「初心者でもPHPを使いこなせるようになりたい」
「PHPを独学する具体的な方法を知りたい」
このような悩みをお持ちではないでしょうか?
人気のある言語の1つであるPHPを学習しようと思っても、学習の進め方に不安に思う方は多いでしょう。
そこで今回は、下記の内容を解説していきます。
- PHPの基礎知識
- PHPを学習する上でのチュートリアル
- 独学でPHPを学ぶときに挫折しやすい3つの理由
今回の記事では、Web系の開発会社を運営しつつもWeb系エンジニアへの転職を目指す人に向けてのプログラミングスクールを運営している弊社が、PHPの学習方法やロードマップついて解説していきます。
この記事を最後まで読めば、独学でPHPを学ぶイメージが身につきやすくなるでしょう。
ぜひ最後まで読んでくださいね!
PHPとは?特徴まとめ
PHPはWebアプリ開発のために作られたプログラミング言語です。
Webページで最も多く使用されている言語で、Webページの約79%がPHPで作られています。(出典:Historical trends in the usage statistics of server-side programming languages for websites)
またWebサイトの43%がワードプレスというアプリで作られています。ワードプレスもPHPで作られたアプリです。(本サイトもワードプレスで作成しております。)
PHPの大まかな特徴としてはこちらの表にまとめました。
開発者 | ラスマス・ラードフ |
分類 | 動的型付け、オブジェクト指向 |
フレームワーク | Laravel、CakePHPなど |
誕生 | 1994年 |
こちらの表を見てもらえると分かる通り20年以上も前からある歴史のある言語です。
さらに詳しくPHPの特徴を紹介していきます。
- 文法がわかりやすく未経験でも学びやすい
- 歴史の長い言語なのでエンジニアの数が多い
- HTMLとの親和性が高い
- Web開発からWeb制作まで使える
PHPの特徴や将来性に関しては以下の記事にまとめました。
PHPでできること
- 問い合わせフォームでの入力後の自動返信
- 通販サイトでの商品購入数に合わせて画面表示
- ショッピングカート機能の実装
- 自動でブログの新着記事を表示
- ユーザーがコメントを入力する
PHPはマークアップ言語と併用して使うことが多いです。たとえば、Webサイトの骨組みを作る言語であるHTMLとは相性がいいです。
HTMLの中にPHPを記述することができます。
HTML
<?php PHPコードの記述 ?>
HTML
このようにPHPを使えば、HTMLで作られた静的なページに動的な機能を付け加えることができます。
PHPを学ぶべき理由
RubyやPythonなど多くのプログラミング言語があるなかで、PHPを学ぶべき理由について解説します。代表的なものを挙げると以下の3つです。
- 構文がわかりやすく習得難易度が低い
- 案件の数が多くPHPエンジニアとして活躍できる
- 歴史のある言語で多くの情報がネット上にある
PHPの書き方はプログラミング言語の中でもシンプルで覚えやすいです。流行りの言語と比べて難しい構文を書く必要がないのです。
またPHPは昔から存在する歴史のある言語のため、求人数も多く2021年のPHP求人数は43,070件で開発言語別で1位を誇ります。(引用:PHP技術者認定機構)
昔ながらの言語のためPHPに関する情報もネットや書籍で解説されています。そのため、エラーが発生したりと壁にぶつかったときでも解決方法を探しやすいのも大きなメリットです。
PHPを学習する上でのチュートリアル
続いてはPHPを学習する上での初心者向けチュートリアルを紹介していきます。手順に沿って学習を進めれば、PHPの知識が身につきやすいと思うのでぜひ参考にしてみてください。
具体的に6つのステップに分けて解説していきます。
- Webアプリの全体像を掴んでイメージを掴む
- HTML・CSS・Javascriptの学習をする
- PHPの基礎文法を学習する
- PHPの開発環境を構築する
- PHPのプログラムを模写してみる
- PHPでアプリを作ってみる
1つずつ順番に解説していきます。
1.Webアプリの全体像を掴んでイメージを掴む
PHPを勉強する前にやるべきことが1つあります。それは、Webアプリの全体像を把握しておくことです。
PHPがどのような役割を担っているかを理解することで、学習中にイメージが湧きやすくなるでしょう。たとえば、FacebookでPHPの役割を考えてみると理解しやすいと思います。
- ユーザーが投稿を作成する
- 投稿をデータベースに保管する
- 保管した投稿を取り出してタイムラインに表示させる
