「公務員の仕事は安定しているけどつまらないから辞めたい」
「やりがいが感じられないからやる気がでない」
このように、公務員として働きながらも将来を悲観的に考えている人も多いのではないでしょうか?
一昔前までは、「公務員は給料も良くて、クビになることがないから将来安泰だよ!」というように言われていましたが、現代では少しずつ考え方が変化しています。
終身雇用制度の破綻や転職ブームなど、働き方の多様性が謳われる2020年でありますので、公務員の仕事にやりがいが感じられない人は別の働き方を選ぶのも一つの手段かもしれません。
そこで今回は、以下の内容について解説していきます。
- 公務員はやりがいがないと言われる理由
- 公務員に向いている人の特徴
- 公務員からWeb系エンジニアへの転職は可能
Webエンジニア向けのプログラミングスクールを運営する弊社が「公務員のやりがい」について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
公務員のやりがいや魅力
給与が高い・リストラの心配がない・福利厚生が充実しているなど、安定した職業として有名な公務員ですが、働くうえでの「やりがいや魅力」にはどういったものがあるのでしょうか?
ここでは、以下の5つについて解説していきます。
- 人々の暮らしを支えられる
- 大規模な仕事に携われる
- 多くの人と関われる
- 心に余裕がある働き方
- 将来性が高い仕事
人々の暮らしを支えられる
公務員は直接的・間接的に人々の暮らしを支える仕事で、具体的には以下のような場所に勤めます。
- 市役所
- 県庁
- 公安庁
- 中央省庁
- 裁判所
- 自衛隊
- 刑務所
- 警察署
- 消防署
事務作業がメインの一般職や消防士・警察官といった専門職など働き方はさまざまですが、基本的には共通して市民・国民のために働きます。
人々が安心・安全に暮らすには公務員の仕事が欠かせないため、暮らしを支えられる点は公務員の魅力の一つと言えるでしょう。
大規模な仕事に携われる
公務員は大規模な仕事に関わるのが特徴です。
民間企業の場合は営利目的に仕事が行われるのが一般的ですが、公務員の仕事は市民・国民のためにあるので必然的に規模が大きくなります。
地方公務員であれば地方自治体ごとに道路や都市計画の仕事に携わり、国家公務員であれば国会議員の活動や国会運営などに携わります。
人々の暮らしを豊かにするために、都道府県・市区町村レベルの大規模な仕事を行うのが公務員の重要な役割の一つです。
多くの人と関われる
多くの人と関わりながら働けるのも公務員の魅力の一つです。
民間企業とは異なり、他職種や市民と多く関わりながら仕事を行います。
とくに地方公務員であれば市民との関わりが多くあるため、「人々のために働いている」という感情も湧きやすいでしょう。
また、国会議員や都道府県知事など行政に深く関わる人たちとの交流も多くあります。
他職種間で連携して人々の生活を豊かにしていくという点では、公務員としてやりがいを感じられるかもしれません。
心に余裕がある働き方
公務員は他の職種と比べて心に余裕を持って働けるのも特徴です。
公務員の仕事にはノルマがないため、成果をあげなければならないというストレスが少なくて済みます。
成果重視の働き方より、業務を淡々とこなす働き方の方が心にゆとりが生まれるため、前向きに仕事と向き合えるでしょう。
将来性が高い仕事
公務員の仕事は国や自治体に関わる内容であるため、将来性が高いと言えます。
公務員は安泰とはいったものですが、国や自治体の業務がなくならない限り公務員は必要とされ続けるため、今後も「安泰」と呼ばれる状態が続くでしょう。
仕事がなくならないという点は魅力的であるため、とくに安定した生活を送りたい人に向いています。
やりがいがないと言われる理由
「公務員の仕事はやりがいがいない」と言われる理由は以下の通りです。
- 事務的な作業が多い
- 業務に無駄が多い
- 専門性が身につきにくい
- 価値を提供している感覚が薄い
- 新しいことにチャレンジしにくい
- 年功序列の給与体系
事務的な作業が多い
公務員の仕事は事務的な業務が多いため、仕事にやりがいが感じられない人が多いです。
市役所での仕事を例にあげると、以下のような内容を行います。
- 住民登録の手続き
- ごみ処理
- まちづくり
