「フロントエンドエンジニアはもうオワコンなの?」
「フロントエンドエンジニアはつらいと言われるのは本当?」
フロントエンドエンジニアとして働いている方、またはその道を目指している方の中には「フロントエンドエンジニアはもうオワコンなのか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
実際、バックエンドエンジニアと比べるとスキルを習しやすい面を考えると、将来性があるのか悩んでしまうこともあるでしょう。
そこで本記事では、フロントエンドエンジニアの現状や、「つらい」「オワコン」と言われる背景について解説していきます。
フロントエンドエンジニアの方だけでなく、キャリアの方向性を模索している方や、リアルな開発現場の状況を知りたい方にとっても有益な情報ですので、ぜひ最後までご覧ください。
フロントエンドエンジニアとは

フロントエンドエンジニアとは、WebアプリやWebサイトのユーザーインターフェースを設計・実装する専門家のことを指します。
フロントエンドエンジニアの役割をまとめると、以下のようになります。
- ユーザーの利便性や満足度を高め、長時間利用してもらえるサイト設計をする
- バックエンドエンジニアが実装した機能やデータを、適切にユーザーに使用してもらう
- レスポンシブデザインの対応など、あらゆるデバイスを利用するユーザーに向けてのデザインや設計を行う
基本的には、サイトにアクセスしたユーザーの目に見える部分を担当しています。
フロントエンドエンジニアがオワコンと言われる理由

フロントエンドエンジニアと検索すると「オワコン」と言った検索ワードが表示されることがあります。
そのように言われてしまう理由として、以下の2点が挙げられます。
- AIの発達
- コードだけ書けるエンジニアは飽和している
かつての手作業での複雑な作業が自動化され、簡略化される傾向が強いため、一部の人々はフロントエンドエンジニアの需要が減少するのではないかと懸念を抱いています。
AIの発達
フロントエンドエンジニアが「オワコン」と言われる背景には、近年のAI技術の進化が大きく関与しています。
なぜなら、ChatGPTを始めとするAIツールの登場により、一部のコーディング作業が簡単にできるようになったからです。
特に簡易なWebページや基本的なインターフェースの実装において、AIを活用した自動生成ツールが急速に進化しており、手動でのコーディングが不要になるケースも増えてきています。
また、今後もこのようなAIツールの性能はさらに向上すると予測されており、フロントエンドエンジニアの役割や必要性に変化が起きることが懸念されています。
しかし、全てのフロントエンドエンジニアの仕事がAIに代替されるというわけではありません。
複雑なUI/UXデザインやプロジェクト内容によっては、人間のエンジニアの直感や経験が重要となります。
また、AIツール自体を使いこなすためにも、エンジニアの知見やスキルが求められるでしょう。
コードだけ書けるエンジニアは飽和している
フロントエンドエンジニアが「オワコン」というレッテルを貼られてしまう理由として、人材が飽和しているということが一因として挙げられます。
ただ単にコードが書けるだけのエンジニアは、現代のIT業界においてはすでに多数存在しており、その供給量が需要を上回る傾向が強いです。
一方で、上流工程を担当できるエンジニアや、フロントエンドだけでなくバックエンドも含めたフルスタックの能力を持つエンジニアなど、特定の高度なスキルセットを持つエンジニアに対する需要は、依然として高い状態が続いています。
単に技術的なスキルだけでなく、チームとのコミュニケーションや要件定義のスキルも必要とされる中で、一定のスキルレベル以上のエンジニアが不足しているのは事実です。
そうした背景から「フロントエンドエンジニアはオワコン」という声が出る一方で、実際には特定の高いスキルを持つエンジニアの価値は増しているとも言えるでしょう。
なぜ「フロントエンドエンジニアはつらい」と感じている人が多い?

