市役所で5年間、公務員として働いていたあっしーさん。日々の業務の中で「このまま同じ作業を続けていてスキルは身につくのだろうか」と感じたことをきっかけに、ITの可能性に目を向けるようになりました。
未経験からの挑戦は決して平坦ではなく、何度も挫折しかけたと言います。それでも前に進めたのは、共に学ぶ同期やコミュニティの存在があったから。
今回は、エンジニア転職を決意した背景から、1000時間の学習の進め方、卒業制作、就職活動、そして入社後に実感したギャップまで、リアルな言葉でお話しいただきました。

【プログラミングスクールRUNTEQ卒業生インタビュー vol.93
※RUNTEQ学習期間は2024年5月~2025年2月

エンジニアへの転職を決めた理由

Q. これまでのご経歴を教えてください。

大学卒業後に市役所へ就職し、公務員として5年間働いていました。

最初の4年間は市のイベントを企画・運営する部署で、小学生から高齢者まで幅広い年代の方に向けた催しを実施していました。最後の1年間は、環境衛生の部署に異動し、住民の方と直接お話ししながら、環境に関する課題に向き合う業務に携わっていました。

Q. エンジニアを目指そうと決意した理由は何ですか?

前職では封筒貼りや資料の大量印刷、ホチキス留めなど、アナログな作業が多かったんです。そういう仕事を続けていてスキルが積み上がるのかな、という漠然とした不安がありました。

そんな中、イベントの部署にいたときに、業務のやり方を変える出来事がありました。毎年開催している小学生向けのイベントで、今まで紙で配布していたチラシや終了後のアンケートを、小学生が持っているタブレットに配信する方法に切り替えたことがあります。すると業務が想像以上に効率化できて、「ITを使うとこんなに改善できるんだ」と実感したんです。そこからIT分野に興味を持ちました。

同じくらいのタイミングでエンジニアをしている友人に会う機会があり、話を聞きました。その友人がすごく楽しそうに仕事の話をしてくれて、「ものづくりできる仕事って面白そうだな」と強く感じたんです。そこで、プログラミングを学んでエンジニアに転職しようと決意しました。

また、その友人もスクールに通ってエンジニアになったと聞いて、「自分もスクールを活用して転職を目指してみたい」と、そこから本格的に動き始めました。

Q. 数あるスクールの中で「RUNTEQ」を選んだ理由は何ですか?

理由は大きく2つあります。

1つ目は、「1000時間という学習量が明確だったこと」です。

最初はインターネットで有名そうなスクールをいくつか調べて、最終的に2つまで絞りました。決め手になったのは「1000時間」という学習量が明確だったことです。
というのも、当時はカリキュラムを見ても、プログラミングそのものがまだよく分かっておらず、GitやSQLといった専門用語も理解できていませんでした。それでも「未経験のうちにこれだけの学習量を確保できるなら、しっかり力がつくはずだ」と思えたことが大きかったです。

2つ目は、「実際に話した人たちの対応から、信頼できると感じたこと」です。
RUNTEQのHPを見て、公務員からエンジニアになった卒業生の事例があることを知りました。同じような背景の方がいると知って、「自分でも挑戦できるかもしれない」と前向きになれました。

さらに、当時はX(旧Twitter)で学習用のアカウントを作り、現役のRUNTEQ受講生の方にDMで直接話を聞いていました。今思うと少しやりすぎだったかもしれません(笑)。それでも5人ほどに連絡したところ全員が返信してくださり、「RUNTEQは良いよ」といった声に加えて、先輩方が現場で評価されているという話も聞けて、「ここなら間違いない」と感じました。知らない人からの突然の連絡にも丁寧に対応してくださったことが印象的で、Give Firstの雰囲気を強く感じました。

また、自分は教育訓練給付金の対象外だったため、受講料の面でも慎重になっていました。その際、無料カウンセリングでカウンセラーの方に3回ほど相談させていただいたのですが、嫌な顔ひとつせず丁寧に話を聞いてくださって、「ここなら信頼できる」と確信できたことも、RUNTEQを選んだ大きな理由です。

知り合いのエンジニアで他のスクールに通っていた人が何人かいるのですが、話を聞くと「受講生同士のつながりがあまりない」とか、「卒業したらカリキュラムを見られなくなる」といったケースもあるようでした。そういう話と比べると、RUNTEQはコミュニティの存在も大きいですし、卒業後も学び続けられる環境が整っていて、本当にすごいなと感じました。
だからこそ、「RUNTEQにしておけば間違いない」と思っていますし、実際にRUNTEQを選んで良かったです。当時の自分の選択は正しかったな、と今は素直に思います。

