働き方

クラウドエンジニアはやめとけ・きついと言われる理由は?メリットも紹介

「クラウドエンジニアは需要がありそうだけど、やめておくべき?」
「クラウドエンジニアの仕事は本当にきついの?」

このように、クラウドエンジニアに対してマイナスのイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

Googleでクラウドエンジニアについて調べると「やめとけ」「きつい」というネガティブなワードが出てくるので、目指すべきか悩んでしまいますよね。

実際のところ、クラウドエンジニアの仕事は責任が重かったり、休日・夜間対応があったりと、他のエンジニアと比べて大変さを感じやすいかもしれません。

しかし、合う・合わないは人によって異なりますので、仕事内容を理解するとともに、向いているか、向いていないか確かめることが必要です。

そこで今回は、以下の内容について解説していきます。

  • クラウドエンジニアとは
  • 「クラウドエンジニアはやめとけ・きつい」と言われる理由
  • クラウドエンジニアになるメリット
  • クラウドエンジニアに向いている人
  • クラウドエンジニアに向いていない人

本記事を読み終えれば、クラウドエンジニアに向いているか、向いていないかが分かるため、目指すべき進路が明確になるでしょう。

開発会社とWebエンジニア向けのプログラミングスクールを運営する弊社が、クラウドエンジニアの働き方について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

クラウドエンジニアとは

クラウドエンジニアは、クラウドサービスを提供するための技術を用いて、システム設計や構築、運用などを担当するエンジニアです。

具体的には、以下のような役割を担います。

  • データセンターの構築
  • サーバーの設定
  • ネットワークの設計・構築

インフラエンジニアやネットワークエンジニアと混同しやすいですが、クラウドエンジニアとは別業種となります。

インフラエンジニアやネットワークエンジニアとの違い
  • インフラエンジニア:ネットワークやサーバーなどの設計・開発を担当する仕事
  • ネットワークエンジニア:ネットワークの設計や構築・保守・運用を担当する仕事

インフラの中でも、特にクラウドに特化しているエンジニアがクラウドエンジニアです。

インフラエンジニアがクラウド化の仕事を行うこともありますが、より専門性の高い仕事の場合はクラウドエンジニアが必要となります。

「クラウドエンジニアはやめとけ・きつい」と言われる理由

「クラウドエンジニアはやめとけ・きつい」と言われる理由は、以下の通りです。

クラウドエンジニアはやめとけ・きついと言われる理由
  1. 障害が起こればいつでも対応しなければならない
  2. インフラに関わる部分なので責任が重い
  3. 求められるスキルが多い
  4. 資格取得が難しい
  5. 長期の案件が多い

障害が起こればいつでも対応しなければならない

インフラでは、データ量の超過やアクセス集中によるサーバーダウン、人為的な設定ミスなどで障害が起こることがあります。

軽微な障害であればマニュアル通りの対応で済むこともありますが、インフラに関わる大規模な障害が起きてしまうと関連するシステム全体に影響が出てしまうため、緊急な障害対応が必要です。

また、クライアントのサーバーやネットワークでトラブルが起きてしまうと、「Webサイトにアクセスできない」「通常通りの業務ができない」などと企業活動に悪影響を及ぼしてしまいます。

こうしたトラブルは突然発生するため、夜間や休日に対応することも多々あります。

原因調査から復旧対応、事後対応など時間がかかる作業で昼夜逆転してしまうこともあるので、ストレスを感じやすい環境にあると言えます。

インフラに関わる部分なので責任が重い

サーバーやネットワークといったインフラ関係は、企業活動において重要な役割を果たしているため、クラウドエンジニアにかかる責任は重いと言えます。

具体例にどのような責任があるかというと、以下のようなケースが考えられます。

  • Webサイトの障害で顧客が商品を購入できなくなる→売上の減少
  • 顧客の個人情報や注文履歴の消失→信用の低下
  • 企業内部の障害→業務の停滞
  • オンラインサービスの利用不可→評判悪化・利用者の減少

このように、インフラに障害が起こると「業務・利用者からの信用・売上」の全てがマイナスに働いてしまいます。

そのため、クラウドエンジニアにかかるプレッシャーは大きく、精神的ストレスを抱えやすいと言えます。

求められるスキルが多い

クラウドエンジニアは、従来のインフラエンジニアのスキルに加えて、最新のクラウドスキルまで身につけて置く必要があります。

というのも、サーバー構築だけでなくネットワークやデータベース、セキュリティなどインフラ全般の構築を求められることが多いからです。

具体的に必要なスキルは以下の通りです。

クラウドエンジニアに求められるスキル
  • クラウドサービスの知識
  • サーバーの知識
  • ネットワークの知識
  • ミドルウェアやツールの知識
  • プログラミングスキル

