プログラミング言語

Pythonのおすすめライブラリ21選!インストール方法も解説

「Pythonのおすすめライブラリを知りたい」
「Pythonのライブラリをインストールする方法まで知りたい」

Pythonのライブラリには便利なものが多い、とは知っていても、具体的なライブラリの機能や、どのようにインストールして使い始めるのかまでは知らない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、Pythonのおすすめライブラリ21選をピックアップし、それぞれの特徴や、インストール方法をわかりやすく解説します。

エンジニアの方はもちろん、これからPythonを学ぼうと思っている方にとっても有益な情報であるため、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

プログラミングスクールRUNTEQでは、マーケターや営業、カスタマーサクセスの方向けに、Pythonスキルを学んでいただく

\/

Pythonにおけるライブラリとは?

Pythonのライブラリは、特定の目的を果たすために設計されたモジュールやパッケージであり、クラスや関数などの再利用可能なコードを含みます。
ライブラリを活用することで、1からコーディングをする必要がなくなり、プログラミング作業を効率的に進めることができます。

Pythonで使えるライブラリには、以下のようなものがあります。

Pythonで活用できるライブラリ
  • データを効率的に分析できるpandas
  • 高速で数値計算ができるnumpy
  • HTTPリクエストの操作を簡単にできるrequests…など

これらのライブラリによって、作業の簡略化や効率化に繋げることができます。
そのため、ライブラリを理解し、うまく活用することができれば、エンジニアの負担を大きく減らすことができます。

標準ライブラリ

標準ライブラリとは、Pythonにあらかじめ組み込まれているライブラリのことを言います。
これらはPythonをインストールした時点で使用可能であるため、追加のインストールや設定などは不要です。

標準ライブラリでは、ファイル操作、ネットワーク通信、データベース接続など、様々な問題を解決するために必要な機能が備わっています。

例えば「math」ライブラリは数学的な演算を、「datetime」ライブラリは日付と時間の操作を、「json」ライブラリはJSON形式のデータの読み書きをサポートしています。
これらの標準ライブラリは、Pythonの性能をより高め、ユーザーが様々なタスクを簡単にこなせるようにサポートしてくれる機能です。

外部ライブラリ

Pythonの外部ライブラリとは、新たにインストールすることで使用できる「外付け型のライブラリ」のことを指します。
外部のPythonコミュニティや、個々の開発者によって開発されており、これらのライブラリを活用すれば、Pythonの基本的な機能を拡張できるため、より幅広い課題を解決することに役立ちます。

外部ライブラリは、Pythonのパッケージ管理ツール「pip」などを用いてインストールし、その後はimport文でプログラムに取り込んで使用します。

Pythonをより活用するためには、必要不可欠なものになるため、外部ライブラリについての理解を深めることも大切になります。

ライブラリとフレームワークの違い

Pythonを活用する際に、初心者の方が混乱してしまうのがライブラリとフレームワークの違いについてです。

ライブラリとフレームワークの違い
  • ライブラリ:あらゆる関数・クラス・メソッドなどを集めたツールキットのようなもの
  • フレームワーク:事前に作成されている骨組みで、システム開発を楽にするテンプレートのようなもの

ライブラリは、特定のタスクを実行するために必要なコードがパッケージ化されているため、開発の効率を大幅に向上することができます。
一方、フレームワークはアプリケーションの骨組みや設計のための土台となるものです。

プログラムのパターンを提供してくれるため、開発者がソフトを設計する際に、大まかな方向性などを決めることができます。

例えば「Django」や「Flask」は、PythonのWebアプリフレームワークであり、開発者が効率的にWebを構築していくための枠組みを提供します。
建築で例えると、ライブラリは「必要な家具を自由に選んで家をデザインすること」に対して、フレームワークは「いくつかのモデルハウスから作りたい家の枠組みを選ぶ」ような感覚です。

