完了したら、次はポートフォリオを作成しましょう。
ポートフォリオとは、自分のスキルを証明するための作品集のようなものです。
Web制作の場合ならば、自作のWebサイトがポートフォリオとなります。
これまで学んできたことを存分に活かし、CSSを駆使したデザインやJavaScriptを用いた動きなど、「自分にはこんなことができるのだ」と伝えたいことをすべて詰め込みましょう。
クライアントは、ポートフォリオを見て仕事を依頼するかどうか決めることが多いです。
できるだけ多くのクラウドソーシングサイト・エージェントサイトに登録する
案件を獲得できるレベルのスキルを習得し、ポートフォリオも完成した後は、できるだけ多くのクラウドソーシングサイトやエージェントサイトに登録するようにしましょう。
各媒体によって、登録されている案件は異なります。
少しでも案件受注の可能性を高めるには、なるべく多くのサイトに登録すべきです。
おすすめのクラウドソーシングサイトやエージェントサイトについては、以下の通りです。
- ランサーズ
- クラウドワークス
- ココナラ
- Wantedly
- ITプロパートナーズ
- クラウドテック
副業向けに、週1~2日からOKという案件が多いサイトもありますので、自分のリソース状況に合わせて案件を選んでください。
最低限の実績を作る
良い条件のWeb制作案件を獲得するためには、最低限の実績が必要となります。
どれだけ実力があろうと、実績がなければ説得力がなく、クライアントから信用してもらえません。
したがって、最初は多少割に合わなくとも低単価の案件を請け、「こういう仕事をした」「自分にはこういうスキルがある」と証明するための実績を作るべきです。
実案件をこなせばポートフォリオにもなるので、経験が乏しい状態ならば、低単価であろうとも引き受ける価値があります。
なお低単価の案件といっても、Web制作案件を獲得しようとしているライバルは多いので簡単には獲得できません。
「どうせ低い単価だし」と軽視することなく、全力で獲得に向けて動くようにしましょう。
単価交渉を行う
案件を獲得し、ある程度継続的に仕事をこなしたら、次は単価交渉に移りましょう。
基本的に、クライアント側から単価アップを伝えてくれることはあまりありません。
スーパーへ買い物に来たお客が、「これは良い商品だから価格以上の料金を払いたい」と言うことがないのと同様に、できるだけ安く買いたいと考えるのが購入側の心理です。
受注者のモチベーションを上げるためにあえて単価アップを伝えることもありますが、頻度としては少ないと言えるでしょう。
そのため、「そろそろ単価を上げて欲しい」と思える合理的な理由がある場合には、臆さずに交渉するという行動が必要となります。
目安としては、3ヶ月から半年程度経ったあたりで、目に見えて結果を出していたり、任される仕事が増えたりした際に、単価を上げるための申し出をするとよいでしょう。
Web制作で稼ぐためのポイント
Web制作で稼ぎたいと思う場合には、以下のようなポイントについて意識するようにしてください。
- 長期継続が期待できる案件を狙う
- SEOを学ぶ
- Webマーケティングを学ぶ
長期継続が期待できる案件を狙う
まず大事なのが、長期的に継続が期待できる案件に応募することです。
初回の案件受注時は、あまり単価が高くないことも多いです。
クライアントとしては、ポートフォリオなどを考慮して選んだとはいえ、実際に案件を任せてみなければ本当の実力はわからないため、いきなり高い単価を設定するわけにはいかないのです。
したがって、継続的に仕事をしながら自分の実力や有用性を伝えていけるようにして、後々に単価交渉ができる可能性を生み出す必要があります。
ところが、単発案件ですと単価交渉の余地がありません。
成果がどうであれ、継続する可能性がないのであればそこで終わりとなってしまいます。
こうした事態を避けるためにも、継続的な受注が期待できる案件を選ぶようにすべきでしょう。
SEOを学ぶ
Web制作とは、文字通りWebサイトを作ることです。
そして多くの場合、クライアントは「完成したWebサイトを多くのユーザーに閲覧してもらいたい」と考えています。
つまり、集客についても強く意識しているわけです。