プログラミングスキル以外の知識が多く必要とされるため、エンジニアでも苦戦する人が多いと言われています。

資格取得が難しい

クラウドエンジニアとして仕事をするには、いくつか資格の取得が必要ですが、どれも難易度が高いものばかりです。

クラウドエンジニア向けの主な資格は以下の通りです。

クラウドエンジニア向けの主な資格
  • AWS認定
  • Google Cloud認定
  • Microsoft Azure認定試験

これらの資格取得には実務経験も必要で、ものによっては数年おきに更新しなければなりません。

そのため、働きながら継続的に学習することが難しい人にとっては、きついと感じてしまいます。

長期の案件が多い

クラウドエンジニアに限らず、全てのエンジニアに言えることですが、重要なシステムに関わる仕事は長期案件となることが多いです。

中でもクラウドエンジニアは、企業の基幹システムに関わるので、他のエンジニアと比べて長期案件が多くなります。

ただ長期案件が多いだけであれば、そこまで辛さを感じることはないですが、働き方が限定されることが問題です。

特に、自社管理のITインフラ(オンプレミス)からクラウドに移行する企業案件では、セキュリティ上の問題で在宅ワークができず、社内業務が求められます。

この場合、常駐先企業で長時間仕事をすることになるので、企業の雰囲気や方針に合わなくとも、途中で投げ出すこともできず、「きつい」「つらい」と感じてしまいます。

クラウドエンジニアになるメリット

クラウドエンジニアの仕事はきついと感じることもありますが、もちろんメリットもあります。

クラウドエンジニアになるメリットは、以下の通りです。

クラウドエンジニアになるメリット
  • 希少価値の高い人材になれる
  • 平均年収が高い
  • 働き方の自由度が高い

希少価値の高い人材になれる

求められるスキルが多く、そもそも簡単にはなれないため、クラウドエンジニアになるだけで希少価値の高い人材になれます。

クラウドエンジニアの需要と将来性が高いと言われる理由は、以下の通りです。

  • クラウド市場が成長している
  • AWSの売上が好調である
  • テレワーク化が進んでいる
  • クラウドファーストやクラウドネイティブの考え方が浸透している

近年では、生産性の向上や業務効率化を目的としたIT投資を行う企業が増えていたり、ICTツールの利用頻度が高まっていたりと、システムやツールのクラウド化が進んでいます。

また、技術の進歩により、以前よりもクラウドを導入しやすくなっているため、クラウドエンジニアの需要は今後も高まっていくと考えられます。

平均年収が高い

クラウドエンジニアは希少価値が高いため、他のエンジニアと比べて平均年収が高い傾向にあります。

求人検索エンジン「求人ボックス」の給料ナビによると、クラウドエンジニアの平均年収は約597万円と言われています。

インフラエンジニアや日本の平均年収と比べると以下のようになります。

クラウドエンジニア インフラエンジニア 日本全体
平均年収 約597万円 約521万円 約443万円

今後、インフラのクラウド化が進んでいくことを考えると、平均年収は下がるどころか、むしろ上がっていく可能性も高いと考えられます。

働き方の自由度が高い

クラウドエンジニアは、物理サーバーなどのハードウェアを扱うことがあまりないため、リモートワークも可能です。

インフラエンジニアの場合は、物理インフラストラクチャの管理やメンテナンスが必要となることが多く、出勤しなければならないこともあります。

しかし、クラウドエンジニアはクラウド上でインフラ構築できるので、他のインフラエンジニアと比べて働き方の自由度が高いのが特徴です。

運用や保守を担当しない場合は、突発的な業務も発生しにくいので、ワークライフバランスを重視した働き方も可能でしょう。

ただし、セキュリティ上の問題で出社を求められることもあるため、そういったケースでは働き方が限定されることもあります。

クラウドエンジニアに向いている人

クラウドエンジニアに向いている人の特徴は以下の通りです。

クラウドエンジニアに向いている人の特徴
  • 地道な作業を継続できる
  • 最新技術に触れるのが好き
  • コミュニケーション能力が高い

地道な作業を継続できる

クラウドエンジニアの仕事には、細かな作業を地道にこなす能力が求められます。

具体的には、以下の通りです。

  • 開発したサービスに関する資料作成を行う
  • プログラムを書く
  • 構築のために設定を何回もチェックする
  • システムの実装前に繰り返しテストを行う

