早く実務経験を積みたいから研修がある企業へ転職したい!」 「早く現場に出るために勉強しながら働きたい!」
このように考えて研修ありの企業を探している方も多いのではないでしょうか?
結論、未経験者がWeb系エンジニアとして研修制度の整った企業へ転職するのは危険です。
というのも、未経験者や中途が入れるような企業は研修制度を整える余裕がなく、たとえ研修があったとしても相違が生じることが多いからです。
転職前にどのような行動をとったら良いか理解しておくことが重要なため、今回は以下の内容について解説していきます。
- 研修ありの企業へ転職してはいけない理由
- SESに入ってからの転職は運次第
- 未経験でWebエンジニアへ転職する方法
転職後に「なんか思っていたのと違う」と思っても遅いので、今のうちから正しい転職ルートを理解しておきましょう。
Web系エンジニアへの転職を目指す方に向けてプログラミングスクールを運営する弊社が、未経験エンジニアの転職活動について解説しますのでぜひ参考にしてみてください!
研修ありのWeb系企業へ転職するのが難しい理由
未経験でWeb系エンジニアとして研修ありの企業へ転職するのが難しい理由として、以下の3つが挙げられます。
- 多くのWeb系企業が研修をするほど余裕がない
- 研修環境が整っているのはメガベンチャーくらい
- 研修がある会社はSI業界であることが多い
転職者側からしたら研修があった方がありがたいと思うのが普通ですが、Web系企業では未経験者向けの研修がないのが一般的です。
ここでは、「なぜ研修をする余裕がないのか」「研修がある環境とはどのような所なのか」をくわしく解説していきます。
研修をするほど余裕がない企業が多い
Web系企業の多くが研修を行うほど余裕がありません。
というのも、新入社員が研修を受けて実務に入るまでに平均約3か月はかかりますが、その間、内部の人間は研修担当として従事しなければなりません。
もちろん研修を行えば新入社員の教育は進みますが、研修担当が貢献できるはずだった利益の分だけ会社の売上は下がることになります。
したがって、人材の確保と収益面を考えた時に、人材育成にさく時間的余裕や金銭的余裕がない企業が多いということです。
プログラミングスクールなどの講師を呼んで研修を行う企業もありますが、基本的に余裕がない企業が多いので、「研修あり」の企業を探して転職活動を行うのはおすすめしません。
Web系で研修が整っているのはメガベンチャー企業
研修制度が整っているのはメガベンチャー企業くらいですが、新卒の採用しか行っていないため中途採用は難しくなっています。
高学歴の新卒を募集するくらいなので、中途で未経験からエンジニア転職できるような企業ではありません。
研修が整っているWeb系企業の具体例として以下のような企業があります。
- サイボウズ株式会社
- 株式会社ミクシィ
- 株式位会社サイバーエージェント
- 株式会社リクルート
- Classi株式会社
新卒・高学歴であれば可能性はありますが、中途での未経験からのエンジニア転職は募集していないため諦めざるを得ないでしょう。
SI業界の可能性が高い
基本的に研修がある企業はSI業界であることが多いです。
System Integration(システムインテグレーション)の略で、顧客の業務改善を目的にITを利用してシステム開発から運用まで行う企業のこと。
SIerは一連の流れに沿って開発を行い、要望通りに制作するのが特徴です。
一方、Web業界はWebサービスの開発・運用などを行うためSI業界とは異なります。
SI業界を目指したいのであれば問題ありませんが、多くの方が思い描くエンジニア像はWebエンジニアであることが多いので、研修がある企業を探してしまうと相違が生じる可能性があります。
したがって、未経験でWebエンジニアとして研修ありの企業へ転職するということは、Slerを目指すということになるでしょう。
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研修がある企業の裏側
研修が整っているのは大手企業やメガベンチャー企業ですが、未経験者が転職するのは難しい状況です。
それでも、研修ありの企業を探す場合、企業が募集する目的を理解しておく必要があります。
場合によっては、転職者と企業間でズレが生じてしまうため以下の2点について解説します。
- 転職者と企業間で研修の意味合いが異なる
- 人材不足でブラック企業の所もある
研修の意味合いが異なる
転職者と企業の考える「研修」には意味合いが異なる場合があります。
転職者の多くは、プログラミングや社会人としてのマナーなどを一から教えてもらえるものを研修だと考えるでしょう。
しかし、企業の多くはプログラミングを始めとして社内ルールを說明する環境のことをを研修とすることが多いです。
このように、何も分からず一から学びたいという転職者と、ある程度知識や技術を身につけてきて欲しいという企業側の考える研修には相違が生じてしまいます。
したがって、「研修あり」の企業を探す場合でも、どのような内容の研修を行うのか詳細をリサーチすることが重要です。
人手不足でブラック企業の所もある
なかには、人手不足のため大量採用を行うブラック企業もあります。
ブラック企業の場合、退職者が多く人手不足問題を抱えているため大量募集をかけるわけですが、そこにはもちろん未経験者が多く集まります。
というのも、未経験者は企業選びの際に研修ありの企業を探すため、ブラック企業は「研修あり」として募集をかけることが多いからです。
