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話題のAIチャット「ChatGPT」の問題点とは?倫理や著作権に問題はない?

「ChatGPTを利用する際の問題点などはある?」
「ChatGPTを利用した時の権利問題や、その弱みから起きる問題点も把握しておきたい」

今話題となっているChatGPTは、高い言語処理能力と応用性から、全世界で注目を浴びています。
しかしそれに伴って、AIだからこそ起きてしまう可能性が高い問題や課題なども多く、ChatGPTを利用する際に利用者側が意識しておくべき注意点も多いです。

そこで本記事では、ChatGPTを利用する上での問題点、特に倫理的な観点や著作権についての課題を詳細に解説します。

AIに関わる仕事をしている方はもちろん、ChatGPTを利用するユーザーにとっても、押さえておくべき重要な情報ですので、ぜひ最後までご覧ください。

ChatGPTの特徴

ChatGPTは、一言で表すと「あらゆる機能を兼ね備えている万能な人工知能」と言っていいでしょう。
テキストベースでユーザーとChatGPTがやり取りをすることで、あらゆる問題を解決することができます。

例えば、コンテンツ生成から翻訳、あるいはライフスタイルに関するアドバイスまで、信じられないほど広範囲に及びます。

さらに、議事録の作成やアイデアの深掘りなど、効率的なビジネスツールとしての役割も担います。

ビジネスシーンでの具体的な活用方法としては、会議中に議事録を作り、その後のアイデア出しをサポートし、その結果をもとにした記事やレポートを生成するといった一連のビジネスフローの助けとなります。

これらの特性は、ChatGPTの他に類を見ないAI技術として位置づけられています。

ChatGPTが抱える問題点

便利かつ応用性の高いChatGPTですが、それに伴い以下のような問題点も抱えています。

ChatGPTが抱える問題点
  • 著作権の侵害
  • 倫理的に問題のある回答もある
  • 情報が最新ではない
  • 回答が正確とは限らない
  • サイバー攻撃を助長するリスクがある
  • 情報漏洩の危険性

これらの問題点は、ChatGPTが人間の理解力や倫理観を完全に模倣できるとは限らないからこそ、起きる可能性があると言えます。
それぞれの問題について、具体的に見ていきましょう。

著作権の侵害

OpenAIが著作権問題に直面しているのではないかという報告があります。
その理由としては、機械学習の過程で参考にした大量の文章コンテンツが、著作権法に抵触する可能性があるからです。

具体的には、利用者がChatGPTに文章を入力し、それに基づいて生成された出力情報は、OpenAIの利用規約によりコンテンツとして扱われます。
結果として、出力された文章の著作権は、法律が許可する範囲内で、両当事者が所有することになります。

しかし、参考にしただけの情報が、出力結果が著作物の著作権を侵害しているかどうかを判断するのは困難な問題となっています。

倫理的に問題のある回答もある

ChatGPTの運用には倫理的な問題が伴います。
なぜなら、膨大な学習データの中には、人間の偏見やステレオタイプも紛れているため、その情報から学習していた場合、倫理的に問題のある回答をしてしまう可能性もあるからです。

また、ユーザーが偽りの文章を生成することや、ツールを悪用しようとする可能性もあります。

とはいっても、ChatGPTはプログラムされている倫理ガイドラインに基づき、倫理に反する質問に対する回答を適切に制御します。

これにより、問題を最小限に抑えることが可能ではあるものの、例外として倫理に反する回答をしてしまうことも、無きにしも非ずということです。

以上の理由から、ユーザー自身が適切な利用方法を意識して、正しくChatGPTを扱わなければいけません。

情報が最新ではない

ChatGPTには情報が最新ではないという特徴があります。
ChatGPTの知識は、2023年10月までの情報に制限されているため、それ以降の出来事や最新ニュースについて答えることはできません。(GPT-4の場合)

例えば、最新の科学的発見や世界の出来事について尋ねると、ChatGPTは適切な情報を提供できないのです。
この特性を理解した上で、質問の内容を決定することが重要です。

回答が正確とは限らない

ChatGPTを利用する際には、その回答が必ずしも正確ではないことを意識する必要があります。

なぜなら、ChatGPTは膨大な情報から学習し回答を生成しますが、それによって不正確な回答が返されることや、偏った情報を提供することもあるからです。

例えば、ChatGPTに架空の情報をもとに質問をした場合、確率論として一番正しい回答を出力しようとしてくれますが、誤った情報をさも正しいかのように伝える場合もあります。

また普遍的な質問をした場合でも、状況によっては間違った回答をすることもあります。

そのため、ChatGPTの提供する情報を鵜呑みにせず、自分で事実チェックを行うことが重要です。

サイバー攻撃を助長するリスクがある

ChatGPTの使用に関しては、サイバー攻撃を助長する可能性があるという指摘もあります。

その根拠としては、AIを悪用したフィッシングメールや、マルウェアの生成について実際に成功している事例があるからです。

具体的には、Check Point社やCyberArk社といったセキュリティ企業が、ChatGPTを用いてフィッシングメールやマルウェアの生成を試み、その結果成功しているのです。
このようなケースを考えると、悪用手段としてChatGPTを教育することで、サイバー犯罪の一助となる使い方ができてしまうといった危険性もあります。

これらの情報を踏まえると、ChatGPTの利用には、十分な注意が必要ということが伝わるでしょう。

情報漏洩の危険性

ChatGPTの使用は慎重に行うべきです。
その理由は、ユーザーからの入力情報も学習データとして取り扱うため、情報の漏洩につながる可能性があるからです。

具体的には、あなたが重要な機密情報をChatGPTに入力すると、その情報が第三者に提供される可能性があることや、漏洩する可能性があります。
これは個人でも法人でも同様で、安易な利用は控え、十分な注意を払って活用することが必要です。

ChatGPTの今後の展望

ChatGPTは自然言語処理に優れており、その進化の可能性は無限大です。
具体的には、医療や法律などの専門領域への応用が見込まれます。
これにより専門家へのアドバイスや、一般人への知識の普及を実現する可能性があります。

また、ChatGPTのセキュリティ機能を強化し、ユーザーの安全を守るための対策も、重要な課題となっています。

さらに、ビジネスシーンでも期待が寄せられており、顧客サポートの自動化や、マーケティングキャンペーンの効率化など、多岐にわたる展開が考えられています。

これらの取り組みにより、ChatGPTは人々の生活をより豊かにする一助となるでしょう。

まとめ

今回の記事では、ChatGPTの問題点について詳しく掘り下げてみました。

ChatGPTの利便性は大きい一方で、最新情報への対応力が弱いことや、時によっては情報の正確性に欠けること、またセキュリティ面での懸念があることが理解できたと思います。

そのため、誰でも活用できる便利なツールだからこそ、より適切な使い方を心掛けることが重要です。

今回の記事のまとめ
  • ChatGPTの知識は2021年9月までの情報であるため、その後の最新情報には対応できない
  • ChatGPTは正確でない情報を生成する可能性があるため、事実チェックが必要である
  • ChatGPTは、サイバー攻撃を助長するリスクや情報漏洩の危険性が存在する

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