「プログラミングで作りたいものが思い浮かばないんだけど、ポートフォリオはどうすればいい?」
「どうやってアイディア出すの?」
プログラミング学習を終える頃には、集大成として自分で何かしらの作品を作るのが一般的です。
特に、未経験からエンジニアになろうとする場合には、ポートフォリオが必須となりますので、必ず作成する必要があります。
しかし、「そう言われても、特に作りたいものがない・・・」と悩んでいる方も多いようです。
そこでこの記事では、プログラミングで作りたいものがない時の対処法やポートフォリオの具体例を交えた価値あるポートフォリオを作るコツを解説します。
ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
プログラミングで作りたいものが思い浮かばない時の対処法
まず、プログラミングで初めて何かを作ろうとする時は、まだ学習段階であることがほとんどでしょう。
そういった段階で、いきなり作りたいものが明確に浮かぶ人の方が少ないので、そこまで気にする必要はありません。
学習が進んでいくうちに、「こういうものを作ってみたい!」「あの人の作ったポートフォリオがすごいからあれを進化させたものを作りたい!」などという気持ちが湧いてくることもありますので、焦らないことが大事です。
しかし、未経験からエンジニアへ転職しようとする場合には、オリジナルのポートフォリオが不可欠となります。
作りたいものがない場合は、後述する対処法を参考にしつつ、必ず何かしらのポートフォリオを用意するようにしてください。
プログラミングで作りたいものがないという場合は、以下のような方法を試すことで解決できるかもしれません。
- 既存サービスを参考にする
- 自分の趣味を活かす
- 自分が欲しいと思っているサービスを考える
- さらに深く学習する
- 散歩をする
- まずは模倣から入る
これらはすべて、自分一人で行うことができる対処法なので、すぐにでも試すことができます。
既存サービスを参考にする
作りたいものがない場合は、手あたり次第に既存のサービスを使ってみることをおすすめします。
何も思い浮かばないのは、単純に「世の中にどんなサービスがあるのかをあまり知らないから」という可能性もあります。
知識が不足していれば、当然アイデアも浮かびにくくなってしまいます。
小説を書く時に、今まで一度も本やマンガやドラマを見たことのない人が話を創れるでしょうか?
ほぼ不可能でしょう。
仮にできたとしても、読者を無視した独りよがりなものになってしまうはずです。
ポートフォリオ作成にも同じことが言えますので、世の中で支持されているサービスをたくさんチェックして、「なぜこのサービスが多くのユーザーに使われているのか?」について掘り下げてみてください。
その結果、「自分ならこんなものを作ってみたい」というアイデアが湧くこともきっとあるはずです。
自分の趣味を活かす
自分の趣味をサービス開発に活かす、というのも有効な方法です。
例えばマンガが好きなら、以下のようなマンガ関連のサービスを作るという選択肢があります。
- 過去発刊されたマンガすべてに対して評価やコメントを投稿できるサービス
- 「笑いたい」「泣きたい」など今の気分を入力するとおすすめマンガが表示されるサービス
- 各マンガアプリの「新着」「無料公開中のマンガ」「公開期限」などの情報が一覧でわかるサービス
趣味を軸として考えていけば、作りたいもののイメージが広がっていく可能性が高いでしょう。
自分が欲しいと思っているサービスを考える
サービスは、人による「欲しい」「あったら便利」という思いから生まれるものです。
日々の生活で不便を感じていたり、「こんなものがあったら便利なのに」と思うことはないでしょうか?
よくよく思い返せば、そういった不便が一つや二つはあるはずです。
不便とまでは感じていなくても、「あれば助かる」という範囲まで広げれば、思い浮かぶものもきっとあることでしょう。
そういった思いをアイデアへ変換してみるのも一つの手です。
さらに深く学習する
プログラミングの学習量が足りていないことから、作りたいと思えるようなサービスが頭に浮かばないということもあり得ます。
まだ何も作りたいと思えないようならば、さらに学習を深めてみてください。
その結果、「プログラミングでこんなこともできるのか」という新たな発見もあるでしょうし、そこから「じゃあこんなこともできるのでは?」とアイデアが広がり、ポートフォリオの足掛かりにできるかもしれません。
仮に、「学習を深めても何も思いつかなかった」ということがあったとしても、得た知識は決して無駄にならないので、実践する価値はあるでしょう。
散歩をする
なんとかしてプログラミングで作りたいものを考えようと、パソコンの前でウンウンと唸っていても、なかなか良いアイデアは浮かばないでしょう。
そんな時は、天気の良い日を選んで外出し、街を歩いてみてはいかがでしょうか。
ネットで調べることも重要なのですが、自分の目でいろいろな物やシーンを見るという行為も大事です。
建築物、店で売っている物の種類や配置、人々の世間話、行列ができている店と空いている店の様子、などなど、様々なシーンを目にすることで刺激を受け、アイデアが降りてくる可能性があります。
例えば、行列が目に入ったとします。
①「行列に並ぶのは多くの人が嫌がるはず」
②「でも、行列ができるということは人気があり、品物も良いのだろう」
③「じゃあ、並ばずに良い物が手に入るなら最高なんじゃ?」
