「リスキリングって何?」
「リスキリングのメリットは?」
「リスキリングに取り組んでいる企業ってどんなことをしているの?」
最近、リスキリングという言葉を耳にするようになってきました。
しかし、多くの人にとってはまだ聞いたことがない言葉かもしれません。
仮にリスキリングという言葉自体は知っていたとしても、具体的にどんなことをするのかはよくわからない、何をどうしていいのかわからない、といった人が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、リスキリングの意味、リスキリングの現状、働き手としてリスキリングを受けるとどういったメリットがあるのかについて解説していきます。
リスキリングを行っている企業の具体的な事例についても紹介しますので、是非参考にしてください。
リスキリングとは
リスキリングとは、将来的な技術革新に備えて新たなスキルを学び直すことを言います。
特に最近言われているリスキリングとは、個々のスキルを強化しAIやDX化に対応していくことを意味します。
昨今の技術革新や市場の変化は目まぐるしいものがあるため、こうした変化に対し、迅速かつ柔軟に対応することが求められています。
従って、リスキリングの取り組みがますます重要になっているのです。
企業にとっても、高度なスキルを持つ従業員を育成することが急務となっています。
中には既にリスキリングを実施している企業もありますが、リスキリングという言葉自体は比較的新しい用語であり、まだ広く認知されていないと言えます。
転職エージェントのワークポートが転職希望者493人に対してアンケート調査を実施したところ、リスキリングについて知っている、聞いたことがある、と回答した人は全体の28.8%、知らないと回答した人が71.2%にものぼりました。
このことから、社会的な認知度がまだ低いことが分かります。
とはいうものの、ダボス会議でもリスキリングの重要性が指摘されています。
そのため、リスキリングは今後必要不可欠であり、避けては通れない道であると言えます。
記憶に新しいところでは、昨年10月に開催された秋の臨時国会の所信表明演説で、今後5年間に1兆円規模の予算をリスキリングのために投じると岸田首相が発表しました。
政府もリスキリングを意識していることは確かです。
今後、リスキリングに対する認知と必要性がますます高まることが予想されます。
リスキリングの現状
先程述べた通り、現状リスキリングの認知度は低く、広く浸透していないのが実情です。
リスキリングを認識している人の中でも、どうやって取り組むべきか明確なイメージができていない場合があります。
つまり、個人で取り組むのか、企業主導で取り組むのか、その他の手段があるのか明確になっていないまま、リスキリングという言葉だけが独り歩きしている状態であると言えます。
個人に関して言えば、スキルアップ・キャリアアップ・技術革新に対応するためにリスキリングが必要という認識を持っている人は一定数いるものの、実行にまでつながっていません。
その理由としては、以下のような要因が考えられます。
- 忙しくて時間を取ることができない
- 環境が整っていない
- 個人のマインドの問題
企業側もリスキリングの必要性を感じてはいるものの躊躇している側面があります。
それは、日本独自の雇用形態と深く関わりがあります。
元来、日本の雇用は終身雇用制となっており、企業への在籍年数、つまり所属している企業への適応能力に応じて賃金が上がっていく仕組みになっていました。
これを職能給と言います。
一方、リスキリングによる個人のスキルアップによる賃金は、企業への在籍年数、適応力ではなく、スキルそのものを評価対象としているため在籍年数に依存しません。
これを職務給と言います。
ジョブ型雇用と言えばピンとくる人もいるかもしれません。
たとえ高度なスキルを身につけたとしても、在籍年数という縛りによって昇給、役職等級のランクアップが保証されない点に大きな問題があると言えます。
こうした人事制度が大きな足かせになっています。
ここに企業側、労働者側双方のジレンマがあります。
リスキリングが必要な理由
ここまでリスキリングに関する現状について解説してきました。
そもそも、リスキリングはなぜ必要なのでしょうか。
主たる要因はAI、DX化の急速な発展がありますが、その他にもリスキリングが必要な理由が存在します。
その点について解説していきます。
DX化が進んでいる
リスキリングが必要な大きな要素としては、AI、DX化の急速な発展があります。
現在、デジタル技術の急速な進化により、ビジネス環境は大きな変化を遂げています。
特に、DX化により企業の業務プロセス自体が大きく変わろうとしているのです。
こうした変化の中で一番求められるものは「デジタルスキル」です。
更にDX化によって業務プロセス自体が大きく変わってしまうため、常に業務プロセスや業務改善を課題として捉えつつ、新たに企画、実行していく能力も必要です。
つまり、DX化に対応できる、高度かつ最新の専門スキルが求められます。
このような状況下においては、過去の実績は意味をなさない場合があります。
仮に華やかなキャリアがあったとしても、DX化に対応できない人材では今後活躍することができません。
企業側の人事もその点を見越して採用活動を行っています。
コロナによって働き方が多様化した
リスキリングが必要なもう一つの大きな要素として、コロナによる影響があります。
つまり、コロナの蔓延により働き方そのものが変わってきたということを意味します。
具体的には、業務のリモートワーク化を挙げることができるでしょう。
それまでの働き方は、オフィスビル内の1か所に集合して業務を行うことを前提としていました。
しかし、コロナ禍においてはリモートワークが推奨されています。
リモートワークを推進する中で、実現には困難が伴うものの決して不可能ではないということがわかってきたのです。
従って、リモートワーク、テレワークは今後益々増えていくでしょう。
加えて、リモートワークにより新たなITツール、インフラ基盤、ソフトウェアの導入も推進されてきました。
具体的には、以下のようなものです。
- ゼロトラスト
- クラウド
- 認証技術
- 仮想化技術
- コミュニケーションツール
このようにコロナによって働き方が多様化し、働き方そのものに対するリスキリングが必要となったことも大きな要因の一つです。
転職時にリスキリングが求められることがある
企業側には、リスキリングはとても重要であるという認識があります。
つまり、DX化に対応した人材確保を強く意識しているということです。
今後、従来の概念、働き方が通用しにくくなることは明らかです。
その点については各企業も強く意識しています。
DX化に対応する人材を自社で育成することはもちろんですが、即戦力としてDX化に対応できる人材を採用したいと考えるのはある意味当然なのです。
もちろん、転職者に求める人物像も変わりつつあります。
つまり、リスキリングを自ら実行してスキルを身につけ直した人、自走力のあるマインドセットを持った人などを採用する方向に判断軸が移っています。
そのため、中途採用者にはリスキリングを自ら行う能力が求められることになりますし、企業側の人事もこの点を重視するようになってきています。
そして転職希望者自身も、リスキリングの重要性について意識する人が増えています。
Sansan株式会社が提供するキャリアプロフィール「Eight」によると、2022年に転職をした1000人に対して調査を行ったところ、7割以上もの人が転職先でリスキリングが必要だと回答しています。
しかも、リスキリングが必要と回答した人のうちの9割以上もの人が何らかのスキルアップに取り組んでいると回答しています。
このように、転職をする上ではもはやリスキリングは無視できない存在になっているのです。
リスキリング導入のメリット
それでは、リスキリングを実施すると具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
リスキリングのメリットは労働者、企業、双方にあります。
リスキリングのメリットに関して、労働者側、企業側双方の視点から解説します。
働く側のメリット
働く側から見たリスキリングのメリットには、以下のようなものがあります。
- スキルアップを図ることができる
- キャリアアップにつなげることができる
- 転職がしやすくなる(キャリアパスの選択肢が増える)
- 収入増加の可能性が高くなる
- 企業に貢献することができる
リスキリングによりスキルアップを図ることが可能となり、その結果キャリアアップもできるというメリットがあります。
一方、企業が求める人材へと変わっていくことで、転職がしやすく(キャリアパスの選択肢が増える)、企業からしても手放したくない人材となり、結果的に雇用の安定、収入の増加、企業に対する貢献に繋がります。
当然のことながら、人事の評価も上がることになるでしょう。
こうした企業の好待遇により、労働者自身のモチベーションアップにもつながり、企業内で安定したポジションを確保することができます。
企業側のメリット
一方で企業側にも以下のメリットがあります。
- 企業の競争力、成長力の強化
- 生産性向上
- コスト削減の実現
- 新規事業創出の促進
- 企業文化を継承した優秀な人材の確保
DX化そのものが生産性向上、競争力強化、コスト削減、業務の効率化につながるものですが、人材という面においてもリスキリングがいい方向に作用すると考えることができます。
上記のメリット以外にも、リスキリングした人材を活用することにより新規事業の立ち上げ、新しいビジネスプロセスの創設など様々なメリットがあります。
こういった大きな変革は従来のスキルアップにはなかった点で、まさにリスキリングだからこそ可能となるメリットであるといえます。
このように、リスキリングは企業にとってもメリットが大きいと言えるのです。
そのため、企業側としても、社員のスキルアップやキャリアアップを目的とし、有望な人材を確保するために必要なこととして人材育成に力を注ぎつつあります。
社内でリスキリング研修に取り組む企業の事例
それでは、実際にどのような取り組みがなされているのでしょうか。
既に取り組みを始めている企業もありますので、実際の企業の取り組みに関して事例を交えてご説明します。
リスキリングセンター
サイバーエージェントが2021年11月に設立したキャリアアップ支援組織です。
日々移り変わりの激しいテクノロジーの動向を踏まえ、社内エンジニア向けに設立された組織となります。
これまでに「Go Academy」「Graphic Academy」「Flutter Academy」といった、特定の分野における専門的な知識を得るための機会を提供してきました。
実際にリスキリングの場を提供することで、社内エンジニアに最新技術のスキルアップを図ってもらおうという試みです。
日立アカデミー
日立は、全社員向けに学習体験プラットフォーム(LXP)を提供することを2023年に表明しました。
このプラットフォームの提供により、日立が従来主軸としてきた「ものづくり」から、デジタル主導経営へ軸足をシフトすることを意味しています。
将来的には、日立に所属する全社員のスキルについてAIが把握をし、これから必要となるスキル、外国語の学習、研修を促すといったことを目指しています。
企業側が個々人のスキルを把握し、リスキリングを促すという面白い取り組みです。
リスキリングで転職するなら「RUNTEQ」がおすすめ
ここまで、リスキリングの必要性について解説してきました。
リスキリングを考える際には、どんなスキルアップをしたいのかによって選択肢が変わってきます。
- プログラミングを学びたい
- データアナリストに関する知識を得たい
- ビジネスアナリストに関するスキルを習得したい
- AIに関する知識を得たい
特にプログラミングはAI、DX化にとっては必要不可欠です。
なぜならば、AIを活用する上ではAPIを経由した受け手側のシステム開発が必要となるからです。
すなわち、AIに自分が意図した機能を付加させるためにはプログラミングが必要不可欠なスキルなのです。
DX化に関しても新たなシステムの開発が不可欠で、やはりプログラミングのスキルは必須となります。
もし、あなたがリスキリングの対象としてプログラミングを選択するのであれば、RUNTEQを強くお勧めします。
- プログラミングスクール「RUNTEQ」を運営する株式会社スタートアップテクノロジーは、Web開発会社を運営しているため、実践的なスキルを身につけやすい
- ITに関する基礎から学ぶことができる
- プログラミングを行う上での考え方、手法について学ぶことができる
- 一方向の講義形式で無く、受講生自身が考え調べることによって自走力が身に付く
- 自己分析、面接サポート、キャリアトレーナーからの転職サポートがある
このように、身につけたいスキルをしっかり身につけることができ、即戦力として開発案件に携われるようになるからです。
スキルを身につける上で大切なこと、それは自身で考え行動する、つまりインプットを多くし、その分アウトプットも多くする、この点に尽きます。
そういった意味では、RUNTEQはまさにうってつけのプログラミングスクールであると言えるでしょう。
リスキリングで転職を目的とされる方は、Webエンジニア転職に特化したプログラミングスクールのRUNTEQの無料キャリア相談会にご参加されることをお勧めします。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
リスキリングという言葉は、近年のAI、DX化に伴って生み出された言葉であることが分かりました。
リスキリングについては、言葉は知っているけれども、実際に浸透しているのかと言えばそうではありません。
しかし、今後益々注目されることが予想されます。
そもそも、リスキリングに関しては、AI、DX化の急速な成長に伴い意識されるようになりましたが、その根本にはコロナを起因とした働き方の多様化、企業自身の意識の変化が含まれています。
しかし、リスキリングしたいけれども、どうしたらいいかわからない、リスキリングする余裕がないといった理由で実行に移せていない人がまだまだたくさんいます。
リスキリングをすれば、個人のスキルアップ、キャリアアップにつながり、その結果キャリアパスの選択肢が増え、給料が増え、企業から必要な人材として好待遇を受けることができるなど沢山のメリットがあります。
一方、企業側からしても、生産性向上、コスト削減だけでは無く、新しいビジネス、ビジネスプロセスの創出など様々なメリットがあります。
既にリスキリングに取り組む企業があり、その取り組みには様々な方法があることも分かりました。
リスキリングはデジタル化やIT化との関係性が深く、プログラミングを学ぶこともリスキリングの一つであると言えます。
仮にプログラミングを選択する場合には、RENTEQの優れた知見やノウハウを活用し、学び直しをすることを強くお勧めします。
- リスキリングは、従業員側・企業側の双方に多くのメリットがある
- リスキリングはまだ浸透しておらず、リスキリングをしたいものの乗り越えるべき課題が多い
- リスキリングの一環としてプログラミングがあり、プログラミングスクールに通うことは意義のあることである
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