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エンジニアの平均年収は高い?低い?年代別や職種別に徹底紹介

「エンジニアの年収って高いの?低いの?」

「エンジニアといっても色々な種類があるけど、どのエンジニアになれば高収入が期待できる?」

「エンジニアとして年収を上げるにはどうすればいい?」

これからエンジニアを目指すという方や、現在現役でエンジニアをしている方々の中には、こういった疑問を抱えている人も多くいらっしゃるでしょう。

そこでこの記事では、以下のことについて詳しく解説していきます。

この記事でわかること
  • エンジニアの平均年収は高いのか?
  • 年代別のエンジニアの平均年収
  • 職種別のエンジニアの平均年収
  • 都道府県別のエンジニアの平均年収
  • エンジニアで年収1,000万円は可能なのか?
  • 年収の高いエンジニアになる方法

エンジニアの平均年収は高い?低い?

エンジニアの年収は高いか低いか

結論からお伝えしますと、エンジニアの平均年収は他の職種と比べて「高い」と言えます。

エンジニア全体の平均年収

日本の平均年収は、2022年現在で443万円となっています。

そしてエンジニアの平均年収については、調査媒体によって多少前後するものの以下の通りです。

調査媒体 エンジニアの平均年収
マイナビ 493万円
コエテコ 542万円
求人ボックス 493万円
doda 438万円

dodaのみ低いですが、dodaの場合は全職種の平均年収も403万円と低く出ているため、相対的に見ると全体平均よりもエンジニアの方が高い年収となっています。

このように、どの媒体で比較してもすべてエンジニアの年収の方が全体平均より高くなっていることから、エンジニアの年収は高いということが断言できます。

エンジニアの年収が高い理由

エンジニアの年収が高くなりやすいのには理由があります。

まず、以下の図をご覧ください。

IT人材の不足

※参考:経済産業省 – 参考資料 (IT人材育成の状況等について)

経済産業省が出した公式のデータと今後の予測なのですが、高位シナリオ、つまり最悪の場合は、2030年には約79万人ものITエンジニアが不足するという結果が出ています。
低位シナリオ(少なく見積もった場合のシナリオ)でも約41万人が不足するという予測ですので、いかに将来のエンジニア不足が深刻かが伝わるかと思います。

これだけエンジニアが足りなくなるのは、「企業側の需要」と「市場での人材供給」がまったく釣り合っていないからです。
ただコーディングだけできる、というエンジニアは逆に飽和状態ですが、一定以上の開発スキルを持った「企業が求めるレベルのエンジニア」はまったく供給が追いついていないのです。

そして、モノでもヒトでも、不足しているものは高くなるのが世の常です。

よって、エンジニアの年収は必然的に高くなりやすいというわけです。

自分の年収を低いと感じるエンジニアの特徴

上記の通り、エンジニアの年収は他の職業と比べ総じて高いわけですが、ネット上では「エンジニア 年収 低い」で検索する人も多く、実際に自分の年収が低いと感じているエンジニアも少なくないようです。

自分の年収を低いと感じるエンジニアの特徴は、以下の通りです。

  • 年功序列を重視している会社で働いている
  • 年収自体は悪くないが、労働環境がブラックなため安く感じてしまう
  • 4次請け・5次請けといったSES系企業で働いている

こういったケースでは、年収が低くなってしまったり、年収自体が低くなくても労働力と見合っていなかったり、ということが起こり得ます。

年代別のエンジニアの平均年収

年代別のエンジニアの年収

以下が、年代別で見た場合のエンジニアの平均年収となります。

20~24歳 339万円
25~29歳 445万円
30~34歳 533万円
35~39歳 573万円
40~44歳 621万円
45~49歳 651万円
50~54歳 666万円
55~59歳 652万円

※参考:求人ボックス

20代後半から、早くも日本全体の平均年収を超えています。
いかにエンジニアの年収が高いかが伝わってくるデータです。

そして40代に入ると、平均年収が600万円台に乗ります。
あくまで平均が600万円台ということであるため、700万円や800万円といった年収も珍しくないということになります。

未経験状態のエンジニアも多く含まれる20~24歳のみガクンと低い数字になっていますが、数年ほど経験を積めば日本の平均年収を超え、その後も経験を重ねるごとに右肩上がりで上がっていきやすいということがお分かりになるかと思います。