芦澤さん

RUNTEQ生活・1000時間のカリキュラムの進め方

Q. 1000時間という学習はどのように進めていましたか?

平日は月〜金で仕事があったので、朝の2時間を学習にあてていました。土日祝日は、できる日は1日8時間くらい学習していましたね。波はありましたが、朝早く起きて勉強するのは元々好きだったので、朝学習は続けやすかったです。

余力がある日は夜も1〜2時間やることはありましたが、疲れてできない日もあるので、「朝やっているからいいか」とメリハリをつけていました。

Q. 素晴らしいですね!元々、学習習慣があったんですか?

はい、朝早く起きて何かに取り組むのが昔から好きでした。前職でもExcelを使う機会が多く、「効率化できないかな」と自分で勉強することもありました。

元々、夜にテレビを見るような娯楽の時間も朝に回すタイプだったので、皆さんが夜に確保している2時間分を、自分は朝の時間でやっていた感覚です。朝は出勤という締め切りもあるので集中しやすく、自然と「朝起きて学習する」という習慣ができていたと思います。

Q. 学習に対するモチベーションが下がってしまう時はありましたか?また、どのように立て直しましたか?

正直、何度も挫折しかけました。仕事もしながらだったので、「やめちゃおうかな」と投げ出しそうになった時期もあります。でも、そのたびにコミュニティや同期の存在に助けられたのが強く印象に残っています。

IT知識がほとんどない状態で入学したので、最初の基礎カリキュラムですでに難しく感じていましたし、Ruby on Railsに入ってからは何回もつまずきました。
特に大変だったのは、5月に入学して3ヶ月後にRUNTEQ祭があって、同期がどんどんアプリを作ってアウトプットしているのを見たときです。「すごいな」と刺激を受ける一方で、自分は進捗が遅れがちで劣等感を感じる瞬間もありました。

そんなときに支えになったのがコミュニティです。フルコミットの方が進捗が早いのは当然なんですが、それでも同期に「ここ分からない」と相談すると、皆さんすごく気軽に答えてくれました。中には「自分も分かってないよ」と言ってくれる人もいて、それだけでも気持ちが楽になりました(笑)。

また、キャリアトレーナーの方や卒業生の方と1対1で話す機会もあったので、詰まったときは遠慮せずに頼らせてもらいながら、少しずつ前に進むことができました。

Q. コミュニティの存在が大きかったんですね!どのくらい参加していましたか?

コミュニティには、どちらかというと積極的に参加していた方だと思います。他の受講生との繋がりは大切にしようと心がけていました。

同期と仲良くなった一番のきっかけは、最初のホームルームの発表会です。そこで自然に会話が生まれて、Discord※の部屋にも入れるときは入って、やり取りするようになりました。学習中にも「ちょっと聞いてみようかな」と相談してみたりして、少しずつ関わりを増やしていきました。

また、入学して3ヶ月くらい経った頃に、関東に住んでいる同期で「一度会ってみよう」という集まりが渋谷で開かれて、それに参加しました。実際に顔を合わせて話す中で、「一緒に頑張ろう」と思える仲間の存在が、大きな支えになっていました。

※Discord:オンラインで受講生と交流できる学習ツール

卒業制作(Webアプリ開発)について

Q. Webアプリ制作では、どのようなアプリを作成されましたか?また、作成で意識した部分はどこですか?

卒業制作では、「睡眠サポートアプリ」を作成しました。

作成のきっかけは、自分自身、睡眠に悩みがありました。睡眠時間は取れているのに、朝起きたときに疲れが取れていない感覚があって、「質が悪いのかも」と思っていたんです。

そこで、マットレスや枕などの寝具を変えたり、寝る前にスマホを見ないようにしたり、行動を見直してみたら、思っていた以上に睡眠の質が改善したと実感できました。そのとき「実際に使って良かったものや習慣を、同じ悩みを持つ人同士で共有できたら助けになるかもしれない」と思ってアプリを作りました。

個人開発は、カリキュラムよりも楽しく取り組めました。自分の手で考えたものが少しずつ形になっていく過程が楽しく、自然と熱中できました。学んだことを形にして、他の人に触ってもらえたときは本当に嬉しかったです。フィードバックをもらって、使う人の視点で改善していくのも、自分のアプリを育てていく感じがして楽しかったですね。


