高卒でエンジニアに転職するのは厳しい?
未経験でもWebエンジニアやプログラマーになれる?
このような不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?
エンジニアと聞くと学歴重視なイメージですが、実際には実力重視のため未経験でも転職可能なことが多いです。
転職するにあたり、学歴が不利になることはないか、どんなスキルが必要かなど把握しておくことが重要です。
そこで今回は、以下の内容について解説します。
- 高卒でもエンジニア転職が可能な理由
- 高卒でエンジニア転職するために必要なスキル
- 高卒未経験からWebエンジニアになるためのロードマップ
IT技術の発展に伴いエンジニアの需要は拡大していますが、人手不足が大きな問題となっているためスキルを持った人材が重宝されます。
現役エンジニアが未経験でエンジニアになるためのロードマップについてくわしく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
高卒でも未経験エンジニア転職は可能
高卒、未経験でもエンジニアになれるの?
結論からお話すると、高卒未経験の方でもエンジニア転職は可能です!
未経験でも転職可能な理由は、以下の4つが挙げられます。
- 人手不足
- 開発の実力があればWebエンジニアになれる
- IT業界自体に需要があるから
- 文系でも転職可能
転職可能な理由について一つひとつ解説しますね!
圧倒的な人手不足
IT業界の発展に伴いエンジニアの需要が高まるなか、人材不足が大きな問題となっています。
大卒・専門卒の人材だけでは足りない状況が続いており、経済産業省の発表したデータによると2030年時点でIT人材は約79万人不足すると言われております。
そのため、求人のなかには「未経験可」、「学歴不問」などの条件を提示している企業もあり、高卒でも転職しやすい状況です。
とくに人材の確保が難しい中小企業は未経験エンジニアを採用することが多いでしょう。
とはいえ、スキルもない未経験者を採用するほど余裕のある企業も少ないため、最低限のスキルや実績は必要と言えます。
人材不足問題は、いい意味で捉えれば将来性のある証拠なので、IT業界でキャリアを積んでいきたい方は高卒の方でもおすすめです。
学歴より実力重視
IT業界は、プログラミングスキルなど技術的なスキルが評価されるため、学歴はあまり関係ないのが特徴です。
たとえ高卒であったとしても仕事で活かせるスキルを持ち合わせている場合、未経験でも採用されるケースが多くあります。
求人を見ると一部の企業に「大卒のみ採用」という内容が書かれていますが、「未経験者でも可」という企業のほうが多いため、あまり気にする必要はないでしょう。
基本的に開発の実力があればWebエンジニアへの転職は可能で、実際に高卒で就職してキャリアを積めば、大卒の方より上の立場になれるケースも少なくありません。
そのため、学歴で引けをとっている方も安心してエンジニアを目指すと良いでしょう。
IT業界は需要がある
IT業界は日々進化を遂げているため、IT系の人材は今後も必要とされ続けるでしょう。
とくに、ITが活用される分野として以下のものが挙げられます。
- 膨大なデータを学習して処理するAI
- 物にインターネットが接続されるIoT関連
- 膨大な情報を利用して消費者の行動を分析するビッグデータ
- テスラなどの自動運転技術の発達
- 会議や打ち合わせなどのテレワーク
- キャッシュレス決済やVRなどのオンラインサービス
上記のように、人が時間や労力をかけて行っていたことが短時間で効率的に行えるようになりました。
オンラインサービスやIoT機器の普及は今後も加速していくことが予想されるため、エンジニアの需要は高いと言えます。
とくに、Webサービスやアプリの開発に必要なWebエンジニアやシステムエンジニアは活躍する分野が広いため、迷っている方は目指すと良いでしょう。
文系出身でも転職可能
文系出身であってもエンジニア転職は可能です。
一般的に、理系出身でなければIT系の仕事につけないというイメージがありますが、実はそんなことはありません!
