「Webアプリ開発って独学でもスタートできる?」
「初心者の状態からWebアプリ開発を始めるにはどうすればいい?」
Webアプリを作ってみたいと思っても、初心者の方や経験の浅い方の場合、上記のような疑問や不安を抱えてしまう人が多いでしょう。
そもそも「初心者状態から独学のみでWebアプリを開発できるのか?」という根本的な疑問にぶつかって先へ進めない、ということもあるかもしれません。
そこでこの記事では、以下のような点について解説していきます。
- 初心者でもWeb開発を独学で行うことができるのか
- Webアプリ開発を独学で学ぶための具体的な方法
- 独学でWebアプリ開発を学ぶ際の注意点
初心者が独学でWebアプリ開発を目指すなら
結論から言うと、初心者でも独学のみでWebアプリ開発をできるようになることは可能です。
しかし、決して易しい道のりではありません。
ただでさえプログラミング学習の挫折率は高く、特に独学でのプログラミング学習の挫折率は約90%と言われています。
では、そんな厳しい独学をやりきるにはどうすればよいのでしょうか?
それは、以下の4つのポイントをしっかり押さえることです。
この4つのポイントをクリアすることで、独学の成功率が上がります。
①いつでも質問できる環境を作る
独学でプログラミングを学ぶ場合に、特に気を付けなければいけないのが「壁にぶつかった時」のことです。
プログラミング学習に停滞は付き物。
どんなに頑張ろうとも、いつかは自分一人では乗り越えられない問題にぶつかってしまうものです。
そんな時に誰にも相談できない環境にいると、いつまでも同じ問題に躓き続けてしまい、先へ進むことができなくなります。
結果的に勉強が嫌になってしまい、挫折へと繋がってしまうのです。
こういった事態を回避するために、以下のような対策をしておくべきでしょう。
- 知り合いに現役エンジニアがいれば遠慮なく頼る
- teratailやQiitaなどITエンジニアのQ&Aに特化したサイトを利用する
- MENTAでメンターとなるエンジニアを探す
いざという時に質問できる環境が整っていれば、独学で躓いてしまう可能性も減らすことができます。
もちろん、「わからないところが出てきたらすぐ人に聞いてしまう」という行為はNGです。
すぐに誰かに頼る癖がついてしまうと、自走力や問題解決力が育たず、いざエンジニアになった時に苦労することになってしまいます。
プログラミング学習で壁にぶつかった際は、まずは自分でとことん調べ、そして考えてみて、それでもわからなければ質問するようにしましょう。
②壁にぶつかるのは当然だと考える
プログラミングの学習は、トラブルなくすんなり進んでいく方が奇跡的であり、勉強の過程で必ず、理解できない部分やどうしてもうまくいかない部分が出てきます。
このことを肝に銘じてから学習をスタートさせるようにしてください。
最初から順風満帆に進むことをイメージしてしまうと、難しい局面に差し掛かった時に乗り越えられない可能性が高まってしまいます。
- 最初はなかなか思い通りに勉強が進まない
- エラーやバグを解決できず勉強が止まってしまう
- 自分にはセンスがないと自信をなくす
学習の途中でのこういった躓きは、誰もが経験することです。
難問にぶつかって心が折れそうになった時には、「皆も壁にぶつかっているのだ・苦労しているのだ」と、ある程度気楽に考えるようにしましょう。
最初は難しいと感じるプログラミング学習も、コードを書き続けたりエラーの解決方法を調べて経験を積んだりしていくうちに、問題解決力もだんだんと養われていきます。
また、一度の学習で理解することにこだわりすぎないことも大事です。
肩の力を抜いて、何度も学習していくうちに「コツを掴めたらいいな」くらいの気持ちで、気長に取り組んでいきましょう。
③正しい学習教材を選ぶ
どんなにやる気があっても、どんなに勉強に時間をかけても、学習方法や選ぶ教材が悪ければ遠回りになってしまいます。
そして、遠回りになればなるほど成果が出るのも遅れ、学習の継続も難しくなってきてしまいます。
そんなことにならないよう、正しい学習方法と学習教材を知り、無駄な時間を使わないように心がけるべきです。
効率よく独学を進めるためのおすすめ学習サイトについては以下の通りです。
- Progate(プロゲート)
イラスト中心のスライドで学べる、初心者向けの代表的な学習サイト。 - ドットインストール
動画中心で学べる、Progateと並ぶ初心者向け学習サイト。 - Schoo(スクー)
動画中心の学習で、生放送にて授業が提供されているのが特徴。 - paizaラーニング
1本約3分の動画と演習問題でプログラミングを学習できる。 - CODEPREP
穴埋め式の問題が多く用意されており、隙間時間での学習に最適。 - シラバス
Web開発の中でも特にWebデザインに特化した学習サービス。
ほとんどのサービスが無料でも利用できますが、有料登録することでさらに深く学べるようになりますので、本気で学習を進めたい場合は課金をおすすめします。
④目標をできるだけ明確にする
Webアプリ開発ができるようになるには、多くの学習時間を要します。
初心者の状態からならば、最低でも1000時間は必要です。
