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IT専門学校は意味ない?「行ってはいけない」と言われる理由も解説

「IT専門学校に通うのは意味ないって聞いたけど本当? 意味ないと言われる理由は?」

「IT専門学校に通うメリットは?」

将来ITエンジニアを目指したいと考え、IT専門学校への入学を検討していたものの、巷では「意味ない」と言われていることを知り、不安になった方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、以下のようなことについて詳しく解説していきます。

IT専門学校への入学を検討している方は、是非参考にしてください。

IT専門学校は意味ないと言われる理由

Googleで「IT専門学校」と入力すると、予測検索ワードとして上位に「意味ない」という言葉が表示されます。
それだけ、「IT専門学校 意味ない」と検索されることが多いわけですが、なぜこのように言われてしまうのでしょうか?

その理由としては、以下のようなものが考えられます。

  1. 学費が高い
  2. 学習期間が長い
  3. 挫折する可能性がある
  4. 自分のペースで学習を進められない
  5. 講師が現役エンジニアでない場合がある

この項目では、IT専門学校に対してネガティブな意見がある理由を紹介します。

学費が高い

「IT専門学校は意味ない」「行ってはいけない」と言われる理由の一つとして、学費の高さが挙げられます。

ただし、この金額は学校や学科・コースによって異なるため断定するのは難しいですが、一般的には有名私立大学へ行った際の学費とほとんど変わりません。

もちろん、高い学費に見合うだけのリターンがあるならば問題ないのでしょうが、IT専門学校では、現場で通用するような実務的なスキルまでは学べないことも多いのが現実です。

IT専門学校は、ITに関する幅広い知識を基礎から学ぶには最適な環境なのですが、専門的な技術を学ぶという意味で言うとプログラミングスクールに軍配が上がるでしょう。

学習期間が長い

IT専門学校は、実務で用いるかどうかを問わず幅広く学習する傾向にあるため、2~4年の学習期間となる場合が多いです。

一方で、独学やプログラミングスクールの場合は、実務に活かせる知識・技術だけに絞って学習できるため、半年や1年ほどで必要なスキルを習得することが可能です。

最短でITエンジニアを目指し、就職することを目標とするのであれば、IT専門学校に進学してしまうと遠回りになってしまうでしょう。

挫折する可能性がある

IT専門学校の場合、基本的には一斉授業形式となっており、授業に参加している全員に対して同じレベルで指導が行われます。

したがって、授業内容が難しいと感じている生徒がいてもそのまま授業が進んでしまうため、ついていけない人は途中で挫折してしまう可能性があります。

前述の通り、専門学校は学費が高いため、挫折した時のリスクも非常に大きいです。

ただし、授業を少人数制にして、生徒たちを個別にしっかりとフォローしているIT専門学校もあるため、そういった学校を選択すれば挫折率を下げることはできるでしょう。

自分のペースで学習を進められない

独学やプログラミングスクールならば、自分のペースで自由に勉強したり、働きながら学んだりすることも可能です。

しかし、IT専門学校の場合は、授業の時間が決まっていて、基本的に朝から夕方まで拘束されることになります。

学生の方や学習にコミットしたい方にとってはデメリットにはなりませんが、「自分のペースで学習したい」「急な予定が入ることが多い」という場合には、あまりIT専門学校は向きません。