「学歴よりもスキルが重視される」と前述した通り、理系か文系かはあまり関係なく、基礎的な知識や技術があれば問題ないことも多いです。
たとえ理系の学校であっても、プログラミングやWeb開発など専門的な技術を学べる環境が少ないのが現状です。
高卒かつ文系出身であっても、個人的に勉強しつつ就職後も学び続けられる方はエンジニアに向いていると言えるでしょう。
実際に高卒からエンジニア転職に成功した人がたくさんいる
私たちが運営しているWeb系エンジニア転職専門のプログラミングスクールRUNTEQでも、高卒学歴からエンジニア転職に成功した人が多数います。
高卒と一括りにしても人それぞれバックグラウンドはそれぞれです。
- 派遣社員
- 浪人生
- 工場勤務
- カスタマーサポート
このようなさまざまなバックグラウンドからでも、エンジニア転職に成功されています。
ですので、Web系エンジニアへの転職において高卒学歴は気にする必要がありません。
大学中退の派遣社員がWebエンジニア(自社開発企業)に転職するまで
高卒未経験からWebエンジニアに就職 浪人生から逆転成功の訳
高卒学歴で不利になることはある?
学歴よりも実力が重視されるため、基本的に高卒学歴が不利になることはありません。
しかし、一部学歴がないと不利になるエンジニア職種も存在します。いくつか例をご紹介します。
- 数学的な知識が必要なAIエンジニア
- 外資系企業
具体的に、どのような点が不利なのか解説しますね!
数学的な知識が必要なAIエンジニア
AIエンジニアは大学レベルの線形代数や統計学の知識が必要になるため高卒学歴では不利になる可能性が大きいと言えます。
AIは自動車や音声など様々な分野で活用されることからAIエンジニアの需要は高まっていますが、中途半端な知識や技術では採用されないのが現状です。
そのため、未経験者がAIエンジニアになるのはハードルが高く、高卒であればなおさら難しいと言えるでしょう。
AIエンジニアの需要や将来性については以下の記事で解説しているので参考にしてみてください。
外資系企業は英語力が必要
外資系企業への転職では英語力が試されるため、高卒レベルの知識では不利になる可能性があると言えます。
海外に本社がある場合は英語でコミュニケーションをとったり、メールでやり取りする機会もあります。
最低限会話レベルのスピーキングスキルや専門用語を含めたリーディングスキルがない場合、スムーズに仕事を進めることができません。
そのため外資系企業へ転職を考える場合は、大卒に負けない英語力を身に着け、実績をアピールする必要があるでしょう。
大卒と高卒で年収は変わらない
これまで、高卒が不利になる事例を挙げてきましたが、学歴が不利にならない事例もご紹介します。
高卒エンジニアの年収は大卒・専門卒と比べて変わらないのがメリットの一つとして挙げられます。
入職時は大卒のほうが給与が高いのが一般的ですが、長い目でみると年収に変わりはないのがエンジニアの特徴です。
前述した通り、IT業界は実力主義であるため年ごとに行われる昇給などで大卒の年収を越えることは可能と言えます。
AIや外資系など分野によって不利になることがあっても年収に差がないことはメリットとして捉えられるため、就職してからも学び続けることがおすすめです。
Web業界に高卒学歴で入るために必要なスキル
IT業界は実力重視のため技術的なスキルは必須と言えます。
しかし、単独で業務を進めることは少なく、複数人でチームとなって動くことも多くあるため、技術的なスキルに加え対人スキルも必要となります。
自分一人で最低限のタスクをこなせるレベルになるには、以下の3つが求められます。
- 環境構築ができること
- テキストで適切に質問することができる
- すでにあるコードを読んでバグ修正することができる
未経験のエンジニア転職で必要な最低限の技術力については以下で解説しているので参考にしてみてください。
今回は、より細かくWeb業界に高卒学歴で入るために必要なスキルについて解説します。
エンジニアに必要なスキルについて以下の4つが挙げられます。
- コミュニケーションスキル
- プログラミングスキル
- マネジメントスキル
- マインドセット
一つひとつ解説しますので、自分には何が足りないか確認してみましょう。
コミュニケーションスキル
エンジニアは単独で業務を遂行するわけではないため、他者とコミュニケーションをとる必要があります。