そして、Webで集客するための手法として最もスタンダードなのが「SEO」です。
しかし、Web制作スキルの中にSEOも一応含まれてはいるものの、本来はWebライターの領域であるため、Web制作がメインの人でSEOについて詳しく知っているというケースはあまり多くありません。
なぜならば、SEOは机上の勉強だけで学べるものではなく、「経験」が重要になるからです。
それだけ貴重なスキルですから、習得することができれば、Web制作スキルとして大きな付加価値を得ることが可能です。
SEOスキルを身に付けるためには、書籍を読んだりネットで調べたりするだけではなく、実際にサイトを運営することをおすすめします。
前述の通り、「経験」こそがSEOにおいてもっとも重要なので、スキルを高めるためにはとにかく実践あるのみです。
Webマーケティングを学ぶ
Webサイトを作成する目的は様々ですが、多くの場合、「売り上げアップに繋げたい」という考えがあることでしょう。
そのため、Web制作スキルだけでなくWebマーケティングについても学んでおくことで、仕事を獲得しやすくなることはもちろん、単価交渉もやりやすくなるはずです。
- コンバージョンに繋がるコピーライティング
- ユーザーの購買意欲をかき立てる構成
- 集客に繋がるリスティング手法
Web制作とはまた違ったスキルですが、こういったスキルも併せ持つことで人材価値を上げることができます。
Web制作よりも稼ぎたい場合はWeb開発がおすすめ
Web制作は敷居が低いためすでにライバルが多く、案件が取りづらい上に低単価案件が増えている状況であることから、副業として稼ぎにくくなっている、ということについてはすでに紹介しました。
そこで、「どうせ学ぶのならば、Web制作ではなくWeb開発を学ぶ」という方法もおすすめです。
Web制作とWeb開発、どちらも似たようなものだと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、両者はまったくの別物です。
Web制作とは「HTML/CSSやJavaScriptを用いて静的なWebページを作る」ことですが、Web開発では「RubyやPHPやPythonを用いて動的なWebサービスを作る」ことです。
したがって、必要となるスキルや学習コスト、作業内容などが全然違うのです。
Web開発の方が学習難易度が高く、敷居が高くなっている分習得できた時の恩恵は大きく、Web制作に比べてライバルが少ないですし、単価も大幅に上がります。
もちろん、Web開発においても「未経験の状態ではなかなか案件が取れない」という点はWeb制作と同様ですが、伸びしろや将来性はWeb開発の方が高いので、より多く稼ぎたいと考えている人にはWeb開発の方が向いているでしょう。
まとめ
以上、Web制作の副業ではもう稼げないと言われる理由や、Web制作で稼げない人の特徴などについて詳しく解説してきました。
稼ぎにくくなったとはいえ、まったく稼げないというわけではないので、強い興味があるのならば今からでもWeb制作を学ぶことに価値はあるでしょう。
ただ、まともな副収入を継続的に得るのは厳しくなってきています。
学習難易度は高くなってしまうものの、今から新たに学び始めるのならば、Web制作よりはライバルが少なく単価も高いWeb開発を学ぶことをおすすめします。
- ライバルの多さや低単価案件の多さにより、Web制作では稼ぎにくくなってきている
- ただし、正しいロードマップに沿うことで、初心者からでも月数万円ほどの副収入を得ることは現実的
- 今から学習するのであれば、将来性を考慮するとWeb開発の方がおすすめ
なお、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ(ランテック)」は、未経験からのエンジニア転職に強いスクールで、特にWebエンジニアの育成に力を入れています。
未経験から学習を始めた多くの卒業生が、Web系開発企業へのエンジニア転職を成功させています。
今でも需要の高いWebエンジニアですが、今後はさらに需要が高まっていくと言われていますので、これからWebエンジニアを目指したいという方は、是非一度無料キャリア相談会へお越しください。