何気なく利用しているFacebookですが、投稿が表示されるまでに上記のような流れになっています。そして、PHPの役割は受け取った情報を登録したり、取り出してユーザーに表示してくれる機能の部分です。
このように考えるとユーザーとデータベースの間にPHPが仲介してくれていることがわかります。
動的なコンテンツが機能している理由を上記のようにザックリと把握しておくことで、PHPを勉強する意味を理解することができるでしょう。
2. HTML・CSS・Javascriptの学習をする
Webアプリの全体像を掴んだあとには、HTML・CSS・Javascriptの学習をProgateなどの学習サイトで一通り行いましょう。Webサイトはこれらの言語を用いて作られているからです。
- Webサイトの骨組みを作るHTML
- 文章に装飾ができるCSS
- HTMLに動きを付けられるJavaScript
Webサイトの大まかな構造を掴んでおくことでPHPを学習した後も理解度が高まるでしょう。PHPは出力される際にHTMLに変換されるため、これらの言語についての理解を深めておいて損はありません。
PHPを学習する前にHTML・CSS・JavaScriptは一通り学習しておきましょう。
3.PHPの基礎文法を学習する
続いてはPHPの基礎文法を学習していきましょう。おすすめの学習方法としてはProgateや書籍を通してPHPの基本ルールをくり返し学ぶことです。
- 文末に必ず「セミコロン」をつける
- 出力時には「echo」をつける
- 特定の値を保持する「変数」を学ぶ
- 条件乗って処理を分岐させる「if文」を学ぶ
- くり返しの表示をする「ループ処理」を学ぶ
- PHPの「関数」を覚える
その他にも学べることはありますが、まずはPHPの基礎文法に慣れていきましょう。
Progateではスライドを見ながら覚える学習コースと、実際に手を動かして実装する道場コースがあります。効率的にサービスを利用しながら身につけられるでしょう。
4.PHPの開発環境を構築する
基礎文法を学んだりWebサイト周りの知識が身に付いたら、いよいよ実装するための準備に入っていきます。PHPを動かすためには土台となる環境構築が必要です。そのため、環境構築の方法も学んでいきましょう。
- IDE(総合開発環境)を利用する
- XAMPPを利用する
- オンライン実行環境を利用する
IDEは開発に必要な機能やツールをまとめたソフトウェアのようなものです。導入手順を調べて実行すれば簡単に開発環境を整えられます。
オンライン実行環境を利用してブラウザ上でPHPのコードを実行する方法もあります。しかし、仮想環境のため環境構築の技術は学べない点には注意しましょう。
5.PHPのプログラムを模写してみる
最後はすでに作られているPHPのプログラムを積極的に書いていきましょう。これは模写コーディングとも言われており、プログラミング学習法として多くの方が採用しているやり方です。
写経をするメリットとしては以下の3つが挙げられます。
- 基礎文法が体に染みこむ
- 言語特有のコーディングに慣れる
- プログラムを動かす経験が自信につながる
模写コーディングを何度も行うことで、PHPのルールを体に染み込ませられるのが大きなメリットです。実際にプログラムを動かした経験も自信につながります。
効果的な写経のやり方を以下の記事で解説しています。
6.PHPでアプリを作ってみる
PHPの基礎学習や模写コーディングが終わったら、PHPでアプリを作成してみましょう。
いままで学習した過程の総復習になりますが、自力で作成すると思いのほか難しく感じると思います。
理解している部分とあやふやな部分がハッキリとわかるため、0からのアプリ開発はおすすめです。
また、PHPでアプリを開発する際はポートフォリオに載せられるようなレベルのものを作るといいでしょう。実力も付きますし就職活動などにも活かせます。
エンジニア転職で高評価されるポートフォリオの作り方は以下の記事で解説しています。どうやって作るかわからない方はこちらの手順で作成してみてください。
PHPを学ぶときに使いたい書籍7選
PHPを学ぶ際に参考になる書籍も紹介しておきます。
- いちばんやさしい PHP の教本 第2版 人気講師が教える実践 Web プログラミング
- いきなりはじめるPHP~ワクワク・ドキドキの入門教室
- 最初に「読む」PHP
- スラスラわかるPHP
- 確かな力が身につくPHP「超」入門
- WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第3版]
- PHPフレームワーク Laravel入門 第2版
上から順番に解説していきます。
1.いちばんやさしいPHPの教本 第2版 人気講師が教える実践 Webプログラミング
- PHP学習で挫折したくない人
- プログラムを作りながら実践的に学びたい人