- 顧客とのやりとり
- チームでのコードの打ち合わせ
- 他部署との連携
このように、様々な場面でコミュニケーションをとる必要があるため、コーディング内容に限らず進捗状況や疑問点などを的確に伝える能力が求められます。
円滑にコミュニケーションをとるには、適切に情報を伝えたり理解する必要があるため、専門用語などの知識を深めておくと良いでしょう。
プログラミングスキル
エンジニアに必須と言われるプログラミングスキルですが、JavaScriptやPHPなど扱う言語は業務内容によって異なります。
また実際の業務では、プログラミングで作成したコードのテストやエラーの修正も行う必要があるためIDE(統合開発環境)などの開発ツールの操作も必要です。
加えて、作業効率化を図るフレームワークの知識や技術があると便利なため、就職前に身に着けておくと良いでしょう。
代表的なフレームワークは以下の通りです。
- PHP:Laravel、CakePHP
- JavaScript:Vue.js、jQuery
- Ruby:Ruby on Rails、cuba microframework、Ramaze
基礎的な知識や技術を有し、開発レベルのスキルがあれば転職時に有利になるでしょう。
マネジメントスキル
エンジニアに必須なプログラミングスキルやチームで進めるために必要なコミュニケーションスキルに加えて、マネジメントスキルも必要です。
マネジメントスキルは以下の場面で求められます。
- プロジェクトの進行
- 期日の管理
- 作業人員の調節
- 業務量の分配
- 外注の手配
定められた期日までにプロジェクトを遂行するには、どのようなスケジュールで動くか指揮をとる人が必要です。
計画を立てずに進めてしまうとトラブルがあった際に対応できず、顧客に迷惑をかけてしまうなど、会社の信用問題に繋がりかねません。
そのため、高卒であっても実務経験を重ねるにつれてマネジメントスキルが必要になります。
日頃から、一日にどのくらいの作業量をこなせば、いつ頃にサービスが完成するのか意識して取り組むと良いでしょう。
Web系企業に必要なマインドセット
これまでエンジニアに必要なスキルについて解説してきましたが、マインドがずれていると就活で落ちやすくなるので要注意です。
エンジニアに必要なマインドセットは以下の4つが挙げられます。
- GIVE精神
- 素直さや謙虚さ
- 活発性や積極性
- エンジニアになる決意
エンジニアに必要なマインドセットについて一つひとつ解説していきます!
GIVEの精神
未経験エンジニアは初めのうちは利益を出せるまでが長いので、そのうちに何ができるか考えることが大切です。
- 他の人に手助けをする
- 自分から声掛けを行う
- 自分の知識をシェア・アウトプットする
これらを意識することで自分のスキルアップに繋がるだけでなく、他者から評価されるきっかけにもなります。
TAKEを求めるのではなく、積極的にGIVEしていくことが自分の成長に繋がります。
素直さや謙虚さ
未経験で転職する場合、素直さや謙虚さが必要になります。
未経験がゆえに失敗することや分からないことも多いですが、アドバイスやフィードバックを素直に受け止め、次に活かす気持ちが大切です。
Web業界では若い人の出世も多く、20代で社長になる方や業界のトップになる方もいます。
- あいつのほうが年下だ!
- なんであんなこともできないんだ!
- 若いのに仕事ができるのはなんでだろう?
年齢や学歴に関係なく上下関係が変わりやすい業界であるため、上記のように人を下に見るような気持ちやプライドは捨てて、謙虚な姿勢を示すことが大切です。
分からないことを素直に聞く姿勢や間違いを指摘された時に素直に受け入れる心があれば、人間関係もうまくいくでしょう。
活発性や積極性
活発性や積極性がある方は人より得られるものが大きいので就活もうまくいくと言えます。
自分から動かない限り多くの情報は得られませんが、人とのつながりも同様です。
講習会に参加した際に講師の方に声をかけたことで、就職が有利に進んだというケースも少なくありません。
行動したことによりなにか失敗するというケースは少ないため、積極的に行動して人との付き合いを増やしていくのがおすすめです。
エンジニアになる決意
最後に、エンジニアになる決意があるかどうかが重要です。
そんなの誰だってあるでしょ?