フロントエンドエンジニアは、以下のような理由から「つらい」と感じる人もいるようです。
- 技術の入れ替わりが早い
- 業務領域が曖昧
- バックエンドの影響を受けやすい
- バックエンドから下に見られることがある
詳しい背景について、深掘りしていきます。
技術の入れ替わりが早い
フロントエンドエンジニアが「つらい」と感じる理由の1つとして、技術の入れ替わりが早いという点が挙げられます。
Webの世界は、常に新しい動きやトレンドが生まれており、これに対応するためには、最
このような環境下では、エンジニアは継続的に学び続ける姿勢が求められるため、学習のペースが追いつかない時には、プレッシャーを感じることもあるでしょう。
さらに、一度学んだ技術やツールが短期間で古くなってしまうこともあるため、そのアップデートにも対応しなければなりません。
業務領域が曖昧
フロントエンド業界はまだ歴史が浅いため、業務領域が曖昧であり、この点を「つらい」と感じるエンジニアもいます。
というのも、フロントエンドエンジニアの業務領域は広範囲であり、デザイン、コーティング、SEOなど多岐にわたるため、具体的な役割が明確でない場合が少なくありません。
加えて、企業やプロジェクトによっては、フロントエンドエンジニアの役割の定義がバラバラであることが珍しくないのです。
例として、システムの実装を主に行うフロントエンドエンジニアが、Webデザインのタスクを任されるような状況も珍しくありません。
このような業務領域の曖昧さは、エンジニア自体のスキルセットやキャリアパスを明確にするのが難しく、結果的に職場環境に対してストレスや不満が生じる要因となっているのです。
バックエンドの影響を受けやすい
フロントエンドエンジニアとしての業務は、多くの場面でバックエンドの状況や進捗に直接影響を受けます。
具体的には、バックエンドの開発が遅延した場合や、仕様が変更された際に、それに伴う調整や変更がフロントエンドの部分でも必要となります。
このような状況は、納期やスケジュールが変更されることも多く、予期しない調整や再作業が発生する可能性が高くなります。
バックエンドの影響を受けやすいことで、フロントエンドエンジニアの仕事量やストレスが増えてしまうのです。
バックエンドから下に見られることがある
一部の例ではありますが、フロントエンドエンジニアはバックエンドエンジニアから見下されるような事もあり、そういうタイミングで「つらい」と感じる方も多いです。
フロントエンドエンジニアは比較的新しい職種であり、一部の人々の中には「Webエンジニアといえばバックエンドエンジニア」というイメージが根付いていることが原因となります。
また、サービスの核となる部分はバックエンドで実装されることが多いため、その結果としてフロントエンドの業務が軽視されたり、二の次にされる傾向があるのです。
もちろん、フロントエンドエンジニアはユーザーインターフェイスの最適化やユーザビリティの向上、そしてサービスの外観を形成する役割を担っていることから、その重要性は非常に高いです。
しかし、一部の人によって、フロントエンドの方が下に見られるといったことが起こってしまっているのです。
フロントエンドエンジニアとして働くメリット