結果的にライブラリとフレームワークは、異なる役割ではあるものの、開発者がより効率的にプログラムを作るために必要となるツールと言えます。

Pythonのおすすめ標準ライブラリ12選

Pythonには、様々な目的を達成するために活用できる「標準ライブラリ」があります。
ここではその中から、特におすすめの12個の標準ライブラリを紹介します。

math

mathは、数学の計算をサポートするための標準ライブラリです。
このライブラリでは、指数関数、対数関数、三角関数をはじめ、角度の変換や双曲線関数、さらにはガンマ関数といった特殊な関数を利用することができます。

また、円周率(π)や自然対数の底(e)など、計算で使用される重要な定数にも対応しています。

これらの機能により、数学的な問題や複雑な計算を効率的に解くことが可能となります。

datetime

datetimeは、日付と時刻を操作するためのツールになります。
このライブラリは、日付や時刻を扱う基本的なクラスを提供し、それらを使って日付や時刻の計算、時間帯の管理などが行えます。

特に、日付や時刻に関する計算時には非常に便利で、例えば2つの日付間の差を計算することや、日時を取得した後に特定の要素のみ抜き出すといったことも可能です。

これらの機能により、日付や時刻を扱うあらゆる状況で、datetimeライブラリは大いに役立つことでしょう。

time

timeは、時間に関する様々な操作を可能にするPythonの標準ライブラリです。

このライブラリを使うと、処理を一時的に停止することや、数秒ごとに処理を実行できる「sleep関数」や、現在の時間を取得できる「time関数」などが使えます。

sys

sysは、Pythonのインタープリタと実行環境に関する情報を提供し、それらとのやり取りを助けるライブラリです。
このライブラリを使用すると、Pythonプログラムがコマンドラインから受け取った引数を読み取ることができ、プログラムの標準出力やエラー出力の制御が可能になります。

具体的には、Pythonプログラムがどのように動作するか、どのように止められるか、どのように制御するかなど、環境についての情報を提供します。

例えば「sys.exit()」を使えば、プログラムをいつでも終了させることができます。
また「sys.path」は、Pythonがモジュールを探しに行く場所(検索パス)を表示します。

このように「sys」ライブラリは、Pythonの実行環境に関する多くの情報を提供してくれるため、コードの制御を助ける重要なツールになります。

glob

globを使うことで、特定のパターンに基づいてファイルシステムを効率的に検索することが可能になります。

具体的に言うと、膨大な量のドキュメントから特定のキーワードや形式に一致するものを抽出するのと似たようなことです。

この機能を活用することで、多数のファイルが存在する中から必要な条件を満たすファイルを効率的に特定し、必要な作業を行うことができます。

os

osは、Pythonを介してOS(オペレーティングシステム)と関係する機能を利用するためのツールです。
このライブラリの機能を用いることで、以下のようなことが可能になります。

osライブラリでできること
  • ディレクトリの生成や削除
  • 環境変数の取得
  • パスとファイルの結合など

これらの操作を直接かつ効率的に実行することが可能となるため、OSとのシームレスな連携をがしやすくなることで、より複雑なタスクをPythonで行うことができます。

tkinter

tkinterは、Pythonでグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)を作成するための標準ライブラリです。

基本的なUI要素であるボタンやテキストフィールドの生成から、複雑なUIコンポーネントであるドロップダウンメニューやスクロールバーの作成まで対応しています。

これにより、ユーザーフレンドリーで直感的なインターフェイスを持つアプリを、効率的に開発することが可能です。

random

randomは、ランダムな値を生成することができる標準ライブラリです。

randomライブラリでできること
  • ランダムな整数が生成できる
  • リストからランダムな要素を選択できる
  • 乱数を使うことができる

これにより、ゲームやシミュレーションなど、統計的な計算が必要な場合などに役立てることができます。

re

reは、正規表現を使用した文字列操作を行うためのPythonの標準ライブラリです。
このライブラリを活用することで、文字列の検索、置換、分割など、正規表現を用いた文字列処理が可能になります。