せっかく高額な費用を払って入学しても、予定などを優先してあまり授業に出られないようでは意味がなくなってしまうでしょう。

講師が現役エンジニアでない場合がある

現役エンジニアのみを講師として採用しているIT専門学校も多くありますが、中には、現場経験のない講師や、知識・スキルが古い講師を採用している学校もあります。

これも、「IT専門学校は意味ない」と言われる一つの要因でしょう。

IT業界は技術の移り変わりも早いため、実際の現場を知らない講師から学ぶ内容では、現場で通用するスキルは身に付きづらいです。

IT専門学校への入学を検討している際は、その学校の講師が現役エンジニアなのかどうかをしっかり確認するようにしてください。

「IT専門学校に通っても意味ない」と感じる人の特徴

以下のような方は、IT専門学校に通っても「意味がなかった」と後悔する可能性が高いです。

  • IT専門学校に入れば何とかなると思っていた
  • あまり調べずに入学してしまった
  • 将来のビジョンが明確ではない
  • そもそもITに興味がない

IT専門学校に入れば何とかなると思っていた

IT専門学校に限らず、どのような学校もそうですが、ただ入学するだけでスキルが身に付くということはありません。

世の中には、法律系、ビジネス系、語学系など、様々な学校がありますが、どんな学校であろうと「入学後にどれだけ努力したか」が非常に重要となるのです。

ただ入学すれば自然とプログラミングスキルが身につき、いつの間にか理想的なエンジニアになれているだろう、といった考えを持っている方は、後々後悔し、「IT専門学校など意味ない」と感じてしまう可能性が高くなってしまいます。

「学校に入ってからが勝負」だということを認識して、覚悟を持って選択することが大切です。

あまり調べずに入学してしまった

IT専門学校に入ることは決めていたものの、具体的に何を学ぶかまでは決めておらず、なんとなく選んだIT系の専門学校に入学した、というケースも「意味ない」と思ってしまうことが多いです。

まず、一口に「IT系」と言っても学べる内容は様々です。

  • Web関連のアプリやサービスの開発
  • Webデザイン
  • インフラ関連
  • 情報セキュリティ …など

このように、専門学校や学科によって特化しているジャンルが異なるため、あまり調べず適当な学校・学科を選んでしまうと、「自分のやりたいことと違った」というミスマッチが起こってしまう可能性があります。

例えば同じエンジニアでも、Webエンジニアやゲームエンジニア、スマホアプリエンジニアなど、多くの種類があります。
そして、どういったエンジニアを目指すのかによって学習内容も変わってくるため、当然通うべきIT専門学校や学科も異なってきます。

IT専門学校へ入学する際は、事前に自分がやりたいと思っていることを明確にし、仕事に適したことを学べるのかを入念に下調べをしておくと良いでしょう。

将来のビジョンが明確ではない

将来何をやりたいかはっきりしないまま、「エンジニアは給料がよさそうだから・・」といった曖昧な理由でIT専門学校に入ってしまった場合も、「意味がなかった」と感じてしまう代表的なケースです。

年収は重要な要素ではありますが、それだけで決めてしまうと、モチベーションが保てないことが多いのです。

例えば、以下のようなことを考えていたとします。

「IT業界が盛り上がっているイメージだし、給料も悪くなさそうだから、どんな仕事かまったくわからないけどエンジニアを目指してみるか」

「IT業界だったらリモートワークでどこでも仕事できて、なんとなく良さようだからエンジニアになろうかな」

このような気持ちでIT専門学校に入学しても、学習に身が入らず、スキルの習得ペースは大変遅くなってしまったり、最悪の場合、途中で辞めてしまうことも考えられるでしょう。

ライバルたちは、「絶対にIT業界で働きたい」「何が何でもWebエンジニアになる」といった考えを持っている人たちばかりです。
そんな人たちとの競争に負けないためには、給料面や働きやすさなどの条件だけでなく、やりがいも感じていなければ太刀打ちできません。

IT専門学校に入る際は、将来のビジョンもしっかりと固めた上で入学するべきです。

そもそもITに興味がない

根本的な問題となってしまいますが、そもそもIT自体にまったく興味がないのに、親や友人などの勧めなどによってなんとなく入学してしまう、というのも失敗しやすいケースです。