これだけ長い時間に渡って学習を続けていく必要があるので、最後まで勉強をやり切るためには、どのようにしてモチベーションを維持していくかという問題についても意識しておかなければなりません。
モチベーションを高く保つには、「なぜ自分がプログラミングを始めたのか」という原点や目標を常に意識しながら学習を進めるのがよいでしょう。
- どんなサービスを作りたいのか
- どんな目的で学習しているのか
- 作りたいものや欲しいものを作れているか
「プログラミングを通して自分はどうしていきたいのか」を明確にしておけば、壁にぶつかり挫折しそうな時も、目標を見失わずにまた走り出せるはずです。
以下の記事で、効率の良いプログラミング勉強法についても詳しく解説していますので、是非こちらも合わせてご覧ください。
Webアプリ開発を独学で身に付けるための方法
以下に、アプリ開発の勉強を独学で進めるための流れ・手順について解説していきます。
作りたいアプリを決定する
アプリ開発には、主に「Webアプリ開発」・「ネイティブアプリ開発」・「ハイブリッドアプリ開発」という3種類があります。
■Webアプリ
Webサーバー上で動作するアプリのこと。
YouTubeやTwitterなどがWebアプリにあたる。
Webアプリの開発には、HTMLやCSSやJavaScriptといったフロントエンド言語のほか、PHPやRubyなどのサーバーサイド言語を使用する。
■ネイティブアプリ
スマホやタブレットにインストールして使用するアプリのこと。
Androidアプリの開発にはJavaやKotlin、iOSアプリの開発にはSwiftという言語が用いられる。
■ハイブリッドアプリ
Webアプリとネイティブアプリを組み合わせた、両方の機能を持つアプリのこと。
iOSやAndroidのアプリは、Webアプリを開発する技術によって作られる。
従って開発言語は、HTMLやCSSやJavaScriptなどのWebアプリ開発に必要な言語が用いられる。
初心者が作りやすいのはWebアプリですので、まずはWebアプリから作ってみるのがよいでしょう。
どういうWebアプリを作るかは自由です。
Web上にある様々なサービスを見ながら、「自分だったらこういうサービスが欲しい」「こんなサービスがあればみんな使いたいのではないか」と思えるようなものを考えてみてください。
開発に必要な言語を学習する
作りたいWebアプリが決まっても、いきなり作り出すことはできません。
まずは、開発に必要な言語の選定と、選定した言語の学習をする必要があります。
選ぶ言語ですが、バックエンドに関しては、大体PHPかRubyのどちらかになってくるでしょう。
学ぶべき言語が決まったら、学習サイトや本を活用して独学での勉強を始めます。
学習サイトは、完全な初心者の場合はまず「Progate」や「ドットインストール」から始めるのがおすすめです。
こういった学習サイトで勉強を進める中で、より突っ込んだことを学ぶ場合は本で補完する、というような流れがよいでしょう。
サンプルアプリを模写する
プログラミングの基礎がわかってきたら、次はサンプルアプリのコードをそのまま書き写す、いわゆる「模写」を行います。
サンプルアプリのコードは、学習サイトや本に載っていますので、そちらを参考にしてください。
「ただ写すだけでは意味がない」と考える人もいらっしゃるでしょうが、そんなことはありません。
実際に手を動かしてコードを書くことで、プログラム全体の流れやコーディングルールというものを肌で感じることができます。
また、たとえ模写であろうと自分で書いたプログラムが動くことによって、達成感や自信にも繋がります。
辛い独学をやり通すには、こうした小さな達成感の積み重ねが欠かせません。
もちろん、ただ写すだけでなく、一つ一つのコードが何を意味しているのかを考えながら模写すると、より学習効果が高くなります。
自分の作りたいアプリ開発を開始する
基礎学習を終え、模写によるアウトプットも済ませたら、いよいよ自分の作りたいアプリの開発に取り掛かります。
アプリ開発は、以下のような工程で進めていきます。
- 要件定義
- 設計
- 開発スケジューリング
- 開発
- テスト
- リリース
自分一人だけで取り組む極小規模のプロジェクトとはいえ、要件定義や設計といった上流工程から入るため非常に大変です。
しかし、一人でゼロからアプリ開発を成し遂げた時には、それがたとえどのようなアプリであれ、大きな力になります。
初めてのアプリ開発における最も大事なことは、「必ず最後までやりきること」です。
品質やスピードは二の次で、とにかく「ユーザーが使用できるサービスをリリースする」というところまでを目標に頑張ってください。
途中、細かくこだわりたい部分が出てくることもあるかと思いますが、初めての開発でこだわり出してしまうとゴールに辿り着かない可能性が高くなってしまうので要注意です。
こだわりたい場合は、まず一度完成させてからにしましょう。
GitHubを活用する
開発段階に入った際には、開発プラットフォーム「GitHub」を利用するのもおすすめです。
- 複数人でコーディングする際に他の人の担当範囲を確認できる
- 誰がいつどこで何の作業をしたのかがわかる
- 過去の状態を再現できる機能がある
GitHubは、エンジニア採用時に応募者のコーディングスキルを確認するためにアカウント提出を求める企業があるほど、開発現場では主流のツールになっています。