2.いきなりはじめるPHP~ワクワク・ドキドキの入門教室
- プログラミング初心者で初めてPHPを勉強する人
- パソコンの設定やデータベースの構築も学びたい人
3.最初に「読む」PHP
- イラストや図解でシンプルに理解したい人
- サンプルを作成しながら体系的にPHPの知識を深めたい人
4.スラスラわかるPHP 第2版
- PHPはもちろんアプリケーションの仕組みなども学びたい人
- イラストなどでシンプルに学びたい人
5.確かな力が身につくPHP「超」入門 第2版
- ECサイトやWebサイト制作などを重点的に勉強したい人
- ショッピングカートやログイン処理の作成など実践的なテクニックを学びたい人
6.WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第3版]
- WordPressでWebサイト制作に挑戦したい人
- WordPressのカスタマイズを勉強したい人
7.PHPフレームワーク Laravel入門 第2版
- PHPのフレームワークである「Laravel」を使いこなしたい人
- 開発に役立つ基礎知識を身につけたい人
独学でPHPを学ぶときに挫折しやすい3つの理由
独学でPHPを学ぶときに挫折しやすい理由としては以下の3つが挙げられます。
- HTML/CSSよりもレベルが高い
- 実用に時間がかかる
- 言語以外に習得するべき知識が多い
1つずつ順番に解説していきます。
1.HTML/CSSよりもレベルが高い
独学でPHPを学ぶときに気をつけないといけない点は、HTMLやCSSと比べて難易度が高いことでしょう。
プログラミングを始めたての人はHTMLやCSSにまず触れますが、PHPの場合それ以上に求められる知識や概念が多く複雑になります。
- オブジェクト志向の知識が難しい
- HTML/CSSとのレベルのギャップが大きい
プログラミング言語としてPHPが学びやすいことは間違いありません。しかし、HTMLなどのマークアップ言語と比べるとレベルが高くなるため気をつけておきましょう。
2.実用に時間がかかる
PHPを学ぶことで多くの機能を実装することができます。
- お問合せフォームの作成
- 予約システムの作成
- ログイン機能
PHPを学ぶことでWebアプリケーションの機能を実装できますが、実用までに時間がかかることが多いです。
そのため、書いたコードがうまく表示されずに挫折することもあるでしょう。PHPの場合はコードを間違えるとページ自体が表示されないこともあるため、初心者のうちはエラーに慣れることから始めるといいでしょう。
3.言語以外に習得するべき知識が多い
PHPでWebアプリなどを本格的に作成したい場合には、言語以外の知識も必要になってきます。開発中にはPHP単体ではなく、その他の機能と連携する必要があるからです。
- ファイル処理
- HTTPリクエスト
- データベース
- フレームワーク(Laravel)
PHPを本格的に使っていく際には、上記の知識が必要になってきます。
しかし、プログラミング言語の習得以外に上記の知識を身につけることが大変だと感じる人も多いでしょう。PHPは言語の文法や概念以外にも覚えることは多く幅広い知識が求められます。
PHPの独学で挫折した後にやるべき行動
先ほど解説した通り、PHPを独学した場合に挫折する可能性も少なからずあります。学習方法のロードマップとしては以下の通りでした。
- Webアプリの全体像を掴んでイメージを掴もう
- HTML・CSS・Javascriptの学習をする
- PHPの基礎文法を学習する
- PHPの開発環境を構築する
- PHPのプログラムを模写してみる
- PHPでアプリを作ってみる
独学でPHPを学習できる人もいれば、いずれかの段階で挫折してしまう方もいるでしょう。
もし挫折してしまった場合はプログラミングスクールなどの利用を検討してみてください。自分1人では解決が難しいエラーも、プロに相談すればすんなりと理解できます。
おわりに
今回の記事では、PHPの勉強方法ついて全体的に解説しました。
- PHPはシンプルな文法でわかりやすく初心者におすすめの言語の1つ
- Webアプリの全体像を掴みながら基礎文法や関連知識を覚えよう
- 挫折した場合はプログラミングスクールの検討もおすすめ
PHPは構文がシンプルで習得しやすく、求人の多さから初心者にもおすすめの言語と言えるでしょう。しかし、プログラミング初心者が学ぶHTMLやCSSと比べると難易度は格段と上がります。
機能を実装するのに難しいと感じたり、ポートフォリオ作成でつまづいた場合は、メンターやプログラミングスクールなどを利用することも検討してみてください。
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