職種別のエンジニアの平均年収

職種別のエンジニアの年収

主なエンジニアの職種における平均年収は以下の通りです。

バックエンドエンジニア 698万円
ブロックチェーンエンジニア 646万円
フロントエンドエンジニア 644万円
データベースエンジニア 623万円
AIエンジニア 599万円
クラウドエンジニア 599万円
エンベデッドエンジニア 598万円
セキュリティエンジニア 594万円
モバイルエンジニア 573万円
ブリッジシステムエンジニア 572万円
アプリケーションエンジニア 566万円
セールスエンジニア 550万円
インフラエンジニア 549万円
ネットワークエンジニア 518万円
システムエンジニア 509万円
機械エンジニア 495万円

まず、バックエンドエンジニアやフロントエンドエンジニアといった「Webエンジニア」の平均年収の高さが目立ちます。

Web業界は今も伸び続けているので、当然の結果なのかもしれません。

また、ブロックチェーンエンジニアやAIエンジニアといった、最先端の技術を扱うエンジニアの年収も高いことから、その需要の高さが見て取れます。

都道府県別のエンジニアの平均年収

都道府県別のエンジニアの年収

以下が、求人サイト「求人ボックス」の案件情報から算出された、都道府県別に見た場合のITエンジニアの平均年収となります。

なお、あくまで「ITエンジニア」という広い括りでの平均ですので、バックエンドエンジニアやAIエンジニアといった高収入が期待できる職種の場合はもっと平均年収が上がります。
絶対的な数字としてではなく、相対的な数値として参考にしてください。

※なお平均年収部分が「—」となっている都道府県は、案件数が少ないため平均年収が割り出されていない都道府県となります

北海道 453万円
青森県 434万円
岩手県 496万円
秋田県
山形県
宮城県 496万円
福島県 433万円
新潟県
長野県 405万円
富山県 425万円
山梨県 440万円
石川県 399万円
福井県 395万円
静岡県 495万円
栃木県 496万円
群馬県 496万円
埼玉県 487万円
東京都 521万円
千葉県 460万円
神奈川県 497万円
茨城県 496万円
岐阜県 488万円
愛知県 495万円
滋賀県 494万円
三重県 490万円
京都府 497万円
大阪府 495万円
奈良県 406万円
和歌山県
兵庫県 496万円
香川県 445万円
徳島県 450万円
愛媛県 415万円
高知県
鳥取県
岡山県 488万円
島根県
広島県 488万円
山口県 450万円
福岡県 476万円
佐賀県
大分県
熊本県 433万円
宮崎県
鹿児島県
長崎県
沖縄県 385万円

そして、以下が地域ごとのざっくりとしたエンジニアの平均年収です。

都道府県別のエンジニアの平均年収

※参考:求人ボックス

やはり、都心部ほど年収や時給が高くなる傾向があります。
高収入を目指すには、東京や大阪や愛知といった大都市がある都道府県で求人を探すのが効率的でしょう。

エンジニアで年収1,000万円は可能?

1000万円は可能?

年収1,000万円というのは大きな壁であるため、エンジニアとしてここを超えられるかどうかは気になるところだと思われますが、結論としては、エンジニアで年収1,000万を超えることは充分に可能です。

もちろん、簡単な事ではありません。
転職サイト『type』の調査では、30代のエンジニアの中で年収が1,000万円を超えているのは全体の1.6%という結果になっています。

しかしこれはあくまで30代での年収ですので、40代、50代と経験を積んでいくことで1,000万円を超える人の割合はどんどん上がっていきます。

特に、AIやIoTやブロックチェーンといった最先端の分野で活躍するITエンジニアの場合、1,000万円を超える年収を得ている人の割合が多くなります。

年収1,000万円は狭き門ではありますが、努力次第で届くラインであることも間違いないので、コツコツと地道に努力を重ねることが重要です。

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年収の高いエンジニアになるには

年収を上げる方法

エンジニアとして年収を上げるには、以下のようなことを心がけることが重要です。

日々のスキルアップを欠かさない

当然ながら、スキルと収入は比例しやすい関係にあります。
高い開発スキルを身に付けるほどエンジニアとしての市場価値が上がり、勤務先の企業から評価されて給料が上がったり、転職の際には高い年収を提示されることにも繋がります。