上記のように、クラウドエンジニアの仕事には、クラウドサービスの構築以外に事務作業のような地道な内容も含まれます。

そのため、プログラミング以外の地道な作業も苦に感じず、継続できる人に向いています。

最新技術に触れるのが好き

企業が導入しているクラウドにはトレンド技術が採用されているため、最新技術に触れるのが好きな人に向いています。

最近注目されているトレンドは以下の通りです。

  • IBM Cloud Satellite
  • Kubernetes
  • IaC・CaD

クラウドエンジニアは上記のようなトレンド技術を取り入れて、企業のビジネス戦略をサポートしていきます。

また、新しいビジネス戦略を考える場面では、最新技術に関する意見を問われる場面も出てくるので、常にアンテナを張っておくことが重要です。

このように、最新技術に触れることが好きな人であれば、トレンドを抑えた行動をとることで重宝される存在になれるため、クラウドエンジニアに向いていると言えます。

コミュニケーション能力が高い

クラウドエンジニアの仕事は人と関わることが多いため、高いコミュニケーション能力が必要となります。

具体的な場面としては、以下の通りです。

  • クライアントからのヒアリング
  • プロジェクトメンバーの選定
  • 他部署との連携
  • 上層部への進捗報告

クラウドシステムの導入や運用は、エンジニアだけでなく、クライアントや他部署のメンバーと一緒に進めていきます。

もしクライアントの企業で働くこととなれば、クラウド環境を把握するとともに、社内の文化にいち早く適応することも必要です。

このように、周囲と連携を取りながら業務を遂行するには、円滑なコミュニケーションが欠かせませんので、協調性が高く、自発的に行動できる人に向いています。

クラウドエンジニアに向いていない人

クラウドエンジニアに向いていない人の特徴は以下の通りです。

クラウドエンジニアに向いていない人の特徴
  • チームで仕事をするのが好きではない
  • プログラミングだけをやっていたい
  • 細かな作業が苦手

チームで仕事をするのが好きではない

クラウドエンジニアの仕事はチームで行うものなので、そもそもチームで仕事をするのが好きではない人には向いていません。

チームとして仕事ができない人の特徴としては、以下の5つが挙げられます。

チームとして仕事ができない人の特徴
  1. コミュニケーションがとれない
  2. 協調性がない
  3. 他責思考
  4. 期限を守れない
  5. フィードバックを受け入れない

チームで仕事をするのに抵抗を感じていなくても、上記に当てはまるような方は要注意です。

他のエンジニアとして働く場合もチーム力は必要になるので、苦手な方は変えられるところから変えていくのがよいでしょう。

プログラミングだけをやっていたい

クラウドエンジニアの仕事には高度なプログラミングスキルは必要ないため、プログラミングだけをやっていたいという人には向いていません。

クラウドエンジニアの主な仕事は、既存のサービスやソフトウェアを組み合わせてサービス構築することです。

そのため、独自のプログラムを実装することがほとんどありません。

したがって、プログラミングスキルを磨きたい人やプログラミングだけをやっていたい人は、他のエンジニアを目指すのがよいでしょう。

細かな作業が苦手

クラウドエンジニアの仕事は細かな作業が多いだけでなく、一つひとつの重要度が高いため、そもそも苦手な人には向いていません。

細かな作業が苦手な人の特徴としては、以下の5つが挙げられます。

細かな作業が苦手な人の特徴
  1. 集中力がない
  2. 時間管理ができない
  3. 計画性がない
  4. タスク管理ができない
  5. 細かな作業にストレスを感じやすい

インフラ関係はサービスの根幹を担う重要な部分なので、一つのミスが大きな損害に繋がる可能性があります。

したがって、細かな作業が苦手な人よりも得意な人がやるべき仕事と言えます。

どうしてもクラウドエンジニアを目指したいのであれば、集中力や自己管理能力を磨く努力をするとよいでしょう。

まとめ

今回は、「クラウドエンジニアはやめとけ・きつい」と言われる理由について解説しました。

「クラウドエンジニアはやめとけ・きつい」と言われるとネガティブなイメージを持ってしまいますが、実際には希少価値が高く、多くの企業に必要とされている職業の一つです。

夜間や休日対応があることや、資格取得が大変であることは間違いではないため、適性がある人にのみおすすめされます。

プログラミングをメインでやりたい人は、Webエンジニアを始めとする他のエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

今回の記事のまとめ
  • クラウドエンジニアの仕事は、「緊急な障害対応が必要・責任重大・必要なスキルが多い・資格取得が難しい・長期案件が多い」という理由でネガティブな印象が強い
  • クラウドエンジニアは、簡単にはなれない分、希少価値や年収が高く、働き方の自由度も高い
  • 地道な作業や最新技術に触れるのが好きな人には向いているが、プログラミングを追求したい人やコミュニケーションが苦手な人には向いていない

なお、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ(ランテック)」は、未経験からのエンジニア転職に強いスクールとなっています。

特にWebエンジニアの育成に力を入れていますので、Web業界に興味がある方は是非お気軽にご相談ください。

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