「ITはこれからも伸びるみたいだから」
「ITエンジニアは給料がいいらしいよ」
「ITっていう響きがなんだかカッコいい」

こういった実のない言葉に踊らされて、目的なくIT専門学校に入るような行動は避けるべきです。

周りの人の声に流されずに自分の本心に従って選択しましょう。

IT専門学校へ入学するメリット

メリット・デメリットここまで「行っても意味ない」と言われる理由を説明してきましたが、もちろん入学するメリットもあります。

例えば、以下のようなメリットです。

  • IT専門学校卒という学歴が残る
  • 幅広く知識を得られる
  • 就職率が高い

このようなメリットを享受したいという方には、IT専門学校が向いている場合もあるでしょう。

IT専門学校卒という学歴が残る

高校を出た後、「独学でプログラミングを学んでエンジニアを目指そう」と考えている方もいらっしゃるでしょう。

しかし独学の場合は、採用する側に対して「自分がどの程度まで勉強したのか」を具体的にアピールしづらく、就職活動の時に苦戦することも多いです。

客観的にスキルを証明できるようなポートフォリオがあれば話は別ですが、独学の場合、レベルの高いポートフォリオを作成するのも簡単なことではありません。

その点、IT専門学校を卒業していれば、ITについて基礎から体系的に学んだということを客観的に証明することが可能です。

また、学歴フィルター対策にもなります。

エンジニアは、学歴や資格ではなく「スキル」が最も重要ではあるものの、残念なことに、いまだに学歴で判断されることもあります。
そのような場合、高卒のままですとかなり不利になってしまうため、専門卒という最終学歴を持っておくことでプラスになることもあるでしょう。

幅広く知識を得られる

IT専門学校は、プログラミングスクールとは違って、1年〜4年程の年単位での学習が前提です。

プログラミングスクールは、実務で使える知識や技術に絞って習得する一方で、IT専門学校では、実務とは直接関係のない基礎知識なども幅広く学ぶため、学習期間が長くなります。

ただ、幅広く学習したことで様々なことがわかり、考え方が変わるということもあるかもしれません。
例えば、「今まではWebデザイナーになろうと思っていたけど、やっぱり開発の方が面白そうだからWebエンジニアを目指すことにしよう」といった形です。

実際に勉強を始めてから別のことに興味を持ち、方針転換が発生するのは珍しいことではありません。

明確に今後の方向性が決まっておらず、まずは選択肢を広げたいと思っている方にはメリットになりそうです。

就職率が高い

IT専門学校では、IT関連の企業へ就職できるように、面接での受け答えや履歴書の書き方などについてしっかりとサポートしてくれます。
また、学校側と繋がりがある企業もあるため、就職先として紹介してもらうことも可能です。

こういった就職サポートに力を入れることで、IT専門学校としても実績になるため、全力で生徒を支えてくれることでしょう。

しかし、注意しなければならないこともあります。

ただ「就職成功率が高い」という実績が欲しいために、労働環境のよくない企業へも紹介する、といったケースもあります

就職先として企業を紹介された場合には、学校側の勧めを妄信せず、自分でもしっかりと調べるようにしましょう。

IT専門学校以外でプログラミングスキルを学ぶ方法

仕事エンジニアになるためのプログラミングスキルを学ぶ方法は、IT専門学校へ通うことだけではありません。

大学やオンラインスクールなどでもスキルを習得することができます。

  1. 大学で学ぶ
  2. インターンに参加する
  3. 独学で学ぶ
  4. プログラミングスクールで学ぶ

下記で詳しくみてきましょう。

大学で学ぶ

大学の中で選択する学科や科目によっては、プログラミングやITスキルを学べる機会もあり、社会的な教養全般を網羅的に学ぶことができます。

また、大学では自分と同じエンジニアを志している人のみならず、様々な仲間と出会うことができ交友関係が広がりることで、視野が広がる可能性もありそうです。

ただし学習において、社会に出た時に活かせる実践的なスキルを身につけることは難しいので、卒業後すぐにエンジニアとして即戦力で働きたいという強い気持ちがある場合は避けるべきでしょう。

インターンに参加する

「高校を卒業してから大学に行くかIT専門学校に行くか迷っている・・」

「現在大学生で、将来はエンジニアの仕事に興味ある」

こういった人は、大学などでインターンシップに参加するのが大変おすすめです。

インターンシップとは、学生が社会に出る前に行う「就業体験」のことを指します。

インターンには、短期インターンと長期インターンがあり、短期インターンは1日~1週間で終わるため、本当にただの体験で終わってしまいますが、長期インターンならば、給料をもらいながらその会社の社員たちと一緒に働きつつ、未経験からスキルを伸ばすことも可能となります。

社会人のインターンもありますが、インターンといえばメインは大学生となるため、大学に在籍しているのならばその特権をフルに活用し、インターンへの参加を検討してみてください。

なお、以下の記事内で大学生のインターンについて触れているので、是非参考にしてください。

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独学で学ぶ

プログラミングスキルを独学で習得して就職活動に挑む、という方法もあります。

例えば、まずは初心者向けの書籍を数冊読み、「プログラミングとは何か」についてざっくりと学んだ後、プログラミング用のオンライン学習サイトを有料で利用して勉強を進める、といった形です。