従って、エンジニアとして生きていく以上は日々の勉強が欠かせません。

特にWeb業界の場合は技術の流行の移り変わりが激しく、1年前の技術がもう古い、ということもあり得るほどです。

就業後や休日、移動中の隙間時間などを活用して、少しずつでもスキルアップしていけるように意識することが大事です。

マネージメントを学ぶ

一開発者のままでいるよりも、マネージメントを学び、上流工程を担当できるようになる方が年収は上がりやすいです。

フルスタックエンジニアやテックリードといった、技術の道をひたすら進むという方法もありますが、年収アップの近道は、エンジニアたちをマネージメントする側へ回ることでしょう。

まずはプロジェクトリーダー、次にプロジェクトマネージャーを経験し、ゆくゆくは会社の技術面でのトップであるCTOを目指す、というのが王道の出世街道となります。

転職する

企業によっては、どれだけ成果を出しても年収が上がりにくいというカルチャーを持っていることがあるため、そういった場合は転職を考えるのもよいでしょう。

今は、転職が当たり前の時代です。
特にエンジニアの場合は、年収アップのためだけでなく、自分の成長のために転職を考える人も多いです。

ただし、最近ではエンジニアの採用が困難でほとんどの会社でエンジニアを厚遇するようになっています。

どうしても、評価に納得いかない場合は転職も視野にいれると良いでしょう。

なお、自分のスキルを正当に評価してくれる企業と出会える可能性を高めるために、転職エージェントを活用するのも有効です。
エージェントはマッチングのプロなので、「優秀な人材ならば高い報酬を払ってでも欲しい」という企業を探し、あなたに紹介してくれるはずです。

副業を始める

本業の方で給料が上がるように努力することも重要ですが、収入源を増やしておくというのも有効です。
従って、土日などを利用して副業を始めてみるのもよいでしょう。

副業は、ただ収入を得られるだけでなく、スキルアップにも繋がるのでおすすめです。
副業として獲得した案件をこなすために、今まで触れてこなかったような技術が必要になることがあるからです。

また、案件獲得のためには自分を売り込む必要も出てくるため、営業力や交渉力を磨くこともできます。

現在では、クラウドソーシングサイトを利用すれば簡単に開発案件が見つかるので、是非積極的に副業にチャレンジしてみてください。

代表的なクラウドソーシングサイト
  • ランサーズ
  • クラウドワークス
  • ココナラ
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フリーランスになる

サラリーマンである以上、いかにスキルがあっても急激な年収アップを望むのはなかなか難しいですが、フリーランスならば自分で自分の報酬を決める事ができるので、収入は青天井となります。

ずば抜けた開発スキルと営業力を持っているという自信があるならば、フリーランスになるのも年収を上げるための一つの手段です。

ただし、よほど開発スキルがあり、かつ営業能力もある人でなければ、高単価案件を獲得するのは難しいということを忘れてはいけません。

その他にも、以下のようなデメリットがあります。

  • 病気やケガで働けなくなった時の保障がない
  • 案件が決まらない間は無収入
  • サラリーマンと比べて社会的信用度が低い
  • 厳しい自己管理が必要
  • どんなトラブルが発生してもすべて自己責任

「収入に上限がない」・「働き方が自由」といった部分に魅力を感じる人も多いかと思われますが、いいことばかりではないので、フリーランスという形態のメリットとデメリットをよく把握した上で選択するのがよいでしょう。

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まとめ

まとめ

以上、エンジニアの平均年収についてや、年収を上げるためにやるべきことなどについて解説してきました。

他の職種と比べれば、確かにエンジニアの年収は高いです。
しかし、同じエンジニアという括りでも「エンジニアの種別」や「エンジニアとして日々どう行動しているか」によって年収は大きく変わってきます。

より高い年収を希望する場合は、目指すエンジニアの種類やキャリアパス、学習を怠らない努力といったことを強く意識するようにしてください。

今回の記事のまとめ
  • エンジニアの年収は、他の職種と比べて高め
  • 特に、最先端技術を扱うAIエンジニアや、業界として伸び続けているWeb系エンジニアは高い年収が期待できる
  • 年収を上げるには、スキルアップのための学習や副業といった努力も必要

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