▼あっしーさんが作成されたWebアプリ▼

「Good Sleep Joy」
– 「良い睡り」から「喜び」を-

「良い眠り」から「喜び」を感じていただく、睡眠サポートアプリです。

芦澤さん卒業制作

Q. Webアプリのフィードバックは、どなたからもらいましたか?

RUNTEQの受講生の方はもちろん、入学する前に最初に相談したエンジニアの友人や、プログラミングを全く触ったことのない学生時代の友人にも使ってもらいました。

それぞれ立場の違う視点から意見をもらえたことで、すごく参考になりました。

就職活動の進め方について

Q. 最終的に、どのような会社に入社を決めましたか?応募数や期間、入社までの流れはどのような感じでしたか?

最終的には、配送業向けの自社システムを提供しているベンチャー企業に転職しました。
就職活動は、一旦前職を退職し、フルコミットの体制で進めました。

合計で7社に応募し、そのうち1社から内定をいただきました。期間としては3か月程度になります。

Q. 就職活動の軸はどのように設定していましたか?また、内定承諾の決め手は何でしたか?

実務未経験の自分に対して、心理的安全性が用意されていそうかどうかは見ていました。
研修の有無や、日々のコミュニケーションの取りやすさ、チームの雰囲気などを説明会やホームページで確認していました。最初でつまずいて辞めてしまうのが一番良くないと思ったので、そこは大切にしていましたね。

内定をいただいた企業は、自分の希望していた条件にすべて当てはまっており、面接でも雰囲気が自分に合っていると感じたため、入社を決めました。

Q. 転職活動で評価されたと感じることはありますか?

内定をいただいた企業は、どちらかというと技術面よりも、それまでの経験や取り組み方を見てくださっていた印象です。前職での「やり切った経験」や、工夫しながら成果を出したエピソードを評価していただけたのかなと思っています。

たとえば公務員時代に、業務の進め方を見直して改善につなげたことや、とあるイベントの参加人数を増やすために取り組んだ経験などをお話ししました。そうした行動や姿勢をポジティブに受け取っていただけたことが、内定につながったのではないかと感じています。

Q. 就職活動を振り返って、RUNTEQの就職サポートはいかがでしたか?

すごく満足しています。振り返ると、就職活動はRUNTEQのサポートにかなり助けられて進められたと思います。キャリアアドバイザーさんは忙しいはずなのに、過去の面接練習の内容まで覚えてくださっていて、「ここは前より良くなっている」「ここはこう直した方がいい」と、具体的で実践的なフィードバックをもらえたのが本当に良かったです。

前職はIT業界ではなかったこともあり、書類選考で落ちてしまい心が折れそうになる時期もありました。そんなときにキャリアアドバイザーさんへ相談すると、不安な点を一つひとつ整理してくださって、前向きに取り組めるよう背中を押してもらえたのが本当に心強かったです。

面接まで進めたときは、自信を持って受け答えできた感覚がありました。実際、面接で聞かれる内容もRUNTEQで用意していただいた対策の範囲で対応できることがほとんどで、質問が少し違っていても、回答例をうまく組み合わせれば十分にカバーできる状態になっていたと思います。

企業探しについても、キャリアアドバイザーさんとの面談を通じて、「あっしーさんにはこういう企業が合いそう」と提案していただけました。親身に話を聞きながら企業を一緒に探してもらえたのは心強かったです。結果的に、不安を抱えすぎずに、安心して就活を進めることができました。

書類添削から内定まで、一貫してサポートしていただけたことに本当に感謝していますし、RUNTEQの就職支援にはとても満足しています。

芦澤さん

現在の業務内容について

Q. 現在の担当業務について教えてください。

現在は主にPHPを使った開発業務に携わりながら、少しずつ担当領域を広げている段階です。

会社としても未経験者をじっくり育てる方針があり、入社して2ヶ月の現在は、文言やシステムの見た目の修正など難易度の低いタスクから少しずつ開発に参加しています。

Q. 会社の雰囲気はいかがですか?

自分の意見もきちんと聞いてくれる環境だと感じています。

ブラザー制度があり、先輩社員が一人ついてくれて、気軽に相談できる体制が整っているのも心強いです。じっくり学びながら段階的に開発へと入っていくことができております。事前に調べていた情報とも一致していて、入社後のギャップはあまりありませんでした。

Q. 前職との働き方でギャップを感じることはありますか?

一番大きいのは、テキストコミュニケーションが中心なところです。
前職ではあまりなかったので最初は新鮮でしたが、RUNTEQで質問するときに「相手に伝わるように書く」ことを意識していたので、その点は比較的スムーズに適応できました。