国家公務員と地方公務員の仕事内容は違いますが、基本的にはデスクワーク中心の仕事になります。
ときには同じ作業を繰り返すこともあるため、仕事に達成感を求める人はとくにやりがいがないと感じてしまうことでしょう。
業務に無駄が多い
市役所や県庁など大きな組織で働く場合、業務に無駄が生まれやすいのが特徴です。
例えば、一つ業務を遂行するのに上司の許可が必須であったり、許可を得るためには資料作成をして説明しなければならないなど、組織が大きいがゆえの無駄の多さが目立ちます。
作業効率の悪さは仕事のやりがいにもつながるため、組織が大きければ大きいほどやりがいが感じづらくなる可能性も高くなります。
デジタル化が進んでいるにも関わらず書類管理を継続しているところや、印鑑文化が残っているところも多くあるため、無駄を避けたい人には向いていないと言えるでしょう。
専門性が身につきにくい
公務員は数年での人事異動が多いため、専門性が身につきづらいのが特徴です。
始めから希望の部署に配属されるとは限らないため移動があることはメリットとも捉えられますが、専門性が身につくかどうかで考えるとデメリットとしても捉えられます。
また、身につけたスキルが異動先の部署で役に立つかどうかも分からないため、常にやりがいがある仕事ができるとも言い切れません。
専門性の有無に限らず、新しい環境でも前向きに仕事ができる人は人事異動があっても問題なく働けるでしょう。
価値を提供している感覚が薄い
公務員の仕事は外部委託が多いため、直接人から感謝されることが少ない傾向にあります。
自分の仕事が何に価値提供しているのか分からなくなり、モチベーション低下にもつながってしまいます。
市役所勤務であれば住民と関わる機会が多いため、ときには感謝されることもあるでしょう。
しかし、多くの人が「めんどくさい」「手続きのために仕方ないから行く」という感情を抱いていると考えられるため、どちらかというとネガティブ要素が多いと言えます。
人から感謝されることが少なく、働いている目的が見失われがちであるため、徐々にやりがいが感じられなくなってしまうのが懸念点です。
新しいことにチャレンジしにくい
行政はトップダウン型の組織であるため、新しいことにチャレンジしにくい傾向があります。
新しい事業を行うには、課長から次長へ、さらに部長、知事へと順々に説明していき全員の許可を得ることが必要です。
一人でも反対するとその事業は進められないため、再び内容を見直す必要があります。
このように、新しいことにチャレンジするには膨大な時間と労力がかかるため、やりたいことがあっても実現しないことが多いのです。
年功序列の給料体系
公務員の給与は年功序列であるため、どんなに頑張っても急激に給料が上がることはありません。
民間企業であれば成果を出した分だけインセンティブが発生することがありますが、公務員では働いた年数に応じて給料が上がっていく仕組みのため、成果はあまり関係ないのが特徴です。
働いた分だけ給料が上がるのであればモチベーション向上にもつながると思いますが、給料が変わらないのであれば「最低限の仕事だけしよう」と考えるのも無理はありません。
給料はやりがいを感じる要素の一つであるため、成果が正当に評価されるような環境で働きたい人は公務員より民間企業の方が合っていると言えるでしょう。
やりがいを感じている人の特徴
公務員の仕事にやりがいを感じている人の特徴としては、以下の2つが挙げられます。
- 希望部署で仕事ができている
- 公務員としての使命感やプライドがある
希望部署で仕事ができている
事務作業や無駄が多いと言われる仕事ですが、希望部署に配属された場合はやりがいを感じられる人も多いでしょう。
希望部署の仕事がやりたくて就職する人が多いと思いますが、県庁などで働く場合は基本的に希望が通ることはないと言われています。
希望部署の仕事=やりがいある仕事とは限りませんが、やりがいを感じている人は希望通りの仕事ができている可能性が高いです。
公務員としての使命感・プライドがある
やりがいを感じる人の特徴として、使命感やプライドも挙げられます。
- 住民のために働くのが好き
- 与えられた仕事をこなすのが性に合っている
- 目の前の仕事に注力できる
なにより公務員の仕事が好きでないと、やりがいというものは感じられないでしょう。
作業効率が悪い・無駄が多いとはいえ、その中で自分なりに工夫し目の前の仕事に注力できる人が結果的にやりがいを感じられると考えられます。