例えば、特定のWebサイトに含まれる全てのメールアドレスを抽出したい場合、正規表現を用いてメールアドレスのパターンを定義し、「re」ライブラリの検索関数を使うことで、該当する文字列を見つけ出すことができます。

このように「re」ライブラリを使うことで、特定のパターンに一致する情報を効率的に抽出することができます。

pathlib

pathlibは、ファイルやディレクトリへのパス操作を効率化するツールです。
ファイルパスを直感的に操作できるパスオブジェクトを提供することで、コードの可読性と再利用性が向上します。

これにより、ファイルシステム操作を行う際の作業効率を、大幅に向上させることが可能になります。

string

stringは、テキスト処理においての重要な機能を提供するライブラリです。

stringライブラリでできること
  • 文字列のフォーマット調整
  • 空白文字の管理
  • 部分文字列の操作など

上記のように、文字列操作を必要とする場面で、有効的に活用することができるでしょう。
また、頻出する文字列要素については定数として提供されているため、コードの可読性と保守性を高めます。

json

jsonは、Pythonのデータ構造をJSON形式に変換し、逆にJSON形式をPythonのデータ構造に変換する機能を提供します。
これにより、データを持続的に保存し、ネットワークを介してデータを送受信する操作を簡便化できます。

このライブラリの存在により、データ管理やネットワーク通信のタスクが大幅に効率化されます。

Pythonのおすすめ外部ライブラリ9選

Pythonの力を最大限に引き出すためには、外部ライブラリの活用が欠かせません。
ここでは、特に有用な10個の外部ライブラリを紹介します。

Numpy

Numpyは、Pythonで高速な数値計算を可能にする重要なライブラリです。
このライブラリは、効率的な数値データの操作を可能にする多次元配列オブジェクトを提供します。

Numpyでできること
  • 科学計算
  • データ分析
  • 機械学習など

Numpyでは特別な配列や数値を用いることで、複雑な数値計算も効率よく行うことができます。

pandas

pandasは、データ分析を効率的に行うためのPythonのライブラリです。
特徴としては、DataFrameと呼ばれる表形式のデータ構造を提供し、このデータ構造を使用してデータの読み込み・整理・分析をスムーズに行うことができます。

特に欠損データの補完や時系列データの操作も容易に行えるため、データ分析の多岐にわたるシーンで利用されています。

dateutil

dateutilは、日付と時間に関する各種の操作がより洗練されたPythonライブラリです。
このライブラリは「datetime」の機能を補完し拡張するためのものであるため、より複雑で特殊な日付と時間の操作を可能にします。
例えば、より高度に時間帯を操作したい場合や、うるう年の計算などが簡単にできるようになります。

基本的な日付と時間の操作には「datetime」を、より高度な操作が必要な場合には「dateutil」というように使い分けるのがいいでしょう。

openpyxl

openpyxlは、PythonでExcelの.xlsxファイルを読み書きするためのライブラリです。
Excelの各種機能をPythonのコードを用いて操作できるため、自動化や一貫性を求めるタスクに適しています。

openpyxlでできること
  • セルの読み書き
  • フォーマット操作
  • 画像や図形の挿入など

このライブラリにより、個々のセル、行、列の操作、フォーマットの調整、図形や画像の挿入など、Excelの豊富な機能をPythonから利用できます。

一度プログラムを作成すれば、その後の作業はプログラムが自動的に処理してくれるので、自動化できることや人為的なミスを減らすことが可能です。

matplotlib

matplotlibは、豊富なグラフタイプと高度なカスタマイズ性が特徴的なデータ視覚化ライブラリです。

多様な種類のグラフ作成と細かなビジュアル調整が可能であり、データ分析結果を直感的に伝えるためのツールとして利用することができます。

さらに、他のPythonライブラリとの統合性が高いため、numpyやpandasのデータ構造から直接、視覚化を行うことが可能です。

pycaret

pycaretは、機械学習のワークフローを自動化し、効率化するためのPythonライブラリです。

このライブラリは、データの前処理からモデルの訓練、評価、最適化までの一連の流れを、少ないコードで実現することができるため、機械学習による学習を効率的にすることができます。