しかし、実際に入職してみると研修は1日のみで2日目から業務開始となるケースも見受けられます。
前述した通り、下請けのSI企業の場合だとプログラミングをさせてもらえないことも多いので、研修はあると言えど、「思っていた働き方と違う」となりかねません。
転職者と企業のミスマッチを防ぐためには、やはり事前リサーチが必要です。
「どのくらいの期間をかけて研修を行うのか」「現場に出始めるのはいつ頃からか」など期間やタイミングについて事前に調べておくと良いでしょう。
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SESに入ってからWeb系企業へ転職するのは運次第
SESに入ったのちにWeb系企業へ転職する方法もありますが、それが可能かどうかはSESでの開発経験の有無により左右されます。
というのも、SESではプログラミングスキルを必要としない仕事も多くあるため、開発経験を積めない可能性が大いにあります。
また、業務系SIで使われる言語がJavaに対し、Web業界の開発現場で使われる言語はRubyやPHPが一般的です。
使用される言語が違ううえに、プログラミングができる環境かどうかも定かではないためWeb系企業への転職に活かせるかどうか運要素が強くなります。
SESのなかにも、Web系の仕事を行う企業やプログラミングできる環境が整った企業もありますが、そのほとんどが未経験者の採用を積極的に行っていません。
そのため、多重下請け構造の下層に近い業務系SIerになる可能性もあることを頭に入れておきましょう。
SIerからWeb系エンジニアへのジョブチェンジについて知りたい方はこちらを参考にしてみてください。
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未経験でWeb系エンジニア転職する方法
未経験でエンジニアとして転職するには、以下の2点が必要になります。
- プログラミング学習
- ポートフォリオの準備
Webエンジニアを目指すのでなければ、研修ありの企業へ未経験Webエンジニアとして転職するのは難しいため、ある程度の基礎知識と技術を習得する必要があります。
未経験であっても自力で仕事をしたり、自分で調べて仕事をこなす力が必要になります。
具体的にどのような取り組みをしたら良いか説明していきますね。
プログラミング学習をする
Web系エンジニアになるうえで最低限仕事ができるレベルのプログラミングスキルの習得は必須です。
前述した通り、Web業界ではPHPやRubyを使用することが多いためWebエンジニアを目指す方はPHPやRubyを優先して勉強するのがおすすめです。
特にWeb系企業でも業務未経験のエンジニア採用を行なっているのはWeb系スタートアップ企業です。スタートアップ企業ではRubyのフレームワークのRuby on Railsを扱うことが多いです。
Rubyの勉強法、Ruby on Railsの勉強法についてはこちらに詳しくまとめてありますので参考にしてみてください。
勉強方法は独学とプログラミングスクールの二択がありますが、9割の方が独学で挫折すると言われております。
とくに未経験者は壁にぶつかった際の解決方法が少なく、習得するまでに時間がかかるケースが多いため諦めてしまう方が多いようです。
未経験者の方は、オンライン学習や書籍などを使い基礎的な知識を身につけてつつ、プログラミングスクールを利用すると効率よく学べるでしょう。
ポートフォリオを準備する
プログラミング学習が進み、WebサイトやWebサービスを作れるくらいの知識・技術が身に付いたらポートフォリオ作成に取り組みましょう。
- 面接時に実績として証明できる
- アウトプットになるので知識や技術の定着につながる
- 即戦力として働ける裏付けになる
ポートフォリオ作成は、自分の知識や技術を現場レベルまで高められる最も効率のいい方法です。
加えて、就職活動時の実績証明に役立つので転職をスムーズに進められるというメリットもあります。
企業は即戦力として働ける人材を求めているため、自分のスキルをアピールできるポートフォリオを作ると良いでしょう。
ただし、近年の就活の傾向として、スキル以外にカルチャーフィットも重要視されるため、企業理念や会社の特徴を理解しておくことも大切です。
カルチャーフィットについて詳しく知りたい方はこちらにまとめてありますので参考にしてみてください。
まとめ
以上、未経験でWebエンジニアとして研修ありの企業へ転職してはいけない理由について解説しました。
- 研修を行うほど余裕のあるWeb系企業は少ない
- 未経験では研修が整っている大手企業やメガベンチャー企業には転職できない
- SESに入ってからWeb系企業へ転職する場合、開発経験を詰めるかどうかがカギになるので運次第である
多くのWeb系企業が教育コストをかけず即戦力として働ける人材を求めているため、未経験での転職は難しくなっています。
新卒・高学歴の場合、大手企業やメガベンチャー企業への就職も可能ですが、未経験者や中途は募集していないことがほとんどです。
「研修あり」の条件で探すならばSI企業も候補として挙げられますが、Web系企業を目指すのであれば少なからずプログラミング経験は積んでおきましょう。
弊社では、開発現場が求めるエンジニアになるためのプログラミングスクール「RUNTEQ」を運営しております。
この記事を読んで少しでもプログラミングに興味を持った方は、無料のキャリア相談会へ足を運んでみてくださいね。