プログラミング初心者におすすめの書籍や学習法については、以下の記事に詳しくまとめてあります。

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ただし、独学には「挫折しやすい」というリスクがつきまといます。

プログラミング学習の場合は、独学で習得しようとした人の約9割が挫折するとも言われています。

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独学の場合、学習手順から学習教材の選別、問題にぶつかった時の対処、学習時間の管理など、すべて一人で行わなければなりません。
これらをすべて完璧にこなし、抜け漏れなく勉強することは大変困難なため、途中で挫折してしまったり、学習を全うしたとしても知識に偏りがあったり、ということになりがちです。

自己管理力に優れ、正しい学習ロードマップを作成できるような方ならば、独学を選択するのが最も効率的であり費用対効果も高いでしょう。

プログラミングスクールで学ぶ

ITエンジニアを目指している場合、最もおすすめなのが「プログラミングスクールに通う」という方法です。

プログラミングスクールでは、エンジニアとして働くために必要な知識やスキルに特化したカリキュラムを用意し、スクールを卒業することで、すぐに即戦力として現場で活躍できることも珍しくありません。

もちろん、どんなプログラミングスクールを選ぶかによって変わってきますが、未経験からのエンジニア転職を強く意識しつつ、カリキュラムの充実度やポートフォリオ支援などに力を入れていて、SNSでの評判もよいスクールならば、高い確率でエンジニア転職に成功し、すぐに開発現場で問題なく働けるレベルになっていることでしょう。

一部では、「プログラミングスクールは高い」という意見もあるようですが、その点については是非以下の記事をご覧ください。

プログラミングスクールの料金は高すぎる?通う価値があるのか解説 「プログラミングスクールの料金は何であんなに高いの?」 「高すぎて、通おうという気にならない」 プログラミングを学ぼ...

こちらの記事の通り、IT専門学校とは違い「エンジニアとしての就職・転職を成功させる」ということに特化しており、無駄なカリキュラムをそぎ落としているため、その分料金は安めとなっています。

料金相場としては、専門学校へ通った時の半額程度となる「50~60万円」程度ですので、将来への自己投資として前向きに考えられる方は、是非検討してみることをおすすめします。

また、浪人の末、「大学」でも「専門学校」でもなくプログラミングスクールに通って、手に職をつけてエンジニアとして就職し活躍している方もいらっしゃいますので参考にしてみてください。

高卒未経験からWebエンジニアに就職 浪人生から逆転成功の訳高卒の未経験からWebエンジニアを目指すために、専門学校ではなくプログラミングスクールRUNTEQ(ランテック)でRailsを学んだ廣瀬さん。独学時代とは異なる答えがないカリキュラムを前に実力不足を痛感、書籍の写経では得られなかった自分で実装し切る自走力を身に付けました。初めての就職活動では模擬面接を重ね無事に21歳という若さで内定を獲得、現在開発TAとして働きながら感じた現場のリアルな声をお届けします。【プログラミングスクールRUNTEQ修了生インタビューvol.24】※RUNTEQ学習期間は2019年11月-2020年4月...

まとめ

point以上、「IT専門学校は意味ない」と言われる理由や、IT専門学校に通うメリット、IT専門学校以外にITスキルを習得するための方法などについて解説してきました。

ネガティブな意見もあるIT専門学校への入学ですが、もちろんメリットもあります。
ITについて基礎からしっかり学び、将来の選択肢を広げたいという方には特に向いているでしょう。

「インターン」「独学」「プログラミングスクール」といったその他の学習方法も視野に入れながら、自分にとって最適だと思える道を選んでいただければと思います。

今回の記事のまとめ
  • 学費の高さや学習時間の融通が利かないなどの理由から、「IT専門学校へは行ってはいけない・意味ない」といった声もある
  • IT専門学校には、ITについて基礎から幅広く学べるなどといったメリットがある
  • 即戦力として実務に活きるスキルを学びたいのならば、プログラミングスクールがおすすめ

なお、弊社が運営するプログラミングスクール「RUNTEQ(ランテック)」は、未経験からのエンジニア転職に強いスクールで、特にWebエンジニアの育成に力を入れています。
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