④「よし、行列を回避できるようなアプリを考えてみよう」
このように、アイデアのヒントを得ることができるかもしれません。
そもそも、散歩という行為はアイデアが生まれやすいと言われています。
あの「Apple」を創業したスティーブ・ジョブズ氏も散歩ミーティングを好んでいたようですし、実際にアメリカのスタンフォード大学で行われた調査によると、座っている時に比べ、歩いている時はクリエイティビティが大幅にアップするということが判明しています。
科学的にも証明されていることなので、作りたいものが浮かばない人は是非散歩しながら考えてみてはいかがでしょうか。
まずは模倣から入る
どうしても作りたいものが思い浮かばない場合は、一旦既存サービスを完全に模倣するところから始めてみるのもよいでしょう。
完全な模倣なのでポートフォリオとしては使えませんが、開発を進める中で「もっとこうした方が便利じゃないか」「こんな機能もあった方がいいんじゃないか」といった気付きを得られるかもしれませんし、既存サービスの模倣がヒントとなり、まったく新しいサービスを閃くこともあるかもしれません。
遠回りにはなってしまいますが、何も思いつかずに悶々としているくらいならば、真似でもいいのでとりあえず手を動かすことで、前へ進むことができます。
それでもプログラミングで作りたいものがない場合
これまで紹介してきたような「自分一人でできる対処法」を実践しても、やはり作りたいものがないという状況ならば、以下のような方法も検討してみてください。
- 友人や知人に相談する
- ネットのQ&Aサイトや技術ブログで相談する
- プログラミングスクールに入会する
友人や知人に相談する
自分だけで考えても思い浮かばないと感じた時には、友人や知人に相談してみるのも有効でしょう。
自分一人で考えていると、思考が閉鎖的となり、発想に繋がりにくくなることもあります。
しかし、友人や知人との対話を重ねていると、思いもよらなかったアイデアに辿り着くことも珍しくありません。
特に、現役エンジニアや、エンジニア経験があるという人が周りにいるようならば、積極的に意見を聞いてみるべきです。
ネットのQ&Aサイトや技術ブログで相談する
ネット上のQ&Aサイトや、Qiitaなどの技術ブログで、どんなポートフォリオを作成していいかわからないということについて相談してみるという方法もあります。
エンジニアを目指す人の悩みを解決したいという善意を持った人も少なくありませんので、有益な回答をもらえることもあるでしょう。
逆に、「所詮は他人事」というスタンスで、適当な答えしか返さない人もいるので、そのあたりの見極めも大事になってきます。
プログラミングスクールに活用する
最もおすすめなのが、プログラミングスクールを利用するという方法です。
独学ですと、どんなポートフォリオを作れば転職に有利になるのか、といったあたりについて把握しづらいですが、プログラミングスクールならばそのあたりについても熟知していることが多いです。
中には、ポートフォリオ作成についてアイデア出しからフォローするというスクールもあるため、そういったスクールを利用することで転職活動に強いサービスを作ることができるでしょう。
実際のプログラミングスクールで作成したポートフォリオを見て、イメージが湧くこともあります。
RUNTEQ卒業生のポートフォリオはこちら▼
プログラミングでつくりたいものがないとエンジニアになれない?
結論からお伝えしますと、プログラミングで作りたいものがなくとも、現場で活躍できるエンジニアにはなれます。
作りたいものが多い人の方が、自然と手を動かす時間が増えるのでスキルが伸びやすいことは間違いないのですが、スキルを伸ばすための必須要件ではありません。
作りたいものがないという場合でも、技術自体が好きであれば問題ないのです。
したがって、「何をどう頑張っても作りたいものが思い浮かばないから、エンジニアになるのはやめる」と諦める必要はありません。
あらゆる技術に触れることが好きだったり、スキルを高めることに興味があったりするようならば、充分エンジニアの素質があります。
特に受託開発企業の場合は、技術力が重要視されることが多いため、技術力を訴求できるようなポートフォリオであれば問題ないでしょう。
逆に自社開発企業への転職を目指す場合は、「ユーザーニーズを理解しているか」「ユーザーファーストで物事を考えられるか」ということが重視される傾向にあるので、創造性や発想力をアピールできるようなオリジナルポートフォリオが必要となります。
価値あるポートフォリオを作るコツ
価値あるポートフォリオにするためには、以下の要件を満たすことを意識してください。
さらに転職を目指される方は、質の高いポートフォリオが必要になりますので、下記のようなポイントを意識することが大切です。
- 「なぜこのポートフォリオを作ったのか」について具体的に説明できる
- 実際にユーザーに使用されている
- ユーザーからのフィードバックをサービスに反映させている
「なぜこのポートフォリオを作ったのか」について具体的に説明できる
まず大前提として、自分の作成したポートフォリオについて、「なぜこれを作ったのか」という理由をしっかり説明できなければなりません。
- このサービスによって解決できる課題
- どういう思いで作成しようと思ったのか
- 今後はどういうサービスに発展させようと考えているのか