フロントエンドエンジニアとして働くことには、以下のようなメリットがあります。
- 最新技術に触れられる
- キャリアパスが広がりやすい
- 平均年収が高め
フロントエンドエンジニアとして働く魅力について、詳しく解説していきます。
最新技術に触れられる
フロントエンドは、ユーザーと直接触れ合う部分であり、そのため最新のデザインの勉強から、トレンドの知識や技術まで求められます。
これにより、新しいフレームワークやツール、ライブラリを学ぶ機会が増えるため、成長意欲が高いエンジニアにとっては、刺激的な環境と言えるでしょう。
成長意欲を持ちながらスキルを磨き続けることで、キャリアアップもしやすいです。
また、キャリアアップを通じてスキルをアップデートし続けることが可能であるフロントエンドエンジニアの仕事は、他の職種と比べても非常に魅力的です。
このように、知的好奇心をもとに勉強を習慣化する経験は、将来的にも大きな資産となり、実を結べば多様なプロジェクトやチームでの活躍の幅を広げることができるでしょう。
キャリアパスが広がりやすい
フロントエンドエンジニアとしての働き方には多くのメリットがありますが、注目すべき点はキャリアパスの広がりやすさです。
フロントエンドエンジニアは、バックエンドエンジニアやデータベースエンジニア、さらにはUI/UXデザイナーやプロダクトマネージャーといった多岐にわたる専門家と連携してプロジェクトを推進する必要があります。
このような連携を重ねることで、自然と各領域の知識やスキル、さらには業務の流れや考え方を吸収することができるのです。
例えば、デザインの基礎知識を持つことで、デザイナーとのコミュニケーションがスムーズになり、バックエンドのシステム構成やAPIの知識を持つことで、より効率的なコーディングが可能となります。
このような経験は、将来的にマネジメントやフルスタック開発、さらにはプロダクトオーナーといった多様なキャリアパスへの道を開くカギとなるでしょう。
平均年収が高め
フロントエンドエンジニアは、平均年収が高い傾向にあります。
近年、ビジネスのデジタル化が進む中で、UI/UXのクオリティが企業の競争力を左右する要素となってきています。
その結果、高度なスキルや知識を持つフロントエンドエンジニアの需要が急増しているのです。
また、フロントエンドの技術は日々進化を続けており、新しい技術やツールの習得が求められる職種です。
このような状況下で、技術の最前線で活躍するフロントエンドエンジニアの価値は高まっており、それが給与にも反映されています。
さらに、多くのスタートアップ企業や大手企業が、優れたフロントエンドエンジニアを獲得するために、高年収のオファーを提示する現状もあり、これが平均年収を押し上げる要因となっています。
例えば以下のような大手企業や、スタートアップ企業の平均年収は、700万円以上のものもあり、求人によっては1,000万円を超えるものもあります。

(参照:求人ボックス)
もちろん、年収が上がるにつれて、企業側が求めるエンジニアのレベルは高くなりますが、高年収を狙いたいと考えている方にとって、フロントエンドエンジニアの仕事は魅力を感じるかもしれません。
フロントエンドエンジニアが不要になることはない

フロントエンドエンジニアが将来的に不要になるという事態は考えにくいです。
なぜなら、Web開発の現場ではフロントエンドの専門知識を持ったエンジニアが常に必要とされており、ユーザーと直接関わるインターフェースの設計や実装には欠かせない存在だからです。
また、近年の技術の進化に伴い、フロントエンドの領域はますます複雑化しており、これに対応するための専門的なスキルや知識が必要とされています。
しかし、こうした背景の中で、ただコーディングができるだけのコーダーは、市場価値が徐々に低下する可能性があります。
そのため、技術の進化や市場のニーズに合わせて、関連性のあるスキルを掛け合わすなどの行動が必要になります。
具体的な行動としては、フロントエンドエンジニアとしてのキャリアを追求する場合、日々の学びを怠らないこと、新しい技術やトレンドに敏感であることが求められるでしょう。
まとめ
今回の記事では「フロントエンドエンジニアはつらい・オワコンと言われる理由」について詳しく紹介しました。
フロントエンドエンジニアは、Web開発において欠かせない存在だからこそ、今後もオワコンになる可能性は少ないと考えられます。
しかし、AIの台頭や駆け出しエンジニアなどの増加により、差別化できるようなスキルや価値を見出せないと生き残ることは難しくなるでしょう。
常に移り変わる環境の中で、最新の技術をキャッチアップしながら仕事を進めることで、フロントエンドエンジニアとしての価値を担保できるため、日常的にスキルを磨くことが大切です。
- フロントエンドエンジニアは、技術の入れ替わりが非常に早く、常に最新の技術やトレンドを追いかける必要がある
- フロントエンド業務は、複雑化しているからこそ業務領域が曖昧であり、デザインからシステム、SEOまでを担当する場合がある
- スキルを磨いていないフロントエンドエンジニアはオワコンになる可能性が高いが、スキルを掛け合わせるなどの努力をして市場価値を高めておけば、高年収のオファーを獲得できる可能性が高い
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