PyCaretでできること
  • データ前処理
  • モデル訓練
  • モデル評価
  • モデル最適化など

pycaretでは、さまざまな機械学習アルゴリズムの適用や比較が簡易化されており、複雑なモデリング作業も効率良く行うことができます。

sklearn

scikit-learn(sklearn)は、機械学習アルゴリズムを実装するためのPythonライブラリです。
このライブラリは、一貫したAPIと豊富なアルゴリズムを提供し、分類、回帰、クラスタリングなどの多様な機械学習タスクを効率的に実行します。

sklearnでできること
  • 分類
  • 回帰
  • クラスタリング
  • データ前処理など

sklearnでは、簡単にアルゴリズムを実装できるため、ある問題に対して複数のアルゴリズムを容易に試すことができます。

pickle

pickelは、ある状態のPythonオブジェクトを保存し、後でその状態を復元することができるライブラリです。

大規模なデータ分析や機械学習のモデルの訓練結果を保存し、後からその結果を再利用する場合などに有用です。
しかし、シリアル化されたデータの安全性はpickleによって保証されていないため、未検証のソースからのデータに対しては注意が必要です。

また、Pythonのバージョン間の互換性も完全には保証されていないので、その点も考慮に入れて使用することが求められるでしょう。

requests

requestsは、PythonのHTTP通信ライブラリです。
このライブラリを使用すると、Webサイトからの情報取得や、データ送信などのHTTP通信が効率的に行えます。

具体的には、インターネット上にあるWebサイトで使われているHTMLなどのデータ取得に長けており、必要なデータだけを抽出することができます。

requestsでできること
  • Webページの取得
  • データの送信
  • JSONの操作

このように、WebスクレイピングやAPIの利用など、幅広い用途で活用されています。

Pythonで外部ライブラリをインストールする方法

Pythonで開発をより効率的に行うためには、さまざまな機能を提供する外部ライブラリを利用することがあります。

これらのライブラリをインストールするためには、通常「pip」というパッケージ管理ツールを使用します。
「pip」は”Pip Installs Packages”の略で、Pythonの外部ライブラリをインストール、管理するためのスタンダードなツールです。

Pythonのパッケージは通常、Python Package Index (PyPI) という公式のパッケージリポジトリからダウンロードする必要がありました。
しかし、pip自体はPython3.4以降のバージョンから、インストール時に一部の機能が提供されるようになったため、pipを別途PyPIからダウンロードする必要はありません。

ライブラリをインストールするには、コマンドライン(ターミナル)から “pip install ライブラリ名”というコマンドを実行します。

例えば、データ分析ライブラリであるpandasをインストールしたい場合、”pip install pandas”と入力します。
これにより、必要なライブラリを取り込み、Pythonの機能を最大限に引き出すことが可能となります。

これらのライブラリを適切に管理することで、より高度なプログラミングを効率的に行うことが可能となります。

まとめ

今回は、Pythonのおすすめライブラリ21選と、ライブラリのインストール方法について詳しく解説しました。

今回の記事のまとめ
  • Pythonには開発スピードを向上させる便利な拡張機能「ライブラリ」がある
  • 具体的には、元々準備されている「標準ライブラリ」と、インストールによって機能を拡張できる「外部ライブラリ」の2つに分かれる
  • 各ライブラリのインストールはpipを使用することがメインになる

通信環境があれば、どこからでもこれらのライブラリをダウンロードし、Pythonの開発をより効率的に進めることができます。

本記事で紹介した数多くのライブラリをもとに、自分の開発効率がさらに上がるようなライブラリを見つけ、よりエンジニアとしての仕事に活かしていただければ幸いです。

また弊社ではIT業界未経験から、自社で開発するエンジニアを目指す方々に向けたプログラミングスクール「RUNTEQ」を運営しております。

現場で活躍できるエンジニアになりたい方は、ぜひ弊社の公式HPより無料のキャリア相談にお越しください。

 

この記事を読んだ方にオススメ