それから、職場の自由度にも驚きました。お菓子を食べながら作業してもいい雰囲気だったり、昼寝していい空気感があったりして、「え、いいの?」と思いました。(笑)
まだ慣れなくて実際にはやっていないですが、前職との違いとして印象に残っています。

Q. 仕事で役立っているRUNTEQでの学びはありますか?

GitHub Flowの一連の流れはRUNTEQで学習していたので、すぐに開発に携われたと思います。
「ブランチを切ってコミットし、プッシュしてプルリクエストを出す。そこでコードレビューを受けて、OKになったらマージする。」この流れはRUNTEQで学んだことがそのまま実務に繋がっています。

また、コードレビューのやり取りを含め、日頃のテキストコミュニケーションで「相手に伝わる文章を書く力」も、RUNTEQで鍛えられた部分が大きいと感じます。質問するときに状況を整理して書く習慣がついていたので、入社後もスムーズにやり取りできました。

学習と実務で大きく違うと感じたのは、「人のコードを読む」機会が日常的にあることです。実際にレビューで「こう書けば行数を減らせるよ」とフィードバックをもらったり、先輩の実装を見て「こういう書き方があるんだ」と気づいたりして、仕事の中で学べている感覚があります。

Q. RUNTEQに入って何か変化はありましたか?

はい、ありました。もともと「人のために動く」という姿勢は意識していたのですが、RUNTEQの5つのCREDOのひとつであるGive Firstに触れて、よりその気持ちが強くなったと感じています。

たとえば後輩の受講生から「どんなアプリを作ればいいですか?」と相談を受けたときに、「こういうのはどうですか?」とアイデアを一緒に考えたり、できる範囲でアドバイスをさせていただくこともありました。

まだ入社して間もなく、十分に力になれているとは言えませんが、「自分にできることがあるなら、できるだけ動いてギブしよう」という意識が以前より強くなっています。そう思えるようになったのは、RUNTEQでGive Firstの価値観に触れたことが大きかったと思います。

Q. 今後の展望を教えてください。

まずは目の前の業務にしっかり向き合いながら、基礎的な技術を着実に身につけていきたいです。そのうえで、相手に寄り添い、本当に必要とされている機能を自社プロダクトに反映できるエンジニアになれたらと思っています。

前職でも、市民の方から相談を受けたときに「相手が抱えている課題は何か」を考える姿勢を大切にしていました。これからは、その姿勢を活かしつつ、プログラミングという技術を使って課題を解決し、求められる機能を形にできるようになりたいと考えています。

プログラミング学習を始める方へメッセージ

Q. これからエンジニア転職に挑戦したいと考えている方へ、メッセージをお願いします!

少しでもワクワクする気持ちがあるなら、多少の不安があっても始めてみていいと思います。私自身も「自分にプログラミングができるのかな」「本当に転職できるのかな」と、ずっと不安を抱えながら走り続けていました。

それでも一歩踏み出して学習を続けていくうちに、少しずつできることが増えていって、その積み重ねが自信につながっていきました。特に、ゼロからアプリを一つ作り切れたときの達成感は本当に大きくて、今でも忘れられません。

ただ、未経験の状態で一人で学習を続けるのは、正直かなり難しいと思います。だからこそ、頼れる環境を使うのは大事で、私の場合はRUNTEQがそれに当たりました。
RUNTEQは、時代に合わせてカリキュラムもアップデートされていると聞いていますし、学習中に困ったときに相談できるコミュニティがあるのも心強いです。卒業認定を取れば、カリキュラムを継続して使える点も、長く学び続けるうえで安心材料になると思います。

一人で頑張り切ろうとしなくて大丈夫です。コミュニティも活用しながら一歩ずつ進めていけば、きっと見える景色が変わってくると思います。応援しています。

編集後記

いかがでしたでしょうか?

RUNTEQは、あっしーさんのようにさまざまなバックグラウンドを持つ方々が本気でエンジニアを目指せる環境を提供しています。

単にスキルを教えるだけでなく、学習の進め方、モチベーションの保ち方、そして転職活動まで、一人ひとりに寄り添ったサポートを行っています。

RUNTEQに興味を持たれた方は、ぜひ一度、無料キャリアカウンセリングにお越しください。あなたの可能性を、私たちと一緒に広げてみませんか?

ご予約はこちらから可能です。ぜひお待ちしております。
https://runteq.jp/