公務員に向いていない人の特徴
反対に公務員に向いてない人の特徴としては、以下の4つが挙げられます。
- 住民の方に感謝されたい人
- 地元に貢献したい人
- 成果をあげて出世したい人
- 自分の裁量で仕事をこなしたい人
住民の方に感謝されたい人
公務員は住民のために働く職業ですが、「住民に感謝されたいと思っている人」には向いていません。
たしかにそう思うかもしれませんが、実際にはクレームや理不尽なことを言われることが多いのです。
就職時は住民の方のために役立つ仕事がしたいと思っていた人も、苦情や文句を言われるうちに意気消沈してしまうことも少なくありません。
理想と現実のギャップからやりがいを感じなくなる人もいるため、あまり正義感の強いひとには向いていないと言えるでしょう。
地元に貢献したい人
「地元に貢献したい!」という人も公務員に向いていない可能性があります。
というのも、そもそも希望通りの部署に配属されるかどうかも分からないうえに、数年で異動するのが一般的だからです。
なかには定年まで希望の部署にいけないという人もいるため、地元に貢献したいという気持ちだけで目指す場合は注意しましょう。
成果をあげて出世したい人
能力や成果を上げて出世したいという人も要注意です。
前述した通り、民間企業と違いインセンティブなどがないため成果が重視されない世界でもあります。
まだまだ年功序列の考え方が根付いているため、能力や実績では出世しづらい傾向にあります。
給与や待遇は一般的な職業より高い傾向にありますが、スキルアップして上を目指したいという人は公務員ではなく民間企業の方が向いているでしょう。
自分の裁量で仕事をこなしたい人
公務員は基本的に与えられた業務を遂行しますが、逐一上司に確認をとらなければならないため、自分の裁量で仕事をしたい人には向いていません。
- 公文書
- プレゼン資料
- メール
上記のような作成物の確認などさまざまな業務で確認や報告を要します。
無駄な業務が多いがために残業も長くなる傾向があるため、効率よく業務をこなしたい人にも向いていないでしょう。
やりがいが感じられない人は転職がおすすめ
公務員の仕事にやりがいが感じられない人は転職をするか、やりがいが見つかるよう自ら行動する必要があります。
- 転職したいけど、今からでは遅い気がする
- 全く新しい分野で頑張っていける自信がない
- 家族や子供がいるから今更環境を変えるわけにはいかない
やりがいが感じられない仕事をしていると、このように考えてしまうのが普通だと思います。
しかし、やりがいが感じられない仕事を続ける方が長い目で見た時にストレスになったり、後悔につながったりしてしまいます。
実際に未経験・公務員からWebエンジニアになられた方でも同じように感じていた人が多いため、誰しも行動を起こす前は不安になってしまうものです。
公務員としての働き方は、給与面・将来性・労働環境などメリットが多くありますが、「やりがい」という面では少々感じづらいかもしれません。
参考までに弊社RUNTEQの転職事例をご紹介しますので、公務員の方で転職しようか迷われている方は一度見てみるのがおすすめです。
- 転職しようと思ったきっかけ
- 転職時の心情
- 学習を進める上で大変だったこと
上記のような内容がインタビュー形式でまとめられているため、現状の悩みを解決することができるかと思います。
未経験からWebエンジニアを目指してみたい方はこちらもあわせてご覧ください。
まとめ
以上、公務員のやりがいと転職について解説しました。
- 公務員には人々の暮らしを支えられるという大きな魅力がある
- 事務的な作業や無駄な工程が多いことから、やりがいがないと感じやすい傾向にある
- 希望部署で働けている人はやりがいを感じるかもしれないが、成果を上げて出世していきたい人には向いていない可能性があるので転職を考えるのがおすすめ
公務員は安定した給料と待遇に加え、仕事にノルマがないことから「やりがい」に関係なく働き続けている人が多いと思われます。
「事務的な作業を繰り返すのが嫌な人」や「能力や成果が正当に評価される環境に身を置きたい人」は、転職する道を検討すると良いでしょう。
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