このあたりについて、明確にきちんと説明することで、発想力や技術力だけでなく、自分の人柄についても伝えることができます。
企業は、これから一緒に働いていく仲間を求めているわけですから、人柄が伝わるということも大事な要素となるのです。
実際にユーザーに使用されている
ポートフォリオとして作成したサービスが、実際にユーザーに使われているかどうかも重要です。
厳しい言い方になってしまいますが、ユーザーに使用されていないサービスは無価値ですので、当然評価もされにくいのです。
なお、ただユーザーに使われているかどうかだけでなく、自分のサービスが月あたりどれくらいのUU(ユニークユーザー)やPV(ページビュー)があるのかについて提示できると、さらに良いでしょう。
ユーザーからのフィードバックをサービスに反映させている
サービスは、完成して終わりではありません。
むしろスタートです。
作りっぱなしで放置されているサービスは、そのうち誰からも利用されなくなるでしょう。
そうならないように、改善点について日々自ら洗い出すと同時に、ユーザーからもらった意見も大事にしながらサービスを磨き上げていくという努力も必要になります。
どのようにユーザーからの意見を活かしているのかについても、明確に説明できるようになっておくべきでしょう。
RUNTEQ生のポートフォリオ具体例
どうしても作りたいものが思い浮かばないという方のために、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ」の生徒たちが作成したポートフォリオの例について紹介していきます。
RUNTEQ生のポートフォリオはレベルが高いと評判なので、是非参考にしてください。
エンジニアチェッカー
こちらの「エンジニアチェッカー」は、RUNTEQの中でも伝説になっているポートフォリオで、Twitter(現X)アカウントを解析し、どのようなタイプのエンジニアなのかについて診断できるというツールです。
画像解析と感情分析のツールを取り入れ、診断結果のパターンを30~40個ほど用意するというアイデアや努力が評価されたのか、どんどん利用者が増え、「バズった」と言っていいレベルにまで広まりました。
その結果、驚いたことに、このポートフォリオを作成した方が転職のために面接に行ったところ、採用担当者である面接官が実はエンジニアチェッカーを使っていることが判明した、というようなことまで起こりました。
このレベルのポートフォリオを作成できれば、面接ではかなり有利となるでしょう。
「エンジニアチェッカー」を作成したのはこちらの方です。
Hashlog
「Hashlog」も、RUNTEQの中で伝説的なポートフォリオです。
Twitter(現X)と連動したサービスになっており、ハッシュタグを付けて学習記録を残していくだけで、学習が続いているかどうかを可視化できるというサービスになっています。
デザイン性が高く使いやすいことも特徴の一つです。
なお、Hashlogが登場するまでは、未経験でVue.jsを使ったサービスを作った生徒はいませんでしたが、このサービスが登場して以降、Vue.jsを用いたポートフォリオが増え、さらに生徒たちのポートフォリオのレベルが上がってきました。
Arrangy
Arrangyは、コンビニで買った弁当やテイクアウトの商品にひと手間加えて別の美味しさを楽しめる、というレシピを投稿したり閲覧したりできるサービスです。
ただのレシピサイトではなく、完成品を土台としてどうアレンジするか?にこだわっている点にオリジナリティがあります。
コロナ禍という状況が生んだサービスで、外食ができなくなり、毎日家で似たようなものを食べてマンネリを感じているんじゃないか、という発想からArrangyが誕生しました。
作成時の苦労などを知りたい方は、下記の記事で詳しく紹介していますので是非ご覧ください。
まとめ
以上、プログラミングで作りたいものがない場合にどうすればよいかについてや、ポートフォリオの具体例などについて紹介してきました。
どんなに考えても、作りたいものが浮かばないという人もいることでしょう。
しかし、本記事で紹介した対処法を試すことでアイデアが降りてくることもあるでしょうし、それでも浮かばなければ、周囲に相談したりスクールに入ったりと、いろいろな手段が残されています。
未経験からエンジニアへの転職を目指す場合には、ポートフォリオが必須となりますので、あらゆる方法を試しつつ「自分が作りたいもの」を根気よく探してください。
- プログラミング学習段階で作りたいものがないのは当然なので気にする必要はない
- 既存サービスを数多く使ってみたり趣味を活かしたりすることで、ポートフォリオのアイデアが浮かびやすくなる
- どうしても作りたいものが思い浮かばない場合は、周囲に相談したり、ネットのQ&Aサイトを利用したり、プログラミングスクールへ入会したりすることで解決する可能性が高い
なお、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ(ランテック)」は、未経験からのエンジニア転職に強いスクールで、特にWebエンジニアの育成に力を入れています。
未経験から学習を始めた多くの卒業生が、Web系開発企業へのエンジニア転職を成功させています。
今でも需要の高いWebエンジニアですが、今後はさらに需要が高まっていくと言われていますので、これからWebエンジニアを目指したいという方は、是非一度無料キャリア相談会へお越しください。