プロジェクトの管理が効率的になったり、セキュリティ面も充実しているため、GitHubを使いこなしながら進めていくことで一層本格的な開発を実現できるでしょう。
独学でのWebアプリ開発における注意点
独学でアプリ開発を行う際には、以下の3つの点に気を付けながら開発を進めてください。
必ず毎日開発を行う
一度アプリ開発を始めたら、一日のうちほんのわずかな時間でもいいので、必ず毎日開発を行うようにしてください。
プログラミングに限りませんが、新たに学び始めたことというのは、少しでも間が空いてしまうとどんどん忘れていってしまうものです。
せっかく覚えた知識が失われていくのは、非常にもったいないことです。
そうした損失を生まないためにも、たとえ10分・20分といった短時間であろうと、毎日開発を進めていくことが大事です。
多くの人は日々忙しく過ごしているでしょうから、毎日作業時間を確保するのは大変かと思われますが、せっかく身に付けたスキルを失わないためにも、できる限り学習が途切れないようにしてください。
一人だけでやり切ろうとしない
初めてのWebアプリ開発を、初心者の状態からたった一人だけですべて完結させるのはまず不可能です。
簡易的なアプリ開発であろうと、必ずと言っていいほど何度も問題にぶつかり、先へ進めなくなってしまう場面に遭遇するはずです。
そんな時は、延々と一人で考え込まないようにすることが重要です。
知り合いのエンジニアを頼ったり、エンジニアに特化したQ&Aサイトを利用したりして、積極的に質問するようにしてください。
質問力は、現役のエンジニアになってからも必要な能力です。
早い段階から、「人に質問する」ということに慣れておき、また質問するための力を養っておくことは大変有意義だと言えます。
ちなみに「質問力」とは、ただわからないことを人に聞くことではありません。
- 自分がどこで躓いているか、何がわからないのかを正確に伝えられるか
- 相手が答えやすいように、必要な材料を提示できるか
- 聞く立場としてのマナーを弁えているか
こういったことを踏まえた上で質問できる力が質問力です。
質問力が欠如していると、必死で質問しても誰もまともに答えてくれない、ということもありますので、開発力だけでなく質問力も育てておきましょう。
「バグは発生して当たり前」だと考える
完璧主義な方ですと、「いざ完成後に動かしてみたらエラーだらけ・バグだらけで、もう立ち直れない・・・」などと考えてしまう方もいるかもしれません。
しかしこれは大きな間違いです。
開発にエラーやバグは付き物であって、「発生して当たり前のもの」と考えるべきなのです。
これは、現役エンジニアの世界でも同じです。
エラーやバグを一切出さないエンジニアなど、この世に存在しません。
バグを出してしまうことは、特に問題ないのです。
バグの内容を把握し、それを修正できる力があれば大丈夫ですので、変に完璧を目指さず効率よく開発を進められるようにしてください。
Webアプリ開発で使用する主要なプログラミング言語
Webアプリ開発として使用するプログラミング言語には、さまざまな種類があります。
それぞれの言語によって長所や短所があるため、目的に合うプログラミング言語を選ぶようにしましょう。
→Webアプリ開発のフレームワーク。
■Swift/kotlin/Java
→iOSアプリならSwift,AndroidアプリにはJavaやkotlinが必要
■Python
→シンプルで習得しやすくシステム開発から機械学習まで幅広く使いやすい
この中でも、初心者におすすめなのがRuby/Ruby on Railsです。
理由としては、日本人に愛用するエンジニアが多く日本語の情報も多いので学習しやすいことや、アプリ開発を補助してくれる機能が多いからです。
また、Webエンジニアの求人もRuby on Railsを使ったバックエンドエンジニアが多く、アプリ開発をした後に就職や転職をする選択肢を持つことができます。
使いたい言語を自分で選んで開発してもいいのですが、目的に合わない言語を使用すると開発に時間がかかってしまうこともあるので注意してください。
まとめ
以上、初心者が独学でWebアプリ開発をするためのロードマップについて解説しました。
独学のみでやり切ることは非常に困難ではありますが、最初の学習設計を間違わず、その後も強い意志を持ち続けることができれば全うすることも可能でしょう。
しかし、前述の通りプログラミング学習の独学は挫折率約90%と非常に高いため、プログラミングスクールを利用するという方法も一つの選択肢となります。
なお、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ」には、以下のような特徴があります。
- 開発現場でも活躍できるための1,000時間以上のカリキュラム
- 就活や学習面などオンライン面談で不安を解消できる
- 挫折しないためのコミュニティもあり
特に、エンジニアになった後に就職を目指しているのならば、ポートフォリオ作成や学習面・就活面での相談にも対応しているRUNTEQはおすすめできます。
弊社では、無料のキャリア相談会も定期的に行っているため、この記事を読んで少しでもWeb開発エンジニアに興味を持った方は、ぜひ足を運んでいただければと思います。