このように思う方もいるでしょう。
しかし、実際にはモチベーションによって勉強時間が左右されてしまう方も少なくありません。
エンジニアになってからも、スキルアップのために勉強し続けることが普通なため、イベントに参加したり、現役エンジニアの方と接したりするなどモチベーションを高める行動をする必要があります。
なにより、「エンジニアを目指すのが楽しい」と思えるかどうかが重要です。
途中でやめたいと思うかもしれませんが、壁を乗り越えることでエンジニアになることができるため、どうやったら楽しめるかを考えましょう!
このようにエンジニアに必要なマインドセットや資質をまとめた記事を書きました。
高卒未経験からWebエンジニアへのロードマップ
高卒未経験でエンジニアを目指すなら、Web系エンジニアがおすすめです。
近年、オンラインサービスやスマホアプリの普及など、Web系エンジニアの需要が拡大しています。
加えて、Web系エンジニアになるために必要な言語はRubyやPHPなど習得しやすい言語が多く、未経験者でも取り掛かりやすいという特徴があります。
そのため、未経験でIT業界に転職する場合はWeb系エンジニアを目指すと良いでしょう。
1.必要なPCを購入
まず、プログラミングを行うにあたりPCの購入が必要なため以下の5つのポイントを意識して選びましょう。
- PCの種類
- スペック
- ディスプレイ
- キーボード
- マウス
- デスクトップかノートか
持ち運びしやすいMacのノートパソコンで、メモリが16GB以上、SSDが256GB以上がおすすめです!
ディスプレイは大きく解像度の高いもののほうが見やすいですが、キーボードやマウスは個人差があるため作業を効率的に行えるものを選ぶと良いでしょう。
2.最低限の開発スキルを身につける
Webエンジニアは人手不足のため、ある程度一人で作業できる必要があります。
最低限、以下の能力は身につけておきましょう。
・基礎的なプログラミングの知識や技術
・フレームワークの使用
・エラーの理解と修正
分からないことを自ら解決して進む自走力や質問力を身に着けることが大切です。
3.ポートフォリオを作成する
転職において必須とも言えるのが、自分の実績をまとめたポートフォリオです。
ただし、Web系エンジニアにとってのポートフォリオとは、自分で作成したアプリやサービスのことを指すため1から作る必要があります。
実力重視の世界であるため、アウトプットも兼ねて徹底的に作り込むと良いでしょう。
4.志望する企業を探す
ここまで準備が整ったら、あとは企業を探し求人に応募するだけです。
企業を探す時のポイントとして以下の3つがあげられます。
- 案件の特徴
- 手掛けた商品やサービス
- キャリアパス
給料や勤務形態などを見るのは前提として、企業の特徴について確認しておくことで就職してからのズレを最小限にとどめます。
自分が最大限の力を発揮できる環境かどうか徹底的にリサーチしましょう。
5.応募する
希望の企業が見つかり次第、求人サイトで応募をしましょう。
応募時に確認しておきたい点として以下の3つが挙げられます。
- 志望動機
- 企業の情報
- ポートフォリオの内容
志望動機や企業情報の確認はIT系の企業に限らず言えますが、ポートフォリオの内容についてはきちんと説明できるようにしておきましょう。
自分がどんなことに興味があり、入職後にどのように貢献していけるか、ポートフォリオをもとに説明できると高評価が得られるでしょう。
基本的にチームで動くことが多いエンジニアだからこそ、コミュニケーション能力や人間性が判断基準となります。
自分のことを良く知ってもらえるように面接の準備をしておくのが得策です。
なお、未経験からWebエンジニアへ転職するためのロードマップについて詳細を知りたい方はこちらで解説しているので参考にしてみてください。
まとめ
以上、高卒から未経験エンジニアへの転職について解説しました。
- IT業界は人材不足かつ実力が一番に重視されるため高卒未経験でも転職は可能
- AIエンジニアや外資系でなければ学歴が不利になることはほとんどない
- 未経験で転職するなら、需要があり技術習得のハードルが低いWebエンジニアがおすすめ
高卒未経験でWebエンジニアへ転職することは可能ですが、最低限プログラミングスキルやコミュニケーションスキルなどを身につけておくことが必要です。
技術力以外の部分が原因で就活がうまくいかない方も多いため、マインドを高めておくと、他の転職者より頭一つ抜